株式会社コスメックス

株式会社コスメックスは、治験実施施設管理機関（SMO）業務を展開する企業だ。同社は、東証マザーズ上場の日本アジアグループ社の子会社。日本SMO協会に所属して活動を行なっている。

SMOとは、新薬の開発における臨床試験（治験）を行なう医療機関を支援する企業だ。治験の各種事務手続きや、治験を実施する医師の様々な業務を支援する専門家として力を発揮する。

製薬業界の競争激化を受けた製薬各社は研究開発志向を強め、治験業務をCROに委託するようになっている。CROが活躍の舞台を得る一方、治験を実施する医療機関側でも多くの治験業務をこなす必要が出てきている。
従来の治験は、大学病院や大規模な病院を中心に行なわれてきたが、治験対象の患者を思うように集められないケースがあることから、地域の開業医にも積極的に治験を依頼することが多くなった。
このため、各施設の医師が治験に参加するのを支援するSMOの存在が重要になっているのだ。

主に皮膚科を得意領域として、その他、婦人科、呼吸器科を合わせた3領域に特化していることが同社の特徴である。

同社が対応する業務としては、被験者のスクリーニングに始まり、インフォームドコンセントの補助、スケジュール管理と、患者と直接相対して行なう業務が挙げられる。そのほか、検査データの収集・整理、症例報告書への転記やその管理、各種契約の管理業務、必須文書の作成・保管・管理支援といった治験期間中の実務。また、治験依頼者や一般の問い合わせに対する窓口業務も行なう。

医療機関に常駐してこれらの業務を行なう「常駐型SMO」を展開しているため、治験のスピードを上げ、少施設多症例を実現できるという強みがある。また、科目を絞り込んでいることから、高い専門性を生かした支援ができることが評価されている。

同社の業務の質が、治験の結果を左右し、ひいては一刻も早い薬の上市を待つ患者達に薬を届けられる時期に影響する。
このため同社では、CRC（治験コーディネーター）の育成に力を入れており、受験資格を持つCRCは全員、日本臨床薬理学会のCRC認定試験に合格している。

CRCに対する教育は、導入として40時間の基礎教育と、16時間以上の実務教育を行い、その後も継続教育として、月に2時間の集合研修で、医薬学の進歩や法改正に伴って必要とされる知識を習得する。

適切な教育を受け、認定を受けたCRCが、医療施設に常駐することで、施設と一体となってスピーディーに治験を進行する。これが、同社の差別化ポイントなのだ。

このほか同社では、化粧品臨床試験の第三者機関として化粧品ラボ事業も行なっており、各種の設備・機器をそろえたラボや、プロトコルの立案・データ処理なども展開している。また、被験者募集支援のためのインターネットサイトも運営している。

同社の社員は、7名（平均年齢32歳）と少数精鋭。社長以外はすべて女性だという。

事業をいたずらに拡大させることよりも、より働きやすい環境を作ることで、社員が輝き、長く仕事を続けていけるような会社を目指している同社。そのために、まずは基本的な労働環境を完備しつつ、近い将来は一般の企業では考えられないような充実した福利厚生をも実現していく予定である。

このほか同社では、育児休暇の取得実績もあり、出産や育児を経ても女性が長く続けられる仕事として、メリットを感じられるようになっている。

働きやすさを追求する同社で、あなたも新しいキャリアをスタートしてみてはいかがだろうか。