外食業界注目のセルフオーダーシステム市場でシェアNo.1

通常のメニュー表のような画像であることが特長
無線技術と画像処理技術に強みがあり、独自性のあるビジネス展開をしているメーカーがある。
横浜ランドマークタワーに本社を構えるワールドピーコム。同社は『通信と画像で人と人とのコミュニケーションに貢献する』ことを事業の目的として、自社製品の開発・製造・販売から国家レベルの研究開発まで、幅広い事業展開を行っている。
主力事業は、タッチパネル式セルフオーダーシステム『メニウくん(R)』の開発・製造・販売。同社はこのセルフオーダーシステム市場において10年連続シェアNo.1を誇っている会社なのである。
居酒屋などでテーブルに置かれている端末を使い、料理を注文した経験はないだろうか?店舗スタッフを呼んでもなかなか注文を取りに来てもらえず、イライラした経験は誰しもあるだろう。このシステムを導入した店舗では、お客様が端末を利用しカンタンに自分で注文を出来るので、店舗にとってもお客様にとっても大変便利なシステムである。
近年、外食産業は、市場間競争の激化や原材料費の高騰等、厳しい状況下にあり、店舗運営を支えるスタッフの確保も困難になってきている。運営に支障が出ている店舗も少なくない。その為、セルフオーダーシステムを活用した店舗運営に業界では注目が集まっている。
セルフオーダーシステム市場における同社の強みは、ハードからソフトまでシステム全般を自社で開発している点にある。飲食店舗での利用を想定し、お客様に喜んで頂けるシステムを提供する事にこだわった結果、システム全般を自社開発する結論に至ったという。この自社開発へのこだわりが、顧客からの高い評価に繋がり、10年連続シェアNo.1の地位を不動のものとしている。現在、同社の累計導入数は、約1,300店舗・4万5,000端末(平成25年8月末現在)となり、セルフオーダーシステムが注目を集める今、市場を牽引する同社への期待は高まっており、市場は益々拡大していくことだろう。
自社開発へのこだわりは、競合他社へのアドバンテージとなる特許を取得することにも繋がっている。通常店舗で利用しているメニューブックと比較しても表現力に遜色のないフリーレイアウト機能は、その特許技術の一つだ。国内だけでなく海外における特許も取得しており、メイド・イン・ジャパンの「メニウくん(R)」が、世界の飲食店において注目を浴びる日もそう遠くない未来に実現しそうだ。
このようにワールドピーコムは、システム全般を自社で開発可能な高い技術力と、お客様に喜んで頂く事へのこだわりから生まれる情熱によって支えられてきた会社なのである。
技術力の高さで成長

若手も活躍中!

ソフトウェア無線機の開発も行う
同社は、元来は通信技術と画像処理技術を活かし、企業からの受託開発を事業の柱としてきた。携帯電話の基地局の開発やスポーツにおけるゴール判定に利用される画像処理技術等にも携わっている。また、同社は東証一部上場・売上1280億円を誇る外食企業コロワイドのグループ会社であり、グループ全体の基幹システムの開発・運用及びグループ各社が使用する情報システム全般のサポート業務を行っている。
また、注目すべきは国家レベルのプロジェクトであるソフトウェア無線機の開発にも携わっている点である。コグニティブ無線とも呼ばれるこの技術は、携帯電話、PHS、無線LAN、地上波デジタル等の出力・周波数帯などが異なる様々な無線通信方式をハードウェア(電子回路)の変更を加えることなく、1台の無線機の制御ソフトウェアを書き換えることで対応させる最新無線技術である。日本では国の研究機関や大手通信会社が実用化に向けて取り組んでいるが、このようなプロジェクトに同社は参画しており、このことからも同社の技術力の高さが伺える。
今後の事業展開については、事業目的である『通信と画像で人と人とのコミュニケーションに貢献する』ことを実現する為に、メニウくん®を通じて外食産業において喜ばれる集客システムとしての確立を目標としている。
今後も、更なる製品品質の向上を目指すと共に、新たなコミュニケーションツールとして様々なサービスを提供し、お客様の利便性を高め、喜ばれる製品の提供により、社会へ貢献することを目指している。
また、通信技術と画像処理技術は、外食業界に限らず、他業界でも可能性を秘めている。例えば、医療関係や介護関係等も想定している。現在のセルフオーダーシステム市場での地位に甘んじることなく、より高い目標を掲ており、更なる組織力強化の為、積極的に優秀な人材を採用していく方針だ。
少数精鋭企業を支える“経営理念”とは?

管理部 採用担当
しかしながら、ただ優秀な人材であるだけで採用するという訳ではなさそうだ。理念経営に重点を置き、『純情(すなお)』という理念を掲げている。理念についてはホームページに詳しく掲載されているが、『徳福一致』、つまり道徳=正しい行いと幸福は必ず一致するという考え方である。「最初から弊社の理念を体現できる人物である必要はありません。むしろ理念に共感し、そうなろうと努力を続けられるかどうかが重要。また会社は人間形成の場でもあるというのが社長の寺瀬の考え方です」というのが採用担当者からのメッセージだ。採用に関してはパーソナリティを重視し、スキルがいくら高くても、経営理念に合致しない人では難しいようだ。
同社の平均年齢は38歳で、男女比率は8:2。エンジニアが多いのが特徴である。
会社の雰囲気は技術者集団ということもあり、また理念経営を重視していることもあり、仕事振りが真面目で、素直な人が多いのだという。また、メーカーとしての組織体制を急速に確立してきた為、中途入社の社員も多い。福利厚生制度は一通り整備されているが、さらに2008年秋から確定拠出年金制度(401K)を導入し、更なる向上を目指している。
最後に採用担当者からのメッセージがある。「弊社は小規模ながらメーカー組織を形成しているので、各部門は少数精鋭の組織構造になっており、責任範囲も広範囲ですが、その分遣り甲斐にも満ち溢れていると思います。『向上心を持ち会社と共に成長していける人』、『自らが源泉となって周囲を巻き込んでいくことができる人』にぜひ力を貸して頂きたいですね」
一人でできることは限られている、だからこそ他の社員と力を合わせ共に成長していこう――そんな発想を持てる人なら、同社には新たなチャレンジができるフィールドが十分に用意されている。
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