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インタビュー画像代表取締役CEO 飯野 匡道氏 GPU黎明期から市場を切り開いてきた先駆者。電気機器等を手掛ける会社の系列会社でビジネスのイロハを学んだ後、父が経営するトーワ電機へ入社。2007年にNVIDIAのGPGPU製品と出会い、2016年にジーデップ・アドバンスを設立。2023年に東証スタンダード市場への上場を果たし、現在は日本企業のAI活用を支えている。

トーワ電機へ入社した経緯と、事業転換の背景を教えてください

最初は電気機器等を手掛ける会社の系列会社に入り、5年ほど働いてビジネスのイロハを学びました。その後、父が経営していたトーワ電機へ入社します。トーワ電機は、電子部品を仕入れて東北地区の工場へ販売する商社でした。当時は父と社員数名で運営しているような小さな会社でしたが、日本のものづくりの現場に関われる仕事でもあり、そこに貢献したいという思いがありました。 ただ、入社した頃には、国内製造業を取り巻く環境が大きく変わり始めていました。工場の海外移転が進み、地域の製造業を支えていた従来の商社モデルだけでは、先が見えにくくなっていたんです。東北の工場へ部品を卸すだけでは、お客様も市場も縮小していく。そこで、自分の得意領域だったITを生かして、新しい事業の形を模索するようになりました。 転機になったのが、大学向けのソリューションビジネスです。輸入部材やIT機器を組み合わせ、大学の先生方や研究者の方々に向けて提案していく。単に部品を売るのではなく、研究や開発に必要な環境を整える仕事へ少しずつ変わっていきました。 当時から、お客様の方が技術に詳しい場面も多くありました。だからこそ、こちらが一方的に売るのではなく、何を実現したいのかを聞き、必要な構成を一緒に考える。その姿勢が、現在の当社の事業にも繋がっていると思います。

GPGPUやNVIDIA製品との出会いについて教えてください

きっかけは、仙台にある大学の先生から「GPUが面白い」と教えていただいたことでした。当時は、今のようにAIが話題になっている時代ではありません。GPUも基本的にはグラフィック処理に使われるものという認識が強く、研究開発の計算基盤として使う考え方は、まだ一部の専門領域に限られていました。 大きな転機になったのは、2007年11月にアメリカ・ネバダ州のリノで開催された「Supercomputing Conference」です。そこでNVIDIAのブースに立ち寄り、GPGPU製品に出会いました。CPUを何台も並べて処理していたような計算が、小さなGPUボードで高速に処理できるかもしれない。その並列計算能力には、かなり衝撃を受けました。 当時はNVIDIA製品がここまでAIの中心的存在になると予見していたわけではありません。ただ、NVIDIAという会社と、彼らが作る製品には、ワクワクするような魅力を感じました。英語も決して得意ではありませんでしたが、身振り手振りも交えながら、必死にコミュニケーションを取ったことを今でも覚えています。 最初から市場があったわけではありません。お客様に紹介しても、「どう使えばいいのか分からない」「これで論文を書けるのか」という反応もありました。ただ、本当に革新的な技術は、研究者や開発者の方々が可能性を見つけて使い始めます。少しずつ大学や研究機関で導入が進み、GPUコンピューティングの認知も広がっていきました。

生成AIの登場によって、GPUの役割はどのように変わったのでしょうか?

私達がGPGPUを扱い始めた頃は、主な用途は解析やシミュレーションでした。CPUだけでは時間がかかる計算を、GPUで加速する。そういう使われ方が中心だったんです。 画像解析や自動運転の領域へAI活用が広がり、さらに生成AIが登場したことで、GPUの役割は大きく変わりました。今では、GPUは単なる計算処理を速くする部品ではなく、AIを動かすためのインフラ基盤になりつつあります。 それに合わせて、NVIDIAの製品づくりも変化しています。以前は解析やシミュレーションで求められる性能が重視されていましたが、生成AIの広がりによって、AI処理に適した性能を高める方向へ大きく舵を切っています。市場の変化に合わせて、ハードウェアそのものの設計思想も変わっているんです。 NVIDIA社がすごいのは、単に高性能なハードウェアを作っているだけではないところです。ハードウェアを使いこなすためのソフトウェアや開発環境も含めて進化させている。だからこそ、GPUはここまでAI領域で広がったのだと思います。 私達にとっては、その変化に付いていくこと自体が大きな挑戦です。NVIDIA社と長く関係を築いてきたからこそ、最先端の情報や技術に触れられる環境があります。そのスピード感の中で、お客様にとって本当に必要なAI基盤を提案していくことが、これからの私達の役割だと考えています。

株式会社ジーデップ・アドバンスは、どのような組織を目指しているのでしょうか?

当社は中途入社のメンバーが多い会社です。それぞれが前職で培ってきた経験や専門性を持っているので、個の力はかなり強いと思っています。そこは大きな武器です。一人ひとりが得意領域を持っていて、「ここは自分ができます」と言える。業界が違っても、これまでの経験を生かして会社に貢献できる。そういう人が集まっているのは、当社らしさでもあります。 大切にしているのは、個の力をバラバラにしないことです。誰か一人が100歩進むより、全員が10歩ずつ進む方が、会社としては強くなれると思っています。GPUやAIインフラの領域は変化が速いので、一人の知識や経験だけに依存すると限界があります。だからこそ、それぞれの強みを生かしながら、弱いところは補い合えるチームでありたいです。 今は適材適所をかなり意識しています。技術が得意な人、顧客対応が得意な人、プロジェクトを前へ進めるのが得意な人。それぞれの強みを生かせる場所で力を発揮してもらう。その上で、知識や経験をチーム全体へ広げていくことが重要だと考えています。 これから会社がさらに成長していく中では、属人化を防ぎながら、次の世代へ文化を繋いでいくことも必要になります。中途入社の強みを生かしつつ、これから入社する方も含めて全員で前へ進める組織をつくっていきたいですね。

どのような人と一緒に働きたいと考えていますか?

当社で活躍しやすいのは、自走できる人、自走することを楽しめる人だと思います。GPUやAIインフラの領域は変化が非常に速いので、誰かの指示を待っているだけでは追い付けません。自分で考えて動き、新しい情報や技術を吸収しながら前へ進める人にとっては、かなり面白い環境だと思います。 その上で、私は「何もしないこと」が一番の失敗だと考えています。もちろん、挑戦すれば上手くいかないこともあります。ただ、動いた結果の失敗であれば、そこから学べますし、リカバリーもできます。大切なのは、失敗を恐れて立ち止まるのではなく、まず動いてみることです。 会社としても、そこは全力で応援したいと思っています。困った時に助け合う文化もありますし、一人で抱え込む必要はありません。個人の強みを生かしながら、チームで補い合う。そういう環境の中で、自分の可能性を広げていってほしいですね。 私自身、経営者としてはアジリティを大切にしています。意思決定が遅くなると、部下の時間を奪ってしまうからです。仕事は人生の舞台の一部でもあります。その舞台でしっかり挑戦し、自分の成長と会社の成長を繋げていける方と、一緒に働きたいと思っています。

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