ご略歴をお教えください。
中国出身の私は、高校卒業後の2007年9月、「もっと広い世界を見たい」という思いから、母が暮らしていた日本へ渡りました。来日後は小さな製本会社や飲食店で働き、2012年からは携帯キャリアの契約社員として秋葉原の大手ショップでスマートフォンの案内・契約業務を担当しました。より高度な日本語を使う環境で働き、自分の語学力を伸ばしたいというのがその理由です。 この仕事では、複雑なサービス説明やお客様への提案などを通じて日本語力は大きく伸びましたが、厳しい販売ノルマや面白さを感じにくくなってしまったことから、次のチャレンジを模索するようになりました。秋葉原にはスマホの買取販売店が多く並んでおり、その盛り上がりを見て「自分でもやってみたい」と起業を決意。2013年11月に会社を設立し、約4年間、スマホ買取販売事業を手掛けました。 しかし、思うように事業を成長させることができず、最終的にはほとんどタダ同然での状態で会社を手放すことになりました。そんな中、香港を訪れた際に大きな転機がありました。街中の修理店を見て回る中で、スマホパーツ卸というビジネスにチャンスを感じたのです。当時、日本ではガラスが割れたスマートフォンはそのまま廃棄されることが一般的でしたが、液晶部分は無傷で再利用できるケースも多いことを知り、「このノウハウを日本に持ち込めばビジネスになる」と確信しました。 そして2018年4月、再起をかけてLINXAS(リンクサス)を設立。スマホパーツ卸事業を皮切りに、今につながる複数事業の展開へと発展していきました。
LINXAS株式会社をどんな会社にしていきたいと考えていますか?そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
現在は、スマホの買取・スマホパーツ卸・お酒の買取販売・ベビー用品ECなど複数の領域で事業を展開していますが、最終的にはさらに広い分野へ事業を広げていきたいと考えています。 目指しているのは、領域ごとに独自ブランドを立ち上げ、企画・デザインから製造まで手がける“メーカーベンダー”として成長していくことです。単に商品を売るのではなく、「良いものを正しく届ける」という姿勢を大切にしながら、価値あるブランドをつくり続ける会社でありたいと思っています。 社員に望んでいるのは、会社としてのワークフローやルールを守ったうえで、自ら考え、PDCAを回し、成長していく姿勢です。誰かに言われたことをこなすのではなく、仕事を通じて“自分の意志で成果を出せる人”になってほしい──その想いはずっと変わりません。
李社長の仕事観をお聞かせください。
作業は標準化・自動化し、人の価値は“考えること”と“創造すること”に置くべきだと考えています。生まれたアイデアを高速に実行し、事業を伸ばし、利益を生む。その利益を社員に正しく還元し、一人ひとりが自分の望む人生を自由に描けるようにする──それが私の仕事観です。 誰も、時間に追われて消耗するために働いているわけではありません。自分で考え、成果を上げ、きちんと評価される環境をつくることこそが、会社の役割だと思っています。
LINXASで働くやりがいや魅力とは、どういったことでしょうか?
大きく5つあると感じています。 まず1つ目は、意思決定の速さです。 EC、買取、そして実店舗。この3つが密接に連動しているので、企画を考えてから実行、さらに結果が出るまでのスピードが本当に早いんですよ。 自分が提案したことがすぐ数字に反映されるので、「やったことがちゃんと届いてる」という手応えを強く感じられます。 2つ目は、数字で“価値を見える化”している点です。 在庫回転率や粗利、CVRなど、重要な指標がしっかり整備されています。 判断の基準が常にデータなので、改善するべきポイントが明確で、打ち手がストレートに業績につながるんです。 「なんとなく良さそう」で進まない。だから迷いなく動ける環境です。 3つ目は、“本物”を言葉で届ける楽しさですね。 特に高級酒は、商品説明ひとつ取っても奥が深いんです。 どういう背景のあるお酒なのか、どんな魅力があるのか。それを写真や言葉でどう伝えるかを突き詰められます。 最近ではインバウンド向けに英語表記や多言語の表現に挑戦する機会もあって、クリエイティブの幅が広がっています。 4つ目は、学べる職能の幅がとても広いこと。 仕入れ、鑑定、データ整備、マーケティング、ロジスティクス、修理…本当にいろんな専門家が社内にいるんです。 それぞれが縦割りではなく横断的に連携しているので、仕事をしながら自然と視座が上がるというか、多角的に物事を見られるようになります。 最後の5つ目は、“誇れる仕事”であることです。 真贋判定やコンプライアンス、会計処理など、厳格にやるべきところは徹底している会社です。 正しい商いを積み重ねているからこそ、お客様からいただく「嬉しい」という声にも誠実に向き合えます。 これは日々の仕事のモチベーションにも直結していますね。 この5つの文化が、LINXASで働く人の成長を後押しし、挑戦が成果へとつながるサイクルを生み出しています。 自分の力で事業を前進させたい方にとって、これ以上ない環境だと感じています。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
休日はもう、ほぼ100%家庭人ですね。 子どもが学習塾や水泳教室に通っているので、その送り迎えをしたり、一緒に買い物に出掛けたりと、家族中心で過ごしています。 平日の終業後は、週に1~2回ほど社員と食事に行くこともあります。 ただ、家庭があるのであまり遅くまではいられないんですよ。 無理のない範囲で、仕事仲間との交流も家庭との時間も、バランスよく大切にしています。