株式会社ユニバーサルコムピューターシステム

株式会社ユニバーサルコムピュータシステム（UCS）は、官公庁や金融機関など社会インフラを支えるシステムに強みを持つ、独立系ITサービス企業である。
1970年の設立当時、ITは今ほど身近な存在ではなかったが、情報処理のニーズは急速に高まりつつあった。創業者は「社会に必要とされる技術を誠実に提供する」という思いを掲げ、ごく少数の人員で事業をスタート。その後、会社規模は拡大したが、事業に対する姿勢は一貫して変わらない。創業から半世紀を経ても、事業に対する姿勢を「信頼され、信頼に応え、さらなる信頼を」というフィロソフィーとして受け継いでいる。

具体的な事例として、官公庁の社会保険システムや金融機関の基幹システムといった案件では、10年以上にわたり継続して参画するケースも少なくない。「次もUCSに任せたい」とクライアントから指名を受けていることからも、寄せられる信頼の大きさがわかる。
さらに、リーマンショックやコロナ禍といった大きな変化の局面では、安定案件と新たな挑戦を両立させ、黒字経営を維持。デジタル化やテレワーク需要をいち早く取り込み、社員が新しいスキルを学べる教育体制を強化した。外部環境の変化を成長の糧とする柔軟性が強みだ。

そして今、同社は次のステージを見据え、「自ら提案し、共に新しい価値を生み出す」存在へと進化しようとしている。描く未来像は、100年続く企業としてさらなる信頼を築いていくこと。そのために大切にしているのが、三つの力だ。それは、柔軟に変化へ対応する「ラーニングアジリティ」、限界を設けず挑戦を続ける「イノベーションマインド」、そして自ら意見を発信しチームで成果を生み出す「コラボレーションスキル」である。
三つの要素を兼ね備えた人材を育成するため、同社は教育制度や研修の拡充、人材投資を一層強化している。社員一人ひとりが「自ら考え、提案していく」ステージへと成長できるよう支援し、やりがいと企業価値の向上を同時に実現する――その基盤づくりが着実に進められているのだ。

同社の事業領域は、業務システムの開発・保守・運用からERPソリューション導入、サポートサービスまで幅広い。特に社会性の高い公共・金融系システムを中心に長年の実績を重ねてきた点が強みである。さらに、インフラからアプリケーションまで一貫対応できる体制を整え、近年は受託開発やDX推進プロジェクトへと領域を広げている。

こうした事業展開を支えているのが、大手SIerとの強固なパートナーシップだ。パートナー認定の下で直接依頼を受け、大規模かつ基幹的なシステム案件に継続参画。大手各社が定める厳格な開発プロセスや品質管理基準を満たし続けていることが、長期契約に繋がっている。この安定した経営基盤の下、最新技術を活用したサービス開発案件など、領域拡大を進めている。
案件へのアサインは、スキルマッチやプロジェクトのタイミングを踏まえて決定される。一方で、定期面談や1on1を通じて自身の希望を伝える機会もあり、「新しい技術に挑戦したい」「同じ現場で経験を深めたい」といった声が反映されやすい。

社員へのフォローアップも手厚い。プロジェクトには必ず複数名で参画し、OJT担当の先輩が日常的に支援するため、未経験者や若手でも安心して取り組める環境が整っている。現場ばかりでなく、HR本部による定期的な面談など本社側にも相談先を設けることで、業務面だけでなく生活やキャリアの面でも社員を支えている。地方出身の社員からは「環境面を相談できて不安が和らいだ」という声も寄せられている。

教育への注力も同社の大きな特徴だ。資格取得支援や事業部単位の勉強会に加え、需要が高まっているクラウド分野においては専門会社のコンサルを受けながらオリジナルの教育プログラムを整備。さらにデータサイエンスなど、社員の声をもとに新しい分野にも取り組んでいる。すぐさま案件に直結しないテーマであっても「未来への投資」と位置づけ、社員が次のステージに備えられるよう、長期的な視点で成長を後押ししているのだ。

同社が大切にしているのは、社員一人ひとりが安心して働きながら成長できる環境である。その根底には「人を大切にする文化」がある。管理本部長の渡邊穂波氏は「社員が長期的にキャリアを築ける仕組みを整えることが、人事の最大の役割です」と語る。
実際に、中途入社後に経験を重ねて昇進しマネジメントで活躍する社員もいれば、育児休暇から復帰して後進の指導やプロジェクト推進で新たな役割を担う社員もいる。特にここ数年ではエンジニア職を含めて女性の活躍が広がり、幹部会議で積極的に意見を発信する姿も見られるようになった。社員の頑張りを事業部や経営陣が正当に評価し、自然と「次はこの人を支えよう」という声が上がるのも、同社らしさだ。

スキルアップを支える仕組みも充実している。オンライン学習プラットフォームUdemyでの受講を推奨しているほか、資格取得支援や研修費用の補助制度も整っている。事業部単位の勉強会やOJTを通じて学び合う文化も根づき、さらに、階層別研修や管理職研修では、プレゼンや対話を通じて「自分の考えを言葉にする力」を磨くことができる。これらの取り組みにより、社員はキャリア形成の不安を和らげながら、新しい挑戦へ踏み出せる。

また、年1回の全社会は、仙台や大阪の拠点からも社員が集まる一大イベントだ。都心のホテルで開催されるこの会は「普段会えない人と話せるのが楽しみ」と多くの社員に喜ばれ、経営方針の共有と交流の場として定着している。司会進行を自ら買って出る社員もおり、互いに顔と名前が一致することで連帯感が生まれている。勤務地は東京・仙台・大阪と分かれているが、こうしたイベントやWebを活用してスムーズに連携することで、「たまたま働く場所が違うだけ」という感覚で一体感を持って働ける。

「人を大切にしながら、社会を支え、自らも成長していける場所でありたい」という渡邊氏の言葉の通り、同社は安定した基盤を持ちながら挑戦する会社として歩み続けている。
「まずは気軽に会いにきてください」と渡邊氏は呼び掛ける。働く人や社内の雰囲気に触れることで、同社が安心して未来を描ける職場だと実感できるだろう。