株式会社スリィ・ウェイブ

◎元上流SEが設立した会社
株式会社スリィ・ウェイブは、元SEの湯田大介氏が2008年に立ち上げたSES（システムエンジニアリングサービス）の会社である。湯田氏を含め3名でスタートし、顧客・社員との信頼関係を築きながら業容を拡張し、2025年11月時点で50名を超える組織となっている。

◎SESを中軸事業として展開
現在は大手SIerを中心とする企業と取引し、Webシステム・アプリやインフラ、ITサポート等、顧客のプロジェクトに必要とされる技術力（要件定義・開発・導入・運用保守・ヘルプデスク）を供給するほか、近年は受託開発の比率も高まってきている。プロジェクトの業種は、行政・自治体や生命保険といった社会インフラに根ざすものから、ファッションブランド、ソーシャルゲームアプリ等、toC領域のものまで多岐にわたる。使用言語はJavaやPHPが中心だ。

◎SES企業としての強み（1）…人と人の繋がり
競合が激しいSES業界において、同社が事業を継続する原動力となっているのは、顧客とエンジニアの繋がりだ。同社のリーダークラスのエンジニアは、主要取引先の担当者とは一緒に楽しいお酒を飲むくらいの間柄とのこと。多くのSES企業がメール主体で案件情報を共有するのに対し、同社と取引先担当者の間では「こんな技術を持ったエンジニアが入ったけど案件はある？」といった話がリアルコミュニケーションで行われているという。技術要件・価格で差別化を図るのが難しいだけに、「スリィ・ウェイブさんには何でも気軽に相談しやすい」「スリィ・ウェイブと一緒に仕事をしたい」という関係性が築けていることが強みだ。挨拶や言葉遣い等のビジネスパーソンとしての所作や、顧客の立場で解決策を導き出す提案力も、取引先から高い評価を獲得しているという。

◎SES企業としての強み（2）…チームで期待に応える
またプロジェクトには必ずチームで参画している点も、同社の特徴の一つだ。しっかりとコミュニケーションが取れるチームを構成することで、マネジメント面で統制が取りやすい、誰かが抜けても業務が止まらない、大規模な業務を丸ごと一任できる等のメリットをもたらし、チーム規模が拡大しているプロジェクトも増えているという。

◎組織体制・戦略の見直しを強化中
創業18期目で社員数50名を超えた同社は、現在を第二成長期と位置付けている。特に若手層（経験が浅い層）が増えている今、Webアプリ領域・インフラ領域のプロジェクトにて、リーダーを担える可能性を持った経験者層の拡充が早急の課題となっている。採用や教育、社内ルール整備等の仕組み構築に幅広く携わる金子修氏は、求める人物像について次のように語る。

◎リーダー層＆人材の多様性が目下のテーマ
「今後組織を拡大させるためには、技術を牽引する人材やチームをまとめる層の採用・育成が必要だと考えています。必ずしもマネジメント経験者である必要はありません。例えば対顧客・チーム内で気配りを発揮できるタイプや、技術力で後輩から憧れられるTHEスペシャリスト的なタイプの方等、多様な形で組織の可能性を広げてくれる方を歓迎しています」（金子氏）。SES企業にとって、人材の多様性は重要な要素の一つ。様々な強みを持ったエンジニアが尊重し合い、互いに高め合う。十人十色の個性が輝く組織づくりも今後取り組むべきテーマである。

◎手を挙げればチャンスがめぐってくる
リーダー候補を担う人材にとって、良い意味で組織が成熟していないのは環境面の魅力だ。例えば「こんなプロジェクトに携わってみたい」「育成やマネジメント力を磨きたい」「社内の技術力向上のためにこんな取り組みをしてみたい」と自ら発信すれば、同社には何でもチャレンジできるチャンスがある。
「若手層のエンジニアが増えている現在は、どちらかというと開発以降の工程が中心となっています。仮に折衝・提案・仕様策定等の上流で実力を発揮したい方であれば、リーダーとして顧客の懐に飛び込み、チーム規模を拡大させる動きで活躍することも可能です。このほか、プロジェクトと並行して技術力のボトムアップに向けた勉強会を主催する等、業務・ポジション共にがら空きの状態です。当社は自ら行動すれば、必ず何かしらの形で成果が返ってきます。ぜひ成長過程にある組織を利用し、自己実現に繋げてほしいですね」（金子氏）。

◎オープンなコミュニケーションを好む職場
エンジニアが8割を超える組織でありながらも、人間力と絆を大切にするメンバーが多いのも同社らしさの一つだ。2025年11月に増床移転した東京本社オフィスは、「常駐先から気軽に立ち寄れるスペースにしよう」という計らいから、とことんデザインにこだわった内装にした。作業ルームにはフリースペースが設けられ、無料で飲めるお酒も常備されている。
「勉強会等で集まるメンバーのほか、取引先の担当者を呼んで交流会を開催するメンバーもいます。SES業態の場合、お客様と直接話す機会がそう多くないエンジニアも少なくありません。こうしたお酒の場で、自然とビジネスパーソンとしての立ち振る舞いと気遣いを覚えていけたらいいと思います」（金子氏）。

◎みんなで楽しむ社内イベントも活発
また、メンバーの家族も交えて開催する社内イベントも多く、これまで卓球やダーツ、ボウリング、バーベキュー、酒蔵訪問、地引き網体験等の実績がある。昭和記念公園で開催したバーベキューには、50名近くが参加したという。部署・役職の垣根を越えた交流は、仕事においても「何でも言いやすい企業文化」に繋がっている。

◎社内制度の多くが「現場の声」から
同社には社長室がなく、経営陣と現場の距離が近い。そのため、現場の何気ない声が圧倒的なスピード感で形になるケースも多い。例えば女性エンジニアも多数活躍している同社では、現場の声が起点となり、次々と家族向けの福利厚生・休暇制度が追加されている。例えば生理休暇は、女性社員と人事担当が雑談していた際、「生理の前後は体調がすぐれないから、有給休暇を取っておきたい」という話が出たのがきっかけで制定された。

◎安心して続けられる環境をつくる
このほか、Welcome Baby制度（新生児用のおむつを約1カ月分贈呈）や、アニバーサリー手当（妻・夫の誕生日に手当支給）、子ども手当（出産翌月から中学卒業まで手当支給）等、オリジナルの福利厚生が多数。今後も働きやすさを追求し、全ての社員が「ずっとここで働きたい」「会社と一緒に成長していきたい」と思える環境づくりに取り組んでいく。