株式会社NEFコミュニケーションズ | インタビュー

執行役員・大川晃弘氏 2013年8月、株式会社NEFコミュニケーションズ入社。入社当時は、異業種の営業で売上を立てていた企業だったが、従業員の年収アップを図るため、将来性のあるIT業界へシフトチェンジ。その後は営業として顧客開拓や課題解決の提案を行う。2017年8月よりインフラエンジニアとして客先常駐。障害対応、セキュリティ対策の運用に従事。2023年4月営業に戻る。2024年4月執行役員就任。営業との兼務で、人材育成やマネジメントに従事。

NEFコミュニケーションズ社にご参画された当時のお話をお聞かせください。

私がNEFコミュニケーションズに参画したのは、創業から数カ月後です。当時は運転資金を稼ぐため、ネット回線の営業代行をしていました。2年間、家電量販店での販売や訪問販売を続け、3年目にSES事業を立ち上げました。当時、社員数は約10名からのスタートでした。営業代行からIT事業に移行したのは、社員のスキルアップやキャリア形成を考慮したからです。ネット回線の営業代行という仕事でキャリアアップやスキルアップをしようと思っても、上限は決まっています。5年の経験を持つ人も、10年の経験を持つ人も、給料は同じで、それ以上に上がることはありません。そのようなビジネスを続けていても、社員の成長は見込めません。スキルを身に着けたら順当に単価が上がって、給料として支払えるお金が増えるという、当たり前のことをやっていくために、事業を転換しました。そうしなければ会社に人材は残りません。代表はNEFコミュニケーションズを設立する前に在籍していた営業会社で副社長を務めており、その頃から若い人材をいかに育てるかに情熱を持って取り組んできました。当社を立ち上げてからも、何年も先を見据えて、事業展開や個人の成長を考えてきました。その代表の思いが我々創業メンバーにも浸透し、エンジニア育成をベースに事業を拡大していくという強みを確立してきました。

御社のエンジニア育成力を支えている要因をお話しください。

当社はIT事業のスタート時から、エンジニアの市場価値を上げることに重きを置いた育成を行ってきました。そのために必要なことは、エンジニアの成長に合わせて適切にプロジェクトを選んでアサインすることです。10年の経験があったとしても、その間、5年ずつ2つのプロジェクトしか経験していないエンジニアと、2年ずつプロジェクトを変えて、多様なシステムに携わった経験を持つエンジニアとでは市場価値は大きく変わります。エンジニアが見据える方向性やスキルに合わせ、短いスパンでプロジェクトを変更するには、それだけのプロジェクトを確保できる営業力が必要です。当社の上層部は、社長を含めた全員が営業経験者です。そのため、SES業界で案件を確保する力と、その案件からさらに勢力を広げる力があります。PCのキッティングやテスト工程から開発、上流案件まで幅広い案件を保有し、エンジニア個人の成長に合わせて準備できるフィールドがあります。それが設立13期目で飛躍的な成長を遂げられた要因にもなっています。営業の強みがあるから採用も強い。その中から、多岐にわたる技術を持ったエンジニアが育つため、お客様から声をかけられれば、たいていの案件に対応できます。NEFコミュニケーションズに頼めば、大体は解決できる。名古屋市内では、そのような認知をされています。

今後の展開をお話しください。

当社の社員育成方針は“30年先でも輝く人材へ”です。そのため創業以来、常に時代の変化を注視し、サービスの軸足を柔軟に変化させてきました。当社が現在目指しているのは、“システム開発会社”から、生成AIが台頭する時代をリードするシステムソリューション会社への脱却です。今後はAIが発達していきます。実際、システム開発の現場では、従来人間の手で行っていた開発業務が急速な勢いでAIに置き換わっています。特に競合がひしめきトレンドの移り変わりが激しい東京では、その傾向は顕著に現れ始めており、ある有名なサービスプロバイダは、プログラマを半数削減し話題になっていました。当社のエンジニアも、開発現場でiPaaS（Integration Platform as a Service）が活用されるなど、人間の手が入る余地が極端に減ってきている状況を目の当たりにしています。そういった変化の中、SESの市場でも、“AIを活用できるエンジニア”、“最上流から案件に携われるエンジニア”の需要が高まっています。そこで当社は、“自ら考えられる次世代エンジニア”の輩出に舵を切るとともに、上流案件と受託に力をいれていく方針を打ち出しています。

これから採用する経験者層に期待していることをお話しください。

まず1つは、若手エンジニアの教育です。昨年度、未経験者を80名採用し、20代のエンジニアが一気に増えました。今後も人数は絞りながらも未経験者採用は続けますので、若手を育成する役割を果たして欲しいと考えています。また1年前から、当社はチーム体制の強化を図っています。1人で客先にアサインすると、業態的には派遣のような形になりますので帰属意識が希薄になり、離職者も増える傾向にあります。同じ会社のメンバーでチームを形成すれば帰属意識は高まり、離職を防ぐ要因につながります。これまでもチーム体制で客先に常駐させることはありましたが、未経験者が急激に増えた分リーダー層が手薄になっていますので、その部分を補っていただきたいと考えています。キャリア層を中心にチームを組んでプロジェクトにアサインできれば、そこで新しいリーダーも育ちます。それをすることで、育ったリーダーを中心に新しいチームを組んで、新しいプロジェクトに参加したり、案件を切り出して社内に持ち帰ったり、様々な広げ方ができるようになります。そのような好循環を生み出していきたいと考えています。

求める人物像をお話しください。

欲を言えば、詳細設計の経験を持ち、より上流工程にチャレンジしてみたい方、また、今後の情勢や、技術の移り変わりを意識して仕事できる方ならベストです。ただ、プログラマーとして2年か3年ぐらいの浅い経験でも構いません。20代、30代の若い世代が多い会社なので、お互いに切磋琢磨しながらスキルを伸ばしていける環境ですし、会社としてもサポート体制は確立していますので、安心してご応募いただければ嬉しいです。不安を煽るつもりはありませんが、今、エンジニアの皆さんは、先行きが見えないと思います。AIが進化していく楽しみと同時に、AIに仕事を取られるかもしれないという不や怖さもあるでしょう。私達は、その現実に一緒に向き合っていきたいと考えています。これまでのような開発という仕事ではなくなるかもしれませんが、逆に利用できれば、息長く活躍し続けられます。会社としても、名古屋のIT業界では先駆けとして取り組んでいきたいと考えています。