ご略歴をお教えください。
父方の祖父は、最大50店舗のレストランチェーンの創業者で、父は二代目の経営者でした。母方の家系は代々、薬の配置販売業を営み、祖父は大手製薬会社の元役員でした。私はそんな家系に生まれ育ち、「いずれは自分も経営者になる」といった意識があったと思います。 大学院で国際会計を専攻してMBAを習得しましたが、同時に派遣として外資系企業の経理部門で働きました。そこでSAPに触れて興味を持ち、修了後はERP(SAP)の導入コンサルティング企業に入社しました。大手企業の基幹業務システム導入プロジェクトにおいて財務会計領域を手掛け、29歳で独立し、フリーランスのコンサルタントとして活動を始めます。 そして、31歳の2020年10月に当社を創業しましたが、コンサルティングではなく自分で何かプロダクトを作りたいと思ったことが動機となりました。私は幼少期からアニメやコミック、ゲームが大好きで、キャラクターグッズにも親しんでいました。そんな中で、早くから『ミタクルブロック』のアイデアを温めていたわけです。一方、VTuberのグッズといえば缶バッジやアクリルスタンドが定番化していて、ファンの間にフィギュア化を望む声が高まっても製作コストが高額で採算が合わないことから見合わせるというVTuberが存在していました。 こうしたペインに着目し、『ミタクルブロック』の流通や活用モデルを考えたのです。商品として形ができ、本格的に営業を開始したのは2024年1月頃で、ちょうどそのタイミングで現取締役COOの福田健太が業務委託の営業としてジョインしてくれ、1年後に正式に取締役COOに就任してくれました。
御社をどんな会社にしていきたいと考えていますか?
私は日本のアニメ等のIPコンテンツが大好きで、自分を喜ばせてくれてきたことに対して心から感謝しています。日本のコンテンツは非常に素晴らしく、海外でも大人気なのは皆さんご存じのとおりです。私はこれをもっともっと海外に広め、盛り立てていきたいと思っています。 世界には、ブロックを提供する大手メーカーが何社かあり、いずれもIPコンテンツをブロック化した商品をリリースしています。しかし、誰もが知っているような有名なキャラクターばかりです。日本にはそれほど知られていなくてもポテンシャルのあるコンテンツが沢山あり、VTuberやVsingerのように新しいキャラクターも続々生まれています。 こうした素晴らしいコンテンツをどんどん『ミタクルブロック』にして世界に広めていく会社にしたいと思っています。 そして、Visionにも掲げている“ファンダムトイを象徴するグローバルNo.1の会社になる”ことを目指していきます。
そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
そんなビジョンに共感し、一緒に事業を推進していくことに全力を発揮してほしいと思っています。もちろん、課題も沢山あると思いますが、前向きにチャレンジして乗り越えていくベンチャースピリットを持っていてほしいですね。 目の前の課題に取り組み、一つひとつ解決してIPOを実現させ、「“ファンダムトイ”と言えば『ミタクルブロック』」と世界中で言われるような存在を共に目指していきましょう!
平川さんの仕事観をお聞かせください。
以前のSAPコンサルティング業では、月に150~200万円ほどを稼ぐことができていました。今の日本ではかなりな高収入だと思いますが、それを続ける選択肢ももちろんあるわけです。コンサルティング業もやりがいがある仕事ではありますが、それよりも一番自分がやりたいと思っている『ミタクルブロック』に、今は全力でベットしたいと思っています。 紙の設計図が当たり前だったブロックの世界に、Webによる設計図という新しいアプローチによる価値提案をして、立体化を気軽に楽しむ世界に変えていきたいと思っているからです。 私は、仕事も遊びも“打ち込むもの”という点で、本質的な違いはないと思っています。人生の大きな時間を占める仕事として、本気で打ち込めるものを見つけられた人は幸せでしょう。 心を動かされるプロダクトを社会に広める。そんな仕事に打ち込んでいきたいですね。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
オフの時間は、できるだけ自然体で過ごすことを大切にしています。 小さい頃から漫画やアニメが大好きで、特に『HUNTER×HUNTER』は読むたびに物語の緻密さに引き込まれます。昔は『DEATH NOTE』や『寄生獣』のような、心理戦や存在の本質を描いた作品にも夢中になっていました。こうした作品に触れる時間は、単なる趣味にとどまらず、自分の思考や価値観にも自然と影響を与えてくれています。 また、事業の課題に直面したときには、ノンフィクションやマーケティング、プログラミングの本を手に取ることもあります。読む際には、「著者があえて触れていない部分は何か?」を意識しながら行間を読み解くようにしており、現場での試行錯誤を通じて、言葉の奥にある本質を捉える感覚が養われていると感じています。 とはいえ、オフの日は無理に「生産性」を求めず、コーヒー片手に気になる漫画を読み返したり、ふと思いついたアイデアをノートにメモしたりと、リラックスを優先する時間を過ごしています。自然体でいることで、かえって良いインスピレーションが湧いてくることも多いですね。