AIタレントフォース株式会社

AIタレントフォース株式会社は、AIを活用した開発プロジェクトに向けて、専門性の高いAIエンジニアを提供する「AES（AIエンジニアリングサービス）」事業を展開するスタートアップ企業。AESとは、IT業界で一般的なSES（システムエンジニアリングサービス）をAI領域に特化させたものであり、急速なAI活用の波に対応する新たな人材支援モデルとして注目されている。

AIの進化が加速度的に進む現代において、自社ビジネスにAIを取り入れることは競争力を維持する上で不可欠とされている。とはいえ、AI開発の実務経験を持つ人材はまだ非常に少なく、AI開発現場では深刻な人材不足が続いている。特にChatGPTが登場した2022年11月以降、「AIの民主化」が加速し、あらゆる業界でAI導入が急務となった今、エンジニアリングの世界も従来の枠組みから抜け出す必要があると同社は考えている。

「2022年11月30日、ChatGPTの登場により、新たな産業革命がスタートしたと当社は考えています。あらゆる産業でAI活用が劇的なスピードで進行し、ITエンジニアへのニーズもAIが中心になると予測しています。この国が抱える『労働人口の減少』という難問を乗り越えるには、AI導入による自動化や効率化が不可欠です。ところが、実務経験を持つAIエンジニアはまだほんの一握り。この状況に強い危機感を覚え、AI時代を切り開く“AIスペシャリスト集団”の創出を目指して、当社は立ち上げられました」（CTO・小川正樹氏）。

同社が特にこだわっているのが、AIエンジニアの「質」だ。既にAI開発の実装経験を持つ人材の雇用はもちろん、Webアプリの開発経験を持つエンジニアに対しては独自の育成プログラムを通じて、AIプロジェクトに対応できる技術者へと育成している。AIエンジニアの等級制度が整備されており、レベルに応じた単価を設定。企業に技術レベルに見合った「適正価格」でAI人材を提供できる体制を整えている。

「AIエンジニアの単価が高騰している理由の一つに、供給不足があります。AI人材育成によって市場における供給量を増やし、同時に企業側にとって“発注しやすい価格”を提示することで、AI開発のハードルを下げたいと考えています。AI人材を継続的に育て、社会に送り出すことで、日本の生産性と創造性を劇的に高めていきたい。それが当社の目指す未来のカタチです」（小川氏）。

同社でAES（AIエンジニアリングサービス）に携わるITエンジニアには、数々のメリットがある。最大の魅力は、必ずAIプロジェクトにアサインされることだ。AI開発の最前線で活躍できる環境を手にすることができる。

SIerやSES企業で働くエンジニアは、AI領域のプロジェクトに携われる保証がなく、一般的なシステム開発に従事するケースも多い。だが同社はAIに特化しているため、他領域に回されることがない。AI開発にフルコミットできる環境が整っている。

「AIにベットしたいITエンジニアにとって、AESはスキルを磨いて、実績を積み上げるのに最適です。AIプロジェクトの増加が見込まれているとはいえ、現段階では一般的なシステム開発が多い状況です。当社のAESはAIプロジェクトに特化しているため、それ以外の案件にアサインされることはありません。存分にAI開発を楽しむことができます。加えて、AIに興味を持った仲間が集まる環境も魅力的です。勉強会や日々のコミュニケーションの中で、スキルアップが期待できます」（小川氏）。

さらに同社では、AIツールの活用にも積極的。AIによるコード生成の技術が急速に進歩しており、近い将来、プログラミングの作業は全てAIが完璧にこなすとさえいわれている。プログラマーという職業はなくなるとさえ噂され、ITエンジニアが生き残るためにはAIでコード生成する技術が必要とされる。

「当社のAIエンジニアは自動コード生成ツールを積極的に活用しています。人によって使い方はまちまちですが、自動コード生成に関するナレッジを社内に蓄積しており、それを共有するカルチャーも醸成されています。自動コード生成の技術は飛躍的に向上しており、ITエンジニアの必須スキルになると予想しています。当社に入れば、自動コード生成の技術力アップが望めます」（小川氏）。

また同社で携わるAIプロジェクトは、一次請け・二次請けが中心。SI業界では商流が深くなるほど働き方が厳しくなる傾向があるが、同社では健全でやりがいのある環境が整備されている。

「当社のエンジニアが参画するAIプロジェクトは、一次請け・二次請けが大半です。SI業界では一般に、商流が深くなるほど働く環境が悪化するともいわれており、当社でAESに参加すれば健全な働き方も実現します。AIエンジニアになることで、市場価値も高まり、自身の単価アップが実現でき、収入アップも期待できます。加えて、転職する際にも有利となり、フリーランスとして活躍する未来も開けます」（小川氏）。

同社は、2024年8月に誕生したばかりの新進気鋭のスタートアップ企業だ。親会社である株式会社Natee（ナティー）は、SNSを活用したクリエイター共創型マーケティングを展開するベンチャー企業であり、「個人がクリエイターとして自立できるエコノミーの創出」を目指している。

この思想をIT・AI領域に拡張し、ITエンジニアがスキルアップを通じてAI時代の社会インフラを支える人材へと進化する。そんな構想のもとに設立されたのがAIタレントフォースなのだ。Natee創業者の小島領剣氏がAIタレントフォースでもCEOを務め、同社のCOO朝戸太將氏もNateeのCROと兼務している。

「当社代表の小島は、Nateeで誰でもクリエイターになれる世界をつくろうとしています。同じくITの世界で、エンジニアがもっと自由にスキルを磨いて、自らのバリューアップを目指せる会社として、当社を立ち上げました。SESを含むSI業界の構造的な問題で、エンジニアがキャリア構築にチャレンジできない現実に対して、AIエンジニアという新しいキャリアの道を提示しようとしています。ナショナルクライアントを中心にSNSマーケティング支援を展開しているNateeの繋がりを活用することで、大手企業のAI開発プロジェクトにプライムで参加できるチャンスも広がります」（小川氏）。

同社は、ITエンジニアがAIエンジニアとして新しいキャリアを切り開ける環境づくりに注力している。AI実務の経験がなくても、入社後の研修でAIの基礎知識から応用技術まで、最短1カ月でキャッチアップできる体制を整備。研修内容には、RAG（Retrieval-Augmented Generation）やモデルのファインチューニング、プロンプトエンジニアリング等、最新トピックがしっかり組み込まれている。

技術習得後には、自社プロダクト開発への参画機会も用意。現場実務を通じて、AI開発スキルを確かなものへと昇華させる仕組みとなっている。

「クライアントワークがメイン事業ですが、自社プロダクトの開発も予定しています。AIエンジニアの育成に焦点を当てた開発で、自社の案件で実務経験を積んでからクライアントの案件に参画する機会もあります。もちろん実績のあるAIエンジニアには、即戦力としてクライアント案件で活躍してもらいます。ITエンジニアが安心してAI開発のキャリアを歩める会社にしたいです」（小川氏）。