代表取締役 社長 山出 晋氏

独立・起業した理由は？

1999年に起業しました。最初は、クライアントから依頼を受けてシステムを開発するという、よくあるソフトウェア開発会社でした。転機が訪れたのは、2001年。その頃、IVR（自動音声応答システム）の開発の依頼を受ける事が多かったのですが、Microsoftが「SIPプロトコルをWindows OSに組み込む」とのアナウンスを発し、VoIPの世界に大きな変革の波が訪れるのを直感しました。 それまでは「H.323」と呼ばれるプロトコルがVoIPの主流になるだろうといわれていましたが、Microsoftの一言で業界全体がテーブルをひっくり返したようになって、「SIP」がVoIPのスタンダードになる予感がIT業界全体に流れました。SIPというプロトコルに大きな可能性を感じ、世界中のSIPの技術を利用している会社や人間にコンタクトをしてみましたが、まだ、どこも技術の蓄積がない。これはチャンスだと感じ、日本の会社を休眠状態にして、2002年に渡米。カリフォルニアに「Brekeke Software, Inc.」を立ち上げました。

米国法人ではどんな仕事をしてきましたか？

2003年「Brekeke SIP Server」、2004年に、SIP対応IP-PBX「Brekeke PBX」の提供を開始しました。世界に先駆けて安価なサーバ製品のダウンロード販売を開始したことで、多くの電話機やゲートウェイ、サーバ等のSIP対応製品を開発している企業が、我々の製品を使って製品開発を進めました。 その影響で、業界内で知名度が一気に上がり、そのまま全世界で利用されるソフトウェアになりました。現在も、南アフリカ・サウジアラビア・フィリピン・シンガポール・オランダ・カナダ・ブラジル・ウクライナ等、世界中にパートナー企業があります。 日本での販売も代理店経由で行っていましたが、売上が頭打ちしたタイミングで日本での販売をテコ入れする意味で、ペーパーカンパニーになっていた法人を再開させ、「Brekeke PBX」をベースとしたコールセンターシステムの開発・提供を開始しました。日本では、現在もコールセンターシステムの開発を進めており、それを米ブレケケの販売ネットワークを通じて全世界に提供しています。

日本ブレケケの強みは？

一番の強味は、スタッフの実直さと、技術の積み重ねからくる信頼性の高い製品とサポートの品質です。 もう一つの強味として、全世界に販売ネットワークがある点だと思います。

今後、会社をどのような組織にしたいですか？

少人数の強いチーム作りを目指しています。今までと同様に、技術を積み重ねて、試行錯誤を繰り返して作りあげた製品を世界中の人に届け続けたいと思っています。それを一緒に実現してくれる仲間を数名増やすことが近い将来の目標です。

どのように仕事の時間を過ごしていますか？

普段は、販売パートナーとの打合せやテクニカルサポート、他のスタッフの開発マネージメント、IP-PBXの開発、その他、スタッフと雑談などをしています。