株式会社フルセイル

株式会社フルセイルは元々、比較サイト運営事業やマーケティング支援事業を行う、株式会社ベーシックの一事業部として誕生した。ベーシックは「事業創造」をキーワードに数々の新規事業・新サービスの立ち上げを行っていたが、急成長中のスマートフォン事業の展開をきっかけに、さらなる事業の成長を見据えてアプリ事業を本格化させた。

事業が発足した当時はたった3名の部署で、当時注目されていたスマートフォンやソーシャルメディアの領域でどんなことができるかを試行錯誤するところから始まった。転機となったのが、2012年8月にリリースされたカジュアルゲームアプリ「マッチに火をつけろ」の大ヒットだ。これを機に、同年12月にゲームアプリ向け成果報酬型広告｢GAMEFEAT｣をリリース。2013年はゲームアプリ開発、アドネットワーク事業それぞれが一定の成長を果たし、2014年3月にアプリ事業子会社としてフルセイル設立となった。

メインとなる事業は大きく分けて二つ。一つがスマートフォン向けのオリジナルアプリの開発事業で、もう一つがスマートフォンアプリ向けのアドネットワークの開発・運営事業となる。

まず、カジュアルゲームアプリサイトの開発については、設立前から手がけてきた事業の延長線上のものとなる。「ちょっとシュールな無料カジュアルゲームアプリ」と銘打ったアプリの数々は他社のアプリとは一線を画しており、幅広い世代に受け入れられている。

先述したカジュアルゲームアプリ「マッチに火をつけろ」は、ただひたすらマッチに火を灯し続けるという、暇人のための暇つぶしゲームアプリだ。現在、400万ダウンロードを記録しており、「AppStore」や「Google play」のランキングで総合１位を獲得した実績を持つ。

ほかにも、異性からのお誘いが届きまくるという、世界初のモテモテ体験アプリ「返信ください」、あのおなじみの譲り合いのシーンが浮かんで仕方がない譲り合いゲーム「どうぞどうぞ」、彼氏のケータイを盗み見しながら彼氏を育成していくという問題作（!?）の「ステルス彼女」など、どのアプリも他の追随を許すような”どこにでもあるもの”ではない。

こうしたアプリの数々は、同社が運営する「アプたま」という公式サイトで情報発信しており、ダウンロードもできる。フルセイルが手がけるアプリの注目度の高さは、アプたまアプリが累計で1,200万ダウンロードを超えたという事実からもお分かりだろう。

事業のもう一つの柱となっているのが、スマートフォン向けアドネットワークの開発・運営だ。具体的には、スマホゲーム専用の広告ネットワークで、ノンインセンティブ・高収益CPI広告「GAMEFEAT」が中心となる。

「ツクルとアソブをツナグ」というキャッチフレーズがわかりやすく言い表しているが、無料ゲームアプリのマネタイズを支援するための独自サービスだ。無料ゲームアプリユーザーを課金型ゲームアプリへ誘導するための、いわゆる”ゲームtoゲーム”の送客エコシステムを構築。オファーウォール型、アイコン型、全画面型と３つのタイプで広告を提供しており、CPI広告としては業界最高水準の報酬単価（平均230.3円／ダウンロード　※2014年3月実績）を実現している。

またマネタイズ機能だけでなく、導入アプリのプロモーションを無料で行える相互送客機能といったプロモーションメニューも提供。無料ゲームアプリのマネタイズとプロモーションが同時に行えるソフトウエア開発キットとしても評価が高い。2014年4月末の時点で、トップディベロッパーを中心に5,000を超えるアプリに導入されているということからも、その人気の高さがわかるだろう。

こうした、圧倒的な収益性を武器に、多くのクライアントからの支持を受けているフルセイルの事業の数々。ほかにも、国内初となるゲーム案件に特化したアフィリエイト広告サービス「GAMEFEAT for WEB」や、Androidランキング実装をサポートする「SCOREBOARD」などのサービスをリリースしている。

「フルセイルが目指すのは、モバイルテクノロジーで『ちょっと先の未来では当たり前に使われているもの』を表現すること。その実現を目指してサービス展開しています」と語るのは、代表取締役の有賀之和氏だ。

同氏は、「スマートフォンの普及の勢いは凄いものがある。国内産業でも類を見ない成長市場のダイナミックさ、スピードの早さを感じています。そんなスマホアプリ市場の拡大に、少しでも貢献していきたい」とも語る。

フルセイルの社名は、英語の「in full sail」が由来だ。これは、「船が帆を全開にしている状態」のことを言い表している。

自分たちの力だけでなく、市場環境や周りの力をフル活用しながら、自らのコントロールで進むべき方向を定める。まさに帆を全開にして、道がなくとも進んでいく。ただがむしゃらに頑張るだけでなく、自分たちがもっとうまくやれる場所を見つけ、自分たちならではのストーリーを意識しながら事業創造していく。

まさに社名そのものが、同社の事業に対する思いや仕事への取り組み姿勢、これから目指す場所について表現しているというわけだ。

「個の成長により、世の中の仕組みに効用できるという成功体験を増やし、その経験やスキルをもって関わる人の人生も面白くできるチームを目指したいです」（有賀氏）

2012年に最初のアプリをリリースし、2013年は数々のカジュアルゲームアプリやアドネットワークの構築によって、成長するスマホゲーム市場においてフルセイル自身も一定の成長を果たした。そして2014年。さらなる事業の拡大と「フルセイルならではのストーリーの実現」に向けて、ともに切磋琢磨できる人材を募集する。

「フルセイルはまだまだ創業期です。10数名のメンバーとともに、新しい会社を創り上げていく仲間を探しています」（有賀氏）

「楽しみながら価値を創造したい」「まだ世の中にないサービスを、自分たちの手で生み出していきたい」「自分の考えたことが、世の中で通用するかを試したい」…そんなチャレンジ精神あふれる人の挑戦を、楽しみに待っている。