株式会社Biz Freak

株式会社Biz Freakは、「アジャイル開発を再定義し、日本をイノベーション大国にする」というビジョンを掲げ、同社独自のアジャイル開発『バクソク』による事業創造/事業成長支援のほか、AIの社会実装、DX/AX推進等を手掛ける会社だ。主力の『バクソク』は特許を取得しており（特許番号：P7692230及びP7664665）、生成AIとaPaaSを最大限活用した開発プロセスと、クライアントとの ONE TEAM な伴走力を組み合わせることで、従来比3倍速の開発スピードを実現している。プロダクトを爆速で市場に投入し、データに基づく仮説検証を繰り返しながら、事業創造から事業成功までを請け負う。決してただの「システム開発会社」ではない。PMF（＝Product Market Fit）の伴走者として、クライアントの事業が累積黒字となるまでコミットする会社だ。

創業は2021年。創業者の一人で、代表取締役CEOの平雄飛氏は、国内トップクラスのアルコール飲料メーカーで、社長賞を獲るなど営業として活躍後、新規事業開発に取り組んだ経験を持つ。「アルコール飲料メーカーでは、いくつかの新規事業にトライしましたが、自分自身がソフトウェアをつくれない、テクノロジーがわからないということで、事業として成長させることができませんでした。ボトルネックはソフトウェア開発で、ほかの多くの会社も同じ課題に直面しています。これを解決できれば、日本でもっと事業が生まれると思いました」と平氏は創業前夜を振り返る。

自らその課題を解決すべく、平氏は国内でMBAを取得後、人工知能科学修士も取得。経営×AIの知見を駆使し、事業立ち上げをテクノロジーで実現する会社として同社を立ち上げた。ポイントは、AIをアジャイル開発に取り入れることで実現した圧倒的なスピードだ。平氏は言う。「世の中で数々の事業が立ち上がりますが、統計的に黒字化できる事業は10％程度。この低さは、市場が見つけられない間に資金が枯渇して続けられなくなったからだと仮説を立てました。『バクソク』はこの課題を解決すべく、まず初期プロダクトを開発して早期に市場に出し、アジャイルで柔軟に開発、リリース、軌道修正を繰り返していきます。実際、GAFAのサービスだって最初はひどいものでした。統計では収益を上げ始めるまでに平均2年かかります。2年間、市場に出しながら開発を続けることができれば、10％の成功率をもっと上げられると考えました」

仮説は正しかった。ホームページには、創業から4年の間に手掛け、成功に導いた数々の事例が並ぶ。クライアントは、日本を代表するような大手企業ばかり。もちろん直接取引している。

『バクソク』は、MVP構築、データ分析、保守（改善・追加開発）の3ステップを「爆速」で進め、サービスやプロダクトを市場にフィットさせていく一連のサービスだ。特長はAIコーディングとダッシュボード機能、および柔軟な開発を可能にする成果物完成型の準委任契約（タスクコミット型保守）だ。AIコーディングで開発を3倍速にスピードアップし、ダッシュボード機能に含まれるアプリケーションと連動したKPIツリーで、最終目的から逆算してどこの段階がボトルネックになっているかをリアルタイムで把握。スピーディーに改善を重ねていく仕組みだ。

また、従来型の請負契約にしない理由は、新規事業開発に適していないからだ。「従来のSIerへの発注は、完成形をイメージしてガツンと委託し、見積もり、要件定義を経てドラフトがどんどんつくられ、納品して完了というスタイルです。しかし、新規事業開発はこんなに甘くありません。イメージで納品してもうまくいきません。同じお金があるのなら、小さくリリースして改善、追加開発にお金をかけたほうがいい」と平氏。それができる形式が準委任契約（成果物完成型）であり、3倍速で開発が進む『バクソク』だ。

クライアントと一つのチームとなってブラッシュアップしていく過程で、クライアント側の発想も広がる。「あれがやりたい」「これがやりたい」を次々と実装し、プロダクトがどんどんよくなっていく。そのような開発過程と成果を提供できる会社は多くないという。平氏自身が、まさに大企業で新規事業を生み出している側だったときに感じていたジレンマ、課題を解決するために編み出したスタイルであり、大企業に同社が重用される所以だ。

同社が掛けたプロダクトの一つが、世界的な重工業メーカーが社内で使うAIツールだ。あるベテラン社員（神木さん）の知見と経験をAIに取り込み、メーカーの1万人の営業・サービス担当が神木さんと同じ水準で、製造現場に対してコンサルティングができるようにするというもの。その名も『AI神木くん』だ。聞けば答えてくれるAIツールはいくらでもあるが、『AI神木くん』はAI側からアクションし、ヒアリングができるという画期的なツールだ。話すことに慣れていない人が多い現場の従業員たちに対してヒアリングを行い、課題を抽出する。テレビの経済番組にも取り上げられた。

これはほんの一例だ。ほかにも数々の大企業やスタートアップと協業し、成果を上げてきた。

協業プロジェクトは、ホームページなどへの問い合わせからスタートするケースもあるが、同社側から働きかけることも多い。スタートアップや、大企業の新規事業やオープンイノベーション部門などと積極的に交流し、協業に繋げるのだ。当然、売上拡大目的もあるが、それ以上に、自ら動いてイノベーションの中心にいたいという思いが強い。

平氏は、元は東京にある有名私立大学のラガーマン。試合時の熱狂が原風景だ。その熱狂と同種のものをスタートアップや新規事業立ち上げの場に感じている。「スタートアップは仕事のなかで熱狂している人が多いと感じます。そのような人が増えれば日本がよくなるでしょう」と平氏。社名のBiz Freakも、ビジネスに熱狂する（Freak）から来ている。直近では、熱狂を広める仲間を増やすべく、エンジニアコミュニティの運営にも注力している。

2024年、同社は日本最大級のノーコードエンジニアオンラインコミュニティー「NoCodeCamp（合同会社NoCodeCamp）」を経営統合した。同社が一貫して取り組んできた「AI×ノーコード」開発をさらに多くの場に提供するためだ。「最速マネタイズを実現する唯一無二のコミュニティ」として、名称も『Codeless Camp』にリニューアル。世のエンジニアを「つくる」存在ではなく、事業化までを担うプロフェッショナル集団へとレベルアップさせ、エンジニアとコミュニティの力で本当のゼロイチを数多く創出する。そうして「誰もが今に熱狂する世界を創る」ことが目標だ。今後は、リアルに集う場もオープンする計画だ。

自社の技術向上にも余念がない。活動時間のおおむね15％を新技術の調査発掘に割き、生成AIを中心に、常に技術のアップデートにキャッチアップ。それをすぐに開発手法に反映する。このような同社の事業や姿勢に共感し、これまではリファラルを中心として、多くの優秀な仲間たちが参集してきた。事業拡大に伴い、今後はさらに広く仲間を求めたい考えだ。

平氏は言う。「ソフトウェア開発界隈は“つくって終わり”が多いなかで、僕らは極めてユニークな存在です。新しい技術をもって新しい事業に関わる。日本有数の大企業と直で取引し、パートナーとして一緒にサービスを立ち上げる。その手応え、やりがいは大きいです。実際、つくったサービスが世に出て伸びていく姿を見ることは、本当に嬉しいです」

常に当事者意識をもち、改善を重ねて成果を出し続ける同社の社員たち。手順に従って粛々とやりたい人にはまったく不向きだが、日々熱く仕事をしたい・もっと成長したい・経験を積みたい・サービスをつくるプロセスを体験したい――という人には最適な環境だろう。オフィスは本社のある仙台と東京の2拠点。東京の拠点は国内有数のスタートアップ集積地、虎ノ門ヒルズのCIC TOKYOだ。この熱狂の渦に飛び込みたいという人の参画を待っている。