アイニックス株式会社

アイニックス株式会社は1994年の設立以来、自動認識システム分野のリーディングカンパニーとして新たな価値を提供し続ける企業だ。自動認識システムは様々なソフトウェアやハードウェアを用いて、人間の介入なしにデータを取得し、識別を可能にする。自動認識システムに用いられるバーコードに関しては、黎明期から関連ソフトウェアの開発やハードウェア機器の調達・納入・保守に携わってきた。近年ではQRコードやRFID、バイオメトリクス等の技術をいち早くキャッチアップしてソリューションに取り入れることで、事業領域を広げてきた。商社としての目利き力・事業創造力を発揮すると共に、SIとしての技術力をもって事業課題の解決に貢献し続けているのだ。需要が拡大する中においてさらなる成長の好機を逃すことのないよう、同社は人材強化に努める。

創業者であり代表取締役社長を務める平本純也氏は、電子部品商社でバーコード機器のマーケティングやセールスに従事していた人物だ。平本氏はバーコードに可能性を感じ、広く普及させたいとの思いから1994年にアイニックス株式会社を設立した。当初はバーコード関連機器の調達を中心に事業展開していた。しかしながら、顧客からの要望に応えるためにシステム開発に着手し、バーコード関連のパッケージ開発と提供も手掛けるようになったのだ。
同社はバーコード技術をはじめ、QRコード、RFID、モバイル／ワイヤレス等、広範な技術領域をカバーし、倉庫／運輸、流通／小売、製造／保守等、多くの業界で自動認識技術を活用したソリューションを提供する。それだけ現場の課題解決に有効であり、求められているのだ。自動認識システム分野において確固たる地位を確立する同社への引き合いが途切れないのも頷ける。

特に、無線で書き換えができるESL（Electronic Smart Label）は受注が急増中だ。これまで人の手で書き換えを行っていた値札、棚札、荷札、名札、看板、サイネージ等に使用することによって効率化や省力化を実現する。首都圏と近畿圏を中心に店舗展開する大手スーパーマーケットをはじめ、身近な小売店舗でも導入されているため、目にしたことがある人は少なくないだろう。
労働人口の減少が社会問題となる中、様々なソリューションに組み入れられる自動認識技術の需要はますます高まると予想される。同社が人材強化のために採用に力をいれる背景でもある。

同社の強みは以下の3つに集約される。
1.ワンストップのアプローチ
顧客の課題解決に本当に必要なものは何かを考え、最適な製品やサービスを探して提案を行う。さらにそれらを組み合わせ、ソリューションという形で提供。その後の保守までも担い、ワンストップで課題解決に取り組む。パートナーとして二十年来の信頼関係を築いている顧客も少なくない。

2.幅広いサービス提供
前章でも触れた通り、幅広い分野・業界にサービスを提供する。例えば製造業界の工場内で発生するモノや設備のスキャン作業。手や指に装着して使える「ウェアラブルスキャナ」はハンズフリー作業を実現し、作業効率の改善に繋がっている。
また物流業界では倉庫管理システム(WMS)の受託開発を請け負い、最新システムをカスタマイズして、どのような倉庫運用にも対応できる柔軟なサービスを提供している。

3.グローバルなパートナーシップ
アメリカ、ドイツ、韓国、台湾、中国等、世界中の企業とパートナーシップを締結しており、世界レベルの最新技術・製品情報を取り入れることに成功している。これによりグローバルレベルかつ最新のソリューションを提供できる。

これらの強みの背景には特徴的な組織体制がある。同社は東京本社、名古屋営業所、大阪営業所の3つの拠点を持ち、営業部隊を東京本社、名古屋営業所、大阪営業所に配置。商材の販売、顧客への提案活動を展開している。
東京本社には「受託開発」と「基盤開発」という2つの技術部門が置かれ、各拠点と連携し、それぞれの役割を担う。

受託開発グループ部長代理の神原賢一氏は「我々の部門はお客様の要望をソフトウェアの形で具現化する役割を担います。お客様と直接やりとりしてつくったシステムが実際に使われ、役立っている様子を見ることにやりがいを感じるメンバーが多いです」と話す。
基盤開発グループ課長の山中輝将氏は「基盤開発グループの特徴はお客様へ販売する自社パッケージソフトやハードウェアの動作検証、導入後のトラブルサポート、当社内インフラの整備に至るまで広範囲に渡る点です。多種多様な機器に対応し、不具合発生時には問題を特定して解決することに達成感を感じるメンバーがたくさんいます」と話す。
部門ごとに専門性を磨き、フレキシブルに連携することがスムーズなワンストップソリューションの提供に繋がっているのだ。

顧客との対話、そして社内での情報共有から現状を正しく把握して解決策を導く必要があるため、社員にはコミュニケーションスキルと素直な人間性を求める。
「当社のメンバーは思考が柔軟で、自分の意見を持ちつつも人の話に耳を傾けるタイプばかり。変化が激しい分野なので、ひとつの考えに固執し過ぎるとスキルアップが難しくなります。勉強熱心で素直な人ならば、どんどん成長していけるでしょう」（神原氏）。
エンジニアは入社後まずテスト業務を通じて業務や製品について実践的に学び、その後本人の志向と希望に応じて配属部門を決めていく。

少数規模の同社では、全社員が互いの顔と名前を把握する。年2回の全体会議や年1回の社員旅行のほか、オフィシャルな場以外での交流機会もコミュニケーション促進に一役買う。社長業の傍らで農業を営む平本氏は、自宅の山林でタケノコ堀のイベントを開催。参加社員は珍しい自然体験を楽しみながら、親睦を深めている。また平本氏の田畑で収穫した新米や新鮮な野菜が社内販売される際には、仕事を離れた会話で盛り上がるという。
ざっくばらんな代表の人柄もあり、社内の雰囲気はとても和やかだ。10年・20年と長く在籍する社員も少なくない。
前出の基盤開発グループ課長の山中氏は「新卒社員の一期生として1996年に入社しました。次々と出てくる新しい機器を扱うのは楽しいですし、人間関係も良好で居心地が良く、あっという間に30年近くが経ちました」と話す笑顔が印象的だった。

同社のカルチャーとして、社員が勉強熱心な点も特徴だ。扱う技術や機器が非常に幅広い上に、それらに精通することで顧客に最適なソリューションを提供できるため、知識の吸収に貪欲に取り組む。基礎知識の社内研修や必要に応じた社外研修、ウェビナーの受講といった座学もあるが、コミュニケーションを取りながら教え合ったり、時には一緒に試行錯誤したりと、社員間の距離の近さを生かした知識の身に付け方は同社らしい。

神原氏は「設立当初から取り組むバーコード技術はなくなることはなく、今後も続いていくでしょう。それはバーコード技術にAIなどの新しい次元の要素を組み合わせることで、斬新なアプローチで顧客の期待に応えていくことができるからです。従来の自動認識製品を一層充実させていくと共に、自動認識技術とネットワーク技術を利用した先進のソリューションを提供することによって、これからの情報化社会に貢献して行きます」と力強い。
山中氏も「設立から30年にして、まだまだ成長の伸びしろがある当社の次世代を担う社員を求めています。自動認識領域のソフトウェア、ハードウェアに興味がある方はもちろん、幹部を目指そうというような気概ある方も大歓迎です」と続ける。

このように、同社は自動認識技術の分野で多くの実績と信頼を築いてきた。もしこの分野に興味を抱き、新たな価値を創造したいと考えたならば、ぜひ連絡を取ってほしい。同社は柔軟な発想と情熱を持つ人材を歓迎する。