株式会社アガルートITパートナーズ

株式会社アガルートITパートナーズは「未来に活躍する人たちのジャンプ台となる」をミッションとして、システム開発事業を展開する企業だ。教育を中核にした社会的インフラの構築を推し進める、株式会社アガルートの100%子会社である。
世界を変えると標榜するITベンチャー企業は少なくない。しかし同社は自分達が世界を変えるのではなく、世界を変えていく人達をITの力で支援したいという。教育×テクノロジーで人と社会を変えていくと掲げるアガルートのシステム開発を担う同社は、まさにその役割を体現する。
一方で、他社システムの受託開発に事業領域を拡大。今後は受託の比率を高める成長戦略を打ち出した。グループ内にとどまらずサービスを提供していくことで、支援の範囲を広げる考えだ。

同社への理解を深めるために、設立の背景と沿革を紹介したい。
代表取締役社長を務める佐藤皓紀氏は、同じくアガルートグループの株式会社Luxy代表も兼務する。SES事業を行うLuxyは佐藤氏が立ち上げた会社で、株式譲渡により2021年2月にアガルートにグループインした。そしてLuxyがアガルートのシステム開発に携わる中で、別会社としてエンジニアを組織化するアイデアが持ち上がる。

こうしてグループ内で休眠していた会社に、Luxyとアガルート本体のエンジニアが転籍して2022年秋に本格稼働を開始したのが、アガルートITパートナーズなのだ。
開発体制や組織文化が異なっていたこともあり、元Luxy・元アガルートという具合に、社内ではチームが分かれていた。アガルート出身者は業務を熟知しているため、その知識を開発に生かす。Luxy出身者はSESで高めた技術力をいかんなく発揮する。このような棲み分けがあったのだが、設立から一年以上が経過し、互いの良さを認め学び合う雰囲気が醸成されてきた。

そのため出身会社により分かれていたチームを解体。新たに採用した社員も加わり、様々な出自のメンバーが混在するようチームが再編された。
現在は文化が融合し、一丸となって次の成長段階を目指そうというフェーズだ。プロパー社員を増やしていき、数年後には現在の10倍以上規模の組織を目指している。

同社の事業内容は前章でも紹介した通り、アガルートグループのシステム全般に関するITサービスの提供と、クライアントのシステム受託開発だ。
どちらも、企画提案・要件定義・開発・保守運用に至るまで全般を手掛ける。
佐藤氏は「ビジネス視点で提案できるメンバーや、セキュリティに強いメンバー、インフラに長けたメンバー等が各自の強みを生かして取り組んでいます。アガルートで社内システムのユーザーの立場だったエンジニアは、その経験から改善を提案して開発を進めました。多様な分野で高い経験値を持つエンジニアの存在が、当社の強みの一つです」と話す。
「アガルートにとって、なくてはならない存在だと言わせたい」と佐藤氏。アガルートのシステム開発を担う目的で立ち上がったため、その役割をしっかり果たしたい考えだ。
新たなメンバーも、経営層と近い距離で対話する上流工程を手掛けることが可能。ユーザーはアガルートの社員のため、反応を目の当たりにできることもやりがいになるだろう。成長著しい事業会社のシステム開発に携わる経験は得難いものだ。

一方で同社は独自のポジション確立を目指し、受託案件の割合を増やしたいという。
その理由について佐藤氏は「高いスキルを持つ当社のエンジニアが、さらに活躍できるフィールドを用意したいからです。そして受託の割合を増やしていくことで、アガルートがなくても存続できる会社にしたい。自立した会社としてグループの利益向上に貢献すれば、アガルートに対しての発言力が増します。そのようにして働きがいと働きやすさを一層高めて、社員の平均年収1,000万円を実現し、中小企業ランキングの上位を狙いたい」と力を込める。

同社が初めて手掛けた外部の受託案件は、エンジニアとしてクリティカルなシステム開発に携わってきた佐藤氏が主体となり進めた。スプレッドシートで管理していた業務をシステム化し、バグがない状態で納品を完了。導入後の評価も非常に高く、顧客側の担当者が社内表彰を受けたほどだ。こうしてこの顧客からは、毎月発注が入るようになった。サービス品質の高さがうかがえる実績だ。
「他からの引き合いも増えているのですが、人的リソースが足りず断らざるを得ない状況です。そのためエンジニアとPMの採用が急務。開発リソースも増やしつつ条件の良い案件を選択できるようにするため、新規開拓をしていく営業職も必要です」（佐藤氏）。
グループ外の受託では幅広い業種のシステム開発に携わり、技術力と経験値を高めていける。注力する事業領域であり、新たなエンジニアやPMに寄せる期待は大きい。
新規事業立ち上げに意欲的なアガルートグループの中にあって、グループを横断したプロジェクトへ参画する未来像も描ける。多彩なキャリアの選択肢は魅力だ。

同社はフルフレックス制で、リモートか出社かを選択できる。オン・オフを明確に分けたいと出社するメンバーがいれば、必要時にだけ出社するリモート派もいる。各自のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能だ。
出社した際にはオフィスでもリラックスして働けるよう、お菓子を食べたりガムを噛んだりすることが自由。飲み放題のお茶やコーヒー等のドリンクも用意されており好評だ。

各自が自由な働き方を選択する中で、コミュニケーションが活性化するよう、懇親会・親睦会等については会社が全費用を負担。社員同士のランチや飲み会には手当を支給し、部活を作った場合には部費支給制度もある。

社内の連絡は主にチャットツールで行う。業務情報の共有はもちろんのこと、各自が様々なテーマのチャンネルやTimesチャンネルを開設して、気軽な雑談でコミュニケーションを深めている。柔らかな物腰の社員が多く、対面もオンラインもやりとりは和やかだ。

佐藤氏は社員に対して、プライベートの時間を大切にしてほしいと話す。その思いは制度にも表れる。相談によって時短勤務が可能で、これから1年間の育児休暇を取得する男性社員もいる。会社全体としてワークライフバランスをサポートしているのだ。

スキルアップにおいては、各種勉強会や研修への参加費用を会社が負担する。また経験豊富な先輩社員が個々のスキルや経験に合わせた教育・OJTを提供し、自主的な学びをサポートする。

社員へのインタビューでは、和やかな風土と柔軟な働き方が魅力として多く挙がった。それが責任を持ってこその自由であることは、言うまでもない。
佐藤氏は「“責任”は悪い言葉ではなく、それが起こる起点が自分でいいという決意だと思っています。良いことも悪いことも、起こる事象の源が自分だと思える人を求めたい」と話す。
自分の仕事の範囲外だから関係ない、自分の給料がこれだけだからこれはやりませんという他責にしがちな考え方はミスマッチ。困っている人がいたら助けよう、ワンチームとして取り組もうという意識の人を求めたいという。

佐藤氏は最後にGreenユーザーへ向けて、次のメッセージを寄せてくれた。
「まだまだできたばかりの組織で、体制や仕組み等が整っていないところもいっぱいあります。いろいろと提案して、組織や制度の構築にぜひ参加してください。一緒に会社を作っていきましょう！」
急成長中のグループにあり、勢いと大きな可能性を持つ企業である。気になるポイントがあれば、ぜひ問い合わせてほしい。