代表取締役CEO　眞野 篤師氏

ご略歴をお教えください。

大学卒業後、地元岡山で親が経営する介護施設に後継を視野に入職したのですが、志が合わず退職し、友人が大阪で起業していた通信商材の代理店に入りました。そこで下積み的にその業界の仕事を覚えました。 一方、その間NGOに参加し、ボランティアで国際支援活動に関わります。当時は好奇心旺盛で、海外にも興味があったことが動機となりました。後年、そのNGOの代表から、日本で働くことを希望する優秀なベトナム人を日本企業に紹介する仕事を託されたのです。これが、現在の『dekisugi』による外国人雇用DX事業の原点となりました。 2012年に株式会社MRSを立ち上げます。通信キャリアの代理店として西日本エリアでトップになる等、成功させることができました。そして、様々なサービスを立ち上げていったわけですが、その中に外国人材の紹介事業も加えたのです。 当時の外国人技能実習制度には様々な問題点があり、2016年11月にこれを改善すべく技能実習法が施行されます。これによって、外国人材の監理団体・登録支援機関では相当数の書類作成が必要となったのです。そこで、自らが直接人材紹介を手掛けるのではなく、書類作成業務を効率化するシステムをつくり、広く関係団体の支援を通じて本来自分が実現させたかった外国人材が日本で輝く環境づくりに繋げようと思い立ちました。そして、2017年11月に最初のプロダクトである技能実習生管理ツール『できすぎくん』をリリースしたのです。その後、バージョンアップを重ねるとともに、外国人雇用DX事業をスピンアウトする形で、2020年3月に株式会社グレッジを設立しました。

『dekisugi』をリリースして実現できたこととは？

外国人雇用DX事業を実現させ、外国人材の監理団体・登録支援機関の書類作成作業等の負荷を概ね半減させることができました。中には「70%削減できた」と言ってくださるお客様もいます。そして、削減できた分の時間をお客様の重要な本来業務である外国人材の支援に向けることができ、外国人材の日本におけるウェルビーイングの向上に間接的に貢献できていると自負しています。 当社の事業ビジョンとしては、2026年3月まで毎年136%の成長を続け、2026年度の売上高40億円を達成するとともにIPOを行い、その資金も活用してグローバル展開を図る計画を進めています。外国人材はダイバーシティ（D）の一要素であり、差別のないインクルージョン（I）の実現による採用企業への定着が問われることになります。そこで、企業に向けてD&I状況を数値化するプロダクトを開発・提供し、真のD&I環境づくりに貢献するサービスをもって、グローバル展開を図ることを目論んでいます。

眞野さんの仕事観をお聞かせください。

個人的には、熱中すべきものであるという思いがあります。したがって、社員に対してもいかに仕事に熱中できる環境をつくり、働きがいが生きがいとなる自己実現の場を提供できるかが経営者として最重要のテーマであると認識して取り組んでいます。 その根底には、“自己実現の輝く笑顔を作り、縁ある人の物心両面の幸福の追求を行います。”とのMISSIONに掲げた思いがあります。

社員に対して、御社でどんな人生を過ごしてほしいかの思いをお聞かせください。

繰り返しになりますが、“自己実現の輝く笑顔を作り、縁ある人の物心両面の幸福の追求を行う”ことに尽きます。私は京セラ創業者である稲盛和夫氏を敬愛しており、この考え方も稲盛氏から学ばせてもらったものです。 ですから、当社における採用基準としては、応募者の方が当社のカルチャーの中で成長し、幸福になれるか否かを最重視しています。仕事ができる、というだけでは決して採用しません。 こういうケースがありました。あるレジャー施設で働いていた方が応募されて面接に来た時、「お客様の笑顔に直接触れていることが好き」と言われたのです。間違いなく非常に高い能力の持ち主であると感じさせられたのですが、入社はお断りしました。直接的に接客する現場の方が、その方の幸せに繋がると思えたからです。滅多にいないような優秀な人材でしたが、心を鬼にしました。 会社とは、自己実現のステージであると思っています。これからの応募をお考えの方には、当社のカルチャーにフィットすれば、あなたの夢や願望を叶え、あなたらしさを存分に発揮できる環境があると申し添えておきたいと思います。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

脳みそをリフレッシュする必要があるので、できるだけ仕事から離れるために非日常的な環境に身を置くようにしています。ゴルフやキャンプ等、自然の中で過ごすことが多いですね。