株式会社ワールドスカイ

株式会社ワールドスカイはセキュリティコンサルティングを軸に、システム開発・インフラ構築の請負やWebコンサルティング・サイト構築サービス等を提供する企業だ。アメリカ・韓国・イスラエル・中国をはじめとするIT先進国から、いち早く最新のセキュリティ製品を見つけ出して、日本に合うようローカライズを行い国内企業への導入を推進する。セキュリティコンサルティングを皮切りにシステム開発等、顧客のニーズに応える形で事業領域を広げて、「セキュリティに強いSI企業」として地位を確立した。2004年の会社設立以来、売上は右肩上がりで黒字成長を続ける。
19期目を迎えて、引き合いがますます増えている状況だ。勢いを加速する同社は、共に楽しみながら成長していける仲間を広く募る。

同社を設立した背景には、創業者であり代表取締役を務める柳澤智幸氏の「世界に向かうビジネスをしたい」との思いがあった。
2000年初頭、グローバル化された経済を目指す日本にとってITセキュリティは必要不可欠でありながらも、対策が遅れている状況だった。そこに注目した柳澤氏はIT先進国から、日本にはない最先端のセキュリティ製品を見つけ出して国内企業に提案する事業を開始する。国内企業のシステムに沿う形へローカライズを行い、「世界レベルのサービス」を提供したのだ。こうして国内市場で先行優位性を発揮。他社との差別化に成功して、順調に売上を伸ばしていく。
セキュリティコンサルティングを軸に事業展開する中で、顧客からインフラの構築やシステム開発、Webサイトのコンサルティング・構築等の相談も増えていった。顧客のニーズに応える形で事業領域を拡大していき、セキュリティサービスを軸にしてシステム開発やWebサイト構築の全工程を担う、現在の事業ポートフォリオが形作られた。

2023年9月時点、同社は以下の6事業部で構成される。
・セキュリティ事業部……セキュリティサービスの提案
・ビジネスソリューション事業部……インフラ設計・構築の請負
・ICTソリューション事業部…WEBサイト制作、構築 / システム設計～運用
・インテグレーション事業部……客先でのインフラ設計・システム開発
・テクニカルサポート事業部……ヘルプデスク・保守・運用・LCMアウトソース
・コンシューマサービス事業部……BtoCライブコマース事業

2021年には持ち株会社であるWCKホールディングス株式会社を設立して、中国のオフショア開発会社、Webデザイン会社と共に同社も傘下となった。社員数は単体で100名に迫り、グループでは200名を超えた。

同社のキャリアパスは多彩だ。新卒社員を例に取ると、採用された職種で職務に就いた後で別事業部に転換した例も少なくない。サポートエンジニアから人事に携わりたいという本人の意向を尊重したバックオフィスへの転換や、営業力での強みを見出されてのライブコマース運営から営業職への転換といった具合だ。ヒューマンスキルや適性があり、本人が「やりたい」と手を挙げれば大いにチャンスを与えられる文化なのだ。
中途に関しては培ったスキルをベースに、さらに伸ばしたいという意向を持って入社する社員が多いため、全く別の分野へ転換する例は多くはない。しかし本人が希望すれば叶いやすい環境なのは間違いない。
スキルを伸ばす観点で言えば、エンジニアならば設計～要件定義～企画～コンサルティングと上流工程を目指していくことが可能だ。職務領域の技術を深堀りながら、同社の強みであるセキュリティの知識を付加価値として身に付けていくこともできる。
セキュリティという特化領域を持ち、システム開発・Web・インフラ構築の全工程を一気通貫で請け負う同社ならではの幅広いキャリアパスだ。

また入社年次や年齢は一切問わない実力主義で、早い段階でリーダーやマネジメントポジションへの抜擢もある。実際入社2年目で実力を評価されて、副事業部長に就いた社員もいる。
副事業部長はA・B・Cと職位が分けられていて、副事業部長A・Bは事業部長会議に出席できる。請負案件の収支データ等リアルな数字を見聞きしながら、生の経営を学ぶ場となっている。「数字が分かってこそコンサルタントが務まる」という考えの下、数字が身近にある状況に身を置いてもらう施策である。
年に2回開催する全体集会や適時行われる事業部の会等では、各社員に前に出て話す機会を設けている。ビジネスパーソンとして、人前で話すことに慣れてもらいたいと考えているためだ。社員の育成に力を注ぎ、一心に成長を願う姿勢がうかがえる。
事業部長との1on1や定期的なミーティングで意向を汲み上げる機会は多いものの、自ら「こうしたい」「こうなりたい」と表明することで目標実現により近付ける。同社は熱意と積極的な意思表示を歓迎する風土だ。

柳澤氏はカルチャーの特徴として、常に新しいチャレンジに挑む社員のモチベ―ションの高さを挙げる。必要に応じて出社とリモートを選択するハイブリッドなワークスタイルだが、好んで出社する社員が多いという。
「とにかく熱量が高くて頑張り過ぎてしまう傾向があるので、『待て待て。頑張り過ぎるな』と抑えることが大変なんです」という柳澤氏の言葉が印象的だった。マネジメント層は現場の社員が体調を崩さないよう気を配り、健康経営に注力する。
特に残業時間の管理は徹底していて、30時間を超えると事業部長へ指導が入り、45時間を超えた場合には対象の社員を現場から引き離す。この方針に理解を得られない顧客とは「取引しない」という徹底ぶりだ。2021年度の月平均所定外労働時間は10時間という実績である。
仕事の波によって休日出勤が必要になった場合には、必ず代休を取得するよう促す。
「うちは顧客第一ではなく、社員第一主義です。プライベートを大事にしてもらい、会社では楽しく働いてほしい」と柳澤氏は話す。

活気に満ちる社風だが、周りを見ずに突き進むわけではなく困っている様子の人がいれば自然と声を掛け合う。中途入社の社員もスムーズに溶け込むことができる風土だ。
ゴルフやフットサル等スポーツを中心にしたサークルが数多くある他、外食がしづらかった直近数年の状況を配慮して、社内飲み会が頻繁に催されている。
「客先常駐の社員が帰社した際の交流の場になりますし、業務上関わらない社員との情報交換やコミュニケーションの場にもなっています。おつまみやビールは会社側が全部用意するので、それを楽しみに出社する社員もいます」と人事担当者は笑みを浮かべる。
柳澤氏に飲み会の様子を尋ねると、「社長がいたら話しづらいこともあるでしょう。私は1時間ぐらい顔を出したらすぐに帰るようにしています」との答えが返ってきた。あくまでも社員が主体で、楽しく働き成長できる会社でありたいというのだ。経営層はそのためにいると断言する。

「楽しむ時はとことん楽しむ」がモットーの同社では、5年に一度「大忘年会」を開催する。決して酒を沢山飲んで大騒ぎするというわけではなく、皆で楽しめる企画やゲームで盛り上がるのだ。
会社設立15周年の時は、「15という数字にまつわるチャレンジをする」というテーマが設けられ、個人やチームで様々な出し物が発表された。
例えば風船を1,500個膨らませた会議室の様子を撮影、チェーン系のファミリーレストランを150店舗回るのにかかる日数の検証、カラオケ150曲を歌うチャレンジ等。こうしたチャレンジの映像や発表を皆で見ながら、どれが一番面白かったかを決めたという。話を聞くだけで、楽しげに盛り上がる様子を想像できる。
採用担当者は「少しでも興味を抱いたら、是非お気軽にコンタクトしてください。お会いすることを楽しみにしています」と呼び掛ける。
社員の持つ個性や技術を尊重する風土の中で、伸び伸びと活躍できる会社だ。