株式会社KISS

SES事業を手掛けている、システム開発会社の株式会社KISS（ケーアイエスエス）。同社では、AWSを用いた新規システム開発プロジェクトをスタートするため、AWS設計・構築経験のあるエンジニアを求めている。

同社の主なサービスはSESであるが、常駐先の顧客は、特定の大手ソリューションベンダーおよびそのグループ企業が売上の80%以上を占める。案件としては、“119番”の消防・救急情報システム。全国の消防署を結んでいる当該システムの構築・運用の一部を担う顧客にエンジニアを派遣し、技術支援を行っている。
「24時間365日、ノンストップで稼働させる必要のあるミッション・クリティカルなシステムであり、その運用の一端を担う、社会的貢献度の高い業務と自負しています」と専務取締役の鈴木勉氏は胸を張る。

他案件に関しても、公共セクションのシステムが多い。特筆すべきは、防衛に関わるシステム。最先端の技術に触れられる機会もある。
また、大手運送会社およびシステム子会社と直契約で、基幹システムの運用等にも関わっている。
いずれも安定的な運用継続が前提のシステムばかりのため、エンジニアの就業機会および当社の経営基盤に安定性をもたらしている。

そんな同社は、顧客である大手ソリューションベンダーの要請と自社の業務領域の発展拡大のため、AWS利用領域の取り込みを図っていく構えだ。鈴木氏は次のように話す。
「先行投資的にAWS対応の受け皿をつくり、いつ要請が入っても稼働させられる体制をつくるというフェーズです。候補案件には事欠かない状態です」

なお、同社はSES事業のほかに、大手ソリューションベンダーのつくるソフトウェア／ハードウェア製品の販売代理業務も手掛ける。当該製品には、救急医療情報支援システム、画像鮮明化装置、加速度・温度センサーデータ収集システム、遠隔監視システム等がある。

同社の社名KISSは、“Kodama Information System Solution”の略。代表取締役の児玉康恵氏が2010年7月に設立した。児玉氏は、大手ソリューションベンダーの社員の身から経営者を志し、同社を創業する。
「女性である児玉は、創業の際に多くの人に協力してもらい、事業を立ち上げることができました。そこで、関わる全ての人に役立つ仕事で貢献し、幸せを与えることを社是としました」（鈴木氏）。

掲げているミッション・ステートメントは次のとおり。

「人と人の出会いを大切にし 愛を与える仕事に 愛を込めて従事し 皆さまの幸福に貢献する」

社名の頭文字“KISS”は、そんな“愛を与える”ミッションの象徴的なワードでもある。

現在は、児玉氏の起業当初の勤務先との良好なリレーションから徐々に規模を拡大し、安定的に業務が受託できている。今後は更なる規模拡大を目指し、提案力や影響力を高めると共に、新たな領域の業務の取り込みを目指す。

「当面は現在の30名体制から100名体制まで増やすことを目標に置いており、その基軸となるのが、AWS活用領域です。エンジニアである社員はただ作業をこなすだけでなく、AWSのような先端領域においても習熟し、提案力を身に付けて当該プロジェクトをリードするような存在を目指します。組織運営においても、ボトムアップ的に経営への提言をどしどししてもらいたいと考えています。まだ小規模の会社なので、新たなポストへの昇格も早いです」と鈴木氏は期待感を口にする。

同社の特色は、公共システムの運用・保守エンジニアが大半を占めており、社員の女性比率が70%と著しく高いところにある（2022年11月現在）。「女性である代表の児玉が創業する際、女性が多く集まったという経緯がある」と鈴木氏。当初は90%以上を女性が占めていたが、その後の男性の採用で70%程度になっている。
「部長も女性ですが、児玉と共に人当たりが柔らかく優しいので、男性メンバーも含めて優しい人ばかりというのが風土の特徴ですね」と鈴木氏。

30名のうち、管理職であるマネージャーやリーダーが7名おり、各常駐現場をまとめている。管理職は、社長と専務を加えた毎月の会議で経営状況や各現場およびメンバーの状況、今後の方針を共有し、必要な改善施策を実行。加えて、社長や専務は全メンバーとの1on1を通じて個別の状況や悩み事、キャリアビジョン等の共有と支援を行っている。

ここで必要となる人材育成施策としてのセミナー受講や資格取得等は、会社が費用を負担。また、女性が多いだけに、産休や育休取得も促進している。鈴木氏によると「もちろん男性も対象ではあるものの、まだ独身者ばかり」という状況だ。

待遇面では、給与においては実力主義。鈴木氏らが本人の実力や貢献度に応じて顧客と頻繁に単価交渉を行い、そのアップ分を本人に還元している。「昇給のチャンスは年1回（7月）だが、特別に成果を出した場合は、年の途中で昇給することもある」と鈴木氏。

それだけでなく、会社運営への積極的な参画を求めている同社では、エンジニアが常駐先から新規案件を獲得した場合や、リファラルでエンジニアを採用した場合はインセンティブを支給。金額は、前者の場合は獲得案件によるが、後者では採用したエンジニアが3カ月勤続した時点で一律10万円を支給している。

社内コミュニケーション施策としては、2022年11月に忘年会を兼ねたBBQ大会を実施。
「コロナ禍で2年中止してきましたが、今年は感染対策の上、屋外で開催しました。自由参加ですが90%程度の社員が参加してくれました」（鈴木氏）。

そんな同社が求める人材像について、鈴木氏は次のように期待を寄せる。
「客先常駐型の仕事なので主体性があることや、礼儀作法が身に付いていること。そして、会社のことを考えて行動でき、人の意見が聞ける素直さがある人。是非アクセスしてください！」