株式会社ホライズンソフト

システム開発会社の株式会社ホライズンソフト。「自分のやりたいことが実現できる」「今よりも給料がアップできる」環境を用意しており、"エンジニアのために設立された会社"といっても過言ではないだろう。

SES事業として直契約100%にこだわり、クライアントのパートナーとして収益拡大にコミットし、クライアントの内部に深く入り込みながらコンサルティングからシステム開発まで一気通貫したサービスを行っている。

「当社は、お客様の収益拡大にコミットし、その分の一定のバジェットも含めて頂くとともに業務効率化を図り、収益最大化を目指すビジネスを得意としています。これをエンジニアの待遇に生かすことで高い給与水準を実現し、40代で平均年収910万円以上となっています。もちろん、活躍次第で収入はさらにアップします」（営業部部長・渡邉忍氏）

代表的な事例は次のとおりだ。

●ECポータルサイト最大手のポイントカードシステム
2014年10月の立ち上げ時より、ECポータルサイト会員が「共通ポイントカード」でCVSや飲食店等あらゆる加盟店でポイントを利用できるシステムのバックエンド開発を担い、現在まで20名以上の体制で追加機能や更新の開発を継続。同社エンジニアが構築したシステムにより、1日当たり平日で約500万件、土日は約600万件のデータトランザクションにおいて、7年間以上ノンストップ（稼働率100%）という実績を叩き出し続けている。同システムにおける同社のような存在はほかにない。

●インターネット広告代理店のメッセージ配信システム
国内最大規模のメッセンジャーアプリを活用し、エンドユーザーに広告を配信するシステムの構築。AWSやGCP等、最先端の技術を駆使することでランニングコストをスリム化し、収益拡大に貢献。同代理店の一員としてその内部で当該業務を担う唯一の存在として、200社ほどのクライアントのうち約20社を担当（他の180社分は代理店が複数のベンダーに外注）。

●ECパッケージ大手のカスタマイズ
ECパッケージ大手の内部に入り込み、大手スポーツショップのEC等のカスタマイズ開発や運用支援を担う。パッケージ大手の社内でその社員と共に当該業務を担う唯一の存在として、予算まで持ち、クライアントへの営業およびヒアリングにも同行している。

「社員が興味をもっている領域や案件があれば、会社は決して無視することなく案件獲得に向けて動きます。自らの希望に沿った仕事ができれば前向きに仕事に取り組むことができるため、会社にとっても本人にとってもメリットがあると考えています」（渡邉氏）

同社は、「エンジニアのための会社をつくりたい」と考えた代表取締役社長兼CEOの市原直紀氏が、同僚であった渡邉氏と二人で2014年6月に創業した。現在も現役のエンジニアである市原氏は、システム開発会社でキャリアをスタートさせた時、「エンジニアは40歳で定年」「エンジニアの給料は50代から下がる」と上司から言われたという。
「家庭を持った人は、子供が大学に進学するという最もお金が必要な頃の50代になって給料が下がるなんて、エンジニアには未来がないと思ったものです」と市原氏は述懐する。

その後、エンジニアとして経験を重ねる中で、やり方によって“40代定年”も“50代で給料減少”も避けられることが分かるようになった。
「お客様に言われたことだけやっているから、給料が上がらず年齢で切られてしまう、と。そうではなく、お客様の売上や利益を伸ばすことに貢献できれば、年齢は関係なく貢献した分の報酬を得ることができることが分かったのです。現にそのように活躍している50代、60代の現役エンジニアもいました。そのためには、ユーザーであるお客様から直請けの立場でなければなりません。そこで、そのように貢献できるエンジニアが生涯活躍できる会社をつくろうと思い立ったのです」

創業目的は、もう一つあった。コミュニティづくりである。市原氏は続ける。
「生涯エンジニアが実現できても、自分一人だけでは楽しい人生は過ごせないでしょう。そこで、いくつになっても一緒に遊べる仲間がつくれる会社にしようと思いました」

このため、全社員が交流できる社内イベントを頻繁に開催し、全員が全員のことを理解できる環境づくりに努めてきた。
「仕事で意見が厳しく対立することがあっても、オフタイムには笑い合えるような関係がつくれてきたと思います」（市原氏）。

同社の今後のビジョンは、市原氏が最善と考えるこうした企業の在り方を、社員が何人も増えようが雑にならず継続させること。市原氏は次のように話す。
「一人でも多くのエンジニアに当社の考え方や実績を伝え、困っていたり将来について思い悩んだりしている人の力になりたいと思っています」

また、市原氏は「個人的に学校をつくりたいと考えている」と話す。
「1日3食を満足に食べられない子供がいるような社会を良くするためにも、親や先生に言われたことをするだけでなく、自分の頭で考える子供を育成し、大人になった時にしっかり稼げる人材を増やしていきたいと思っています」

そんな市原氏の想いは、もちろん自社の社員エンジニアにも向けられている。同社では、月1回ペースの1on1や実務を通じて基本的な考え方を教え込んでいる。その根底には、創業の動機ともなった“顧客の業績に貢献できる”人材づくりへの使命感がある。
「お客様の業績向上に貢献できるシステムを提案・開発するには、自分の頭でどうすべきかを考えると共に、開発プロジェクトを高い生産性で運営する必要があります。そのためには、プロジェクトメンバーに気持ちよく動いてもらう必要がある。そんな考え方や作法を1対1で教え込んでいます」（市原氏）。

教え込む内容とは、まずは目の前の課題をどうすればいいかを自分で考える大切さ。そして、人を動かす論理的な話し方であったり、相手の感情を理解するといった基本的なコミュニケーションだという。
「『その説明で人は動くと思うか？』『今の言い方では真意が伝わらなかったよ』等ときめ細かく教え、プログラマーからSE、SEからPL、そしてPMへと育成しています。こうして成長できたPMが、次に若いメンバーを教える。そんな循環ができています」（市原氏）。

そして、一般的な企業のように一人ひとりの社員に対して“会社の目標達成への貢献度”で評価するということをしていない。「それは会社のためであって、社員のためではないから」との思いがあるからだ。「先に会社の目標があるのではなく、社員一人ひとりの目標が先にあり、その総和が会社の目標となるという考え方」と市原氏は言う。つまり、社員一人ひとりのやりたいこと、目指すことを最重視しているのである。

「仮に飲食店をやりたいという社員がいれば、実際にどうすれば飲食店で生活していけるだけの経営を続けられるのかをシミュレーションします。そして、その経営を完遂できると判断できれば認めます。目下のところ『海外で働きたい』と言う社員がいて、語学等を必死に勉強しているところです」と市原氏。

社内コミュニティづくりとしては、コロナ禍以前は①全体会議、②歓迎会や懇親会、③花見やBBQ、芋煮会等の季節のイベントの三つを1カ月ずらしで月1～2回開催することで、ほぼ毎月全社員が顔を合わせる機会をつくってきた。コロナ禍の下では、オンラインでの開催や人数を絞ってのリアル開催で繋ぎ、状況が落ち着いてから再開させる予定である。
「これによって全員が全員をよく知ることができるので、何か失敗してもカバーし合えるようになり、分からないことを教え合えるようになり、心理的安全性も確保できます」と市原氏はメリットを話す。

そんな同社が求める人材像は、やりたいことに熱い気持ちで打ち込める人。
「もっと力が発揮できるはずなのに、やりたいことができていないといった不満を持っている方や給与に不満のある方は、是非アクセスしていただきたいと思います！」と市原氏は呼び掛ける。