株式会社ワンチーム

デジタルマーケティングに関し、クライアント企業からのニーズに応え、課題解決に向けた支援事業を展開する株式会社ワンチーム。同社の事業は、デジタル広告領域やCRM戦略領域に関する施策の立案と実施、そして運用の場面にまで及んでいる。単なるソリューションの提供だけに留まらず、マーケティングプランを共に推進するパートナーとなるコンサルティング企業としての存在感は、業界内の競合社と同社を差別化する一つの特徴となっている。自社の取り組みについて、代表取締役の渡会雄一氏は次のように語っている。

「当社は、デジタルマーケティングの運用に特化したコンサルティング企業と言えると思います。デジタル領域の事業を手掛ける多くの広告代理店と違い、当社は新規顧客開拓をプッシュする、いわゆるアウトバウンド型の営業部隊を持っていません。お客様のご紹介、そして多様なチャネルを構築してリードを発生させる仕組みを整え、そこから立ち上がった案件に対応するという形で事業を推進しています」（渡会氏）。

ソリューションを提供した段階でプロジェクトを終わらせるのではなく、マーケティング戦略に関するPDCAサイクルを循環させる伴走者となる。そして案件の約7～8割が紹介をに発生し、事業形態や案件規模に関しても多様な対応力を発揮しているのが、現在の同社の姿だということだ。その事業展開を可能にしている強みは何か、という問いに対し、渡会氏は「ビジネスモデルとその料金体系、プライシング」だと答えてくれた。

「デジタルマーケティングをサポートする広告代理店の多くが、クライアントが出稿にかけた広告費に応じた一定比率の手数料という形で収入を得ていると思います。しかし当社では、広告費の多寡に左右されない固定料金という仕組みをベースにしていて、ビジネスのリズムや広告運用の方針に合わせて3種類のプランから選んでいただく形になっています。この料金は、広告費が100円でも1億円でも変わることがありません。この仕組みを採用したのは、私が広告代理店での勤務の中で感じたジレンマ、つまり顧客の負担となる広告費が上がれば自社の成績が上がる、反対にコストダウンを図って顧客に喜んでいただいても自社の利益は下がる、という状況を変えたいと思ったことが理由になっているんです」（渡会氏）。

渡会氏が感じたジレンマを解消することで、事業フェーズにマッチした戦略を実施することが可能になることで顧客の満足度は上がり、マーケティングを担当する自社スタッフの業務の質をも向上させたということだ。マーケティングの本質は広告の出稿ではなく、設定したゴールに向けた最適な戦略を推進することだと考える同社。収益の増減が広告費の規模に依存しないこのビジネスモデルは、デジタルマーケティングへの取り組みに関する生産性を上げるという結果をも生み出し、クライアント企業と真に “Win-Win”の関係を築き上げる強みとなって、同社の事業発展を支えているのである。

デジタルマーケティングの本質を追求し、クライアント企業にとっての“最適解”を共に検討する役割を担う。そんな事業を展開してきた同社だが、その活動の中で渡会氏は“業界におけるデジタル人材の不足”を実感してきたという。その状況の中で、今後同社ではM&A事業やCVC（コーポレート・ベンチャー・キャピタル）の立ち上げ等も新規に展開し、自社のデジタルマーケティングに関する知見を備えた人材を、広く世に出していく予定だという。

「運用に特化している当社では、デジタルマーケティングを担うコンサルタントとしての人材が数多く育っています。その人材を、自社内でマーケティング人材の育成に苦労する企業に対するCVC等の手法を駆使しながらCMO（Chief Marketing Officer）として派遣していく。そうした取り組みを、当社の次のビジネスモデルとしていく考えがあるんです」（渡会氏）。

渡会氏によれば、運用者としてのキャリアは描きづらい現実があるという。その現実があることも、企業内でのマーケティング人材育成に難しさを生じさせている一つの要因だと考えられるが、その課題に対して高度な運用スキルを有した自社のメンバーを活用するというのが、同社の今後に向けたビジョンの一つということだ。加えて、人材育成自体にも新たなビジネスチャンスとしての可能性を見出したアカデミー事業にも進出するという同社だが、現在は自社のコンサルタントに関する人材増強を積極化させている。

「市場的に価値の高い広告運用経験者を育成し、コンサルタントとして成長させたいというのが当社の考え。これまでのクライアントワークの経験を生かしながら、より幅広い提案によって顧客のビジネスをスケールさせるようなコンサルタントにステップアップしたいと考えている方には、とてもいい環境だと思っています。広告運用に関しては、知見の豊富さや教育レベルの高さには自信がありますので、自身の提案力を発揮していきたいという方には、是非当社で成長していただきたいですね」（渡会氏）。

現在、同社には12名のメンバーが在籍し、事業を推進している。同社の取締役であり、人事・採用部門の責任者である千本康輔氏は、同社での業務に関する魅力について次のように語っている。

「クライアントワークを進める中で、顧客利益を第一優先に考えながら仕事ができる環境が、当社にはあると思っています。その環境に、デジタルマーケティングやコンサルティングという業務に関して未経験の状態からチャレンジできるのが、当社の特徴であり魅力なのではないでしょうか。当社では、インターンシップも実施していますが、現在受け入れている学生達も約半年間という時間の中で着実にマーケティングに関する専門スキルを身に付けています。また、彼らとの面談でも“学生からビジネスに向き合える環境がありがたい”“仕事が楽しい”という言葉が出てくるのは当社の一つの象徴的な部分なのではないかなと。つまり、WEBの専門性だけでなくビジネス経験ゼロからのチャレンジでも、マーケティングやコンサルティングに関わる仕事でクライアントに貢献できるおもしろさを実感できているのかと思います」（千本氏）。

メンバー達の業務への取り組み方については「自ら考え、物事を本質的に捉えながら課題解決に向けて進めている」という共通点を、千本氏は挙げている。自分のアイデア、顧客に最適な戦略を徹底的に考え抜き、本質的な視点からの提案によってビジネスの発展を支援する。そんな働き方ができるのも、独自の強みを生かしたビジネスモデルによって事業を成長させている同社ならではの特徴だと言えるだろう。

「自分の力で仕事をするおもしろさというものが、この環境で体感できるはずです。クライアントワークである以上、私達の取り組みはお客様ありきのもの。クライアントの喜びを自らの喜びにできる、そこに忖度やウソ偽りがなく、本気で真摯に取り組めるというおもしろさを、当社のビジネスモデルを通じて感じていただきたいですね」（千本氏）。

同社の共通認識として目指すものは、「世界を本気で、おもしろく。」という理念によって表現されている。仕事に本気になりたい、キャリアを本気で考えたい、そして自身の本気のチャレンジで世界を動かしたい、という思いを持つ人材にとっては、この上ない充実感を得られる環境となるはずだ。

「本気で仕事をしたい方はもちろん、ご自身のキャリアアップ、キャリアチェンジを本気で実現したいと思う方には、一人でも多くお会いしたいと思っています。私自身もこれまでキャリアチェンジに本気で取り組んできた人間ですし、今は“とんでもないコンサルティング会社をつくりたい”と本気で思っています。そんなワクワクに共感していただける方には、恐れることなくチャレンジできる当社に是非来ていただきたいというのが私の思いです」（渡会氏）。