株式会社MIERUNE

「位置情報に垣根はない」という視点に基づき、オープンソースを使用した位置情報サービスのフロントランナーとして、国内外・業種を問わず、広く世界をマーケットにする株式会社MIERUNE。わずか創業6年目・11名（2022年3月現在）という組織でありながら、中央省庁や国立系研究機関・国内外の名だたる企業といったエンタープライズを顧客に、今後も様々な分野への進出を視野に入れている。

同社は、代表取締役の朝日孝輔氏、取締役・CTOの桐本靖規氏、取締役・GISスペシャリスト古川泰人氏によって2016年に創立された。3名の出会いはオープンソースのコミュニティだ。

「日本ではオープンソースを利用する企業は沢山あっても、オープンソースコミュニティに貢献する企業がとても少ないことが課題と考えていた」と古川氏は語る。

同社は2017年にEUに本部を置くQGISコミュニティにスポンサーとして開発支援を開始。また、自分達の知見は可能な範囲でQiitaやGitHubに公開し始めた。特にQiitaへの記事投稿数は220件以上。4000LGTM、累計90万PVという驚異的な数字をたたき出している。「MIERUNEさんの記事に何度も助けられた」「スタッフで評判になっている」といった社外からのメッセージも頻繁に寄せられているという。「Qiitaを読んでいつかジョインしたいと思っていた」と、MIERUNEのスキルやカルチャーを知って転職してきたメンバーも少なくない。

また、スイス発の背景地図配信サービス『MapTiler』とMIERUNEは以前からGitHubを通してコミュニケーションをとっていた経緯があり、2019年に両者でサービス提携を行なった。

「弊社の自社サービス『MIERUNE地図』で使用していた技術と、『MapTiler』で使用されている技術に親和性があり、スイスのMapTiler社とGitHubを通してナレッジや技術を共有したりしていました。一方で、MapTiler社もグローバル展開をしていく上で、同じオープンソースカルチャーが共有できるアジアでのパートナーを探していた流れがありました。そして2019年夏に代表の朝日がブカレスト(ルーマニア)のカンファレンスでMapTiler社の代表と再会し、提携に至りました」（桐本氏）。

位置情報技術を軸としたウェルビーイングをMIERUNEは模索している。

「以前から国内の位置情報技術業界は非常にニッチであるため、『業界の底上げをしたい』という思いは強いですね。また、GISに関わる人を増やしたいというのもある。海外だとGISの業界が確立されていて、各職種に名前が付いているし、社会的地位も高い。そこをMIERUNEという会社から変えていきたいと思っています」（桐本氏）。

「できるだけ技術や知見や失敗をオープンにして、利益を上げながら社会や世界に貢献していく視点も重要だと考えています。実際、MIERUNEのGitHubで海外ユーザーからのリクエストに答えたり、世界的なライブラリにMIERUNEメンバーからの提案が受け入れられたりしている。こうすることで、国内GIS業界の底上げにもなるし、世界全体の技術的成長にもつながる。あと、今後こんな会社が日本に増えてほしいという思いもあります」（古川氏）。

MIERUNEのこうしたウェルビーイング的スタンスは、創業前から貫かれ現在に至っている。

「オープンソースやオープンデータの文化は、持続性の観点や建設的な”Yes, and”の姿勢など、DXなどの最近の潮流と親和性があったのかもしれません。だから、創業以来ずっとオープンな視点でのビジネスモデルで事業展開をしてきた結果、社会の成熟にマッチしていったというイメージです」と古川氏は語る。

MIERUNEでは、定期的な社内勉強会やハッカソンなどで常に世界最先端のオープンソース技術にキャッチアップした知識的な基盤をもとに「こういうプログラムやライブラリを使ってみませんか？」というちょっとした提案からすぐデモを起こすといったアジャイルな開発対応を行うことが多い。そのため、業種も業界も問わず自在にシステムをカスタマイズしつつ大企業の担当者と伴走するような形での開発がここ数年増えてきているという。

より幅広い分野に最適なソリューションを届け、自分達も、業界も、世界も、一緒に成長していく。これこそがMIERUNEマインドといえるだろう。

同社では、上記のようにコミュニティでの活動や社内外に向けたMEETUP・セミナーに加え、週に1度のもくもく会と2週間に1度の勉強会を行い、ナレッジを共有・交換している。また、リモート勤務のメンバーも定期的に札幌本社に集まり、オフラインでのコミュニケーションも重視している。このように、社内外の技術力向上や協調性を高めることに余念がない。そんな同社が求めるのはどんな人物像だろうか。

「MIERUNEが手掛けている技術は、基本的なフロントエンドやバックエンドの経験などを活かすことができるし、そこにMap関係のニッチなライブラリを組み込んだりしていくので、基本的な技術とニッチな技術のハイブリッドです。どちらも学びたい人に向いていると思います。基本的にプライム案件や自由度の高い案件を多く扱っているので、責任ある好奇心が必要だと思います」（桐本氏）。

「技術だけを過信してどんなに頑張っても高質なプロジェクトを一人で成し遂げることは不可能なので、まずチームワークを重視する人がありがたいです。あと、オープン文化のエコシステムを理解して、一緒に成長してくれる人も大事だとおもいます。この観点は、創業以来私達が大切にしているところですから」（古川氏）。

最後に、桐本氏より応募者へのメッセージをいただいた。

「興味を持ってくださった方に言いたいことは、『まず一度会って話しましょう』ということです。採用目的でなくても、興味を持ってもらえたなら話してみたいです。国内ではかなり特異的なMIERUNEのビジネスモデルやカルチャーを言語化するのはなかなか難しいので、わたしたちと会って話すのが一番スムーズだと思います。もちろん採用に繋がらなくても、勉強会に来てくれたり、一緒にコミュニティを運営したりというケースなどの様々な関わり方ができるので、業界の成長に貢献できると思います。」

同社と「一緒に成長したい」という思いがある方は、是非一度コンタクトしてみてはいかがだろう。