「ウェルネス産業を、新次元へ。」テクノロジーの力で、アナログ主体だった業界の非効率をお客様とともに解決し、業界の未来を広げるために。
東京・南池袋にある株式会社hacomonoは、月額型店舗向けの会員管理・予約・キャッシュレス決済システム「hacomono」を開発・販売しているSaasベンダーだ。現在の主な対象業種はフィットネスクラブ、ヨガ・ピラティススタジオなどで、今後はスクールビジネス(ゴルフ、テニス、ダンスほか)やレンタルスタジオ業内などへの拡大を目指す。
「株式会社まちいろ」として2013年7月に設立され、2021年1月15日に現社名に改めた。「まちいろ」の立ち上げ当初はクライアントワークが中心だったが、ある案件をきっかけに脱毛サロンの予約システムの開発に携わったことが転機となった。2016年には、暗闇フィットネスジムの予約・キャッシュレス決済システムの開発を手がけた。
2017年以降は、それまでの事例から店舗の予約や事前オーダーシステムに関する相談が多く寄せられるようになった。2018年には日報+タスク管理サービス「marchily」をリリース。収益化には至らなかったものの、サービスのクリエイティブが話題になった。
2019年に正式リリースされた「hacomono」は、その後の1年間で導入店舗数が100店舗を超えるヒットを記録。2021年12月現在、導入店舗数は850店舗を超える。
代表取締役を務める蓮田健一氏は、青山学院大学を卒業後、ワークフローシステムメーカー(ベンダー)の株式会社エイトレッドに入社。製品開発マネージャとして、ワークフロー製品「X-point(エクスポイント)」、「AgileWorks(アジャイルワークス)」の開発をリードした。「まちいろ」を創業後は、店舗の予約や事前オーダーシステム、フィットネスジムの予約・キャッシュレス決済システムなど、業界で話題となる店舗のデジタル化を推進してきた。
取締役CTOを務める工藤真氏もエイトレッドの出身だ。開発リーダーとして「X-point」などシェアNo.1のBtoBプロダクトを開発した経験を持つ。2012年からは株式会社サイバーエージェントに移り、スマホソーシャルゲーム開発に従事。2015年10月に「まちいろ」にジョインした。
店舗ビジネスの未来を変える、次世代の会員管理・予約・決済システム
会員管理・予約・キャッシュレス決済システム「hacomono」には、大きく4つの特徴がある。1つ目の特徴は「操作性の高い予約表画面」で、利用者自身が予約の変更からキャンセルまでできるため、スタッフの人的負担は大幅に削減される。操作性だけでなくデザイン性にもこだわり、店舗のブランドイメージを補強する。
2つ目の特徴は、QRコードを使って非対面、非接触のスムーズなチェックインを促進していることだ。利用者は個別に配布されたQRコードを開き、店頭でチェックインする。管理サイトにはチェックインした人の情報が通知されるため、スタッフとのコミュニケーションも従来通りおこなうことができる。
3つ目の特徴は、店頭のセルフレジと連携することで、顧客データに販売履歴を紐付けられる点。飲料、プロテイン、レンタルウェアなどの購入はQRコードで決済が可能で、顧客購買データの分析を容易にするだけでなく、店頭の現金比率の削減も可能にする。
「完全Webベースのクラウド型」が4つ目の特徴だ。クライアント端末へのシステムセットアップが不要で、管理サイトもWebベースなので、運用負担は激減する。
2020年8月、2021年3月にhacomonoは「ALL STAR SAAS FUND」を引受先とする累計6億円の資金調達を実施した。「ALL STAR SAAS FUND」は「起業家とともに、100年続くSaaS企業をつくる」をミッションに掲げるベンチャーキャピタルで、株式会社SmartHRや株式会社アンドパッドなど、業界・業種のゲームチェンジャーとなる企業に出資している。
hacomonoが「ALL STAR SAAS FUND」から出資を受けたということは、「目先の利益や上場をゴールとせず、長期的な視点で、リアル店舗のネクストスタンダードを業界のプレイヤーの皆様とつくっていく」という強いコミットメントを示すものだ。今後は「B2B バーティカル SaaS」として業界課題の解決を目指し、まずはフィットネス市場でのシェアNo.1を目指す。その後は、ダンスやテニス、ゴルフ、水泳などのスクール市場や、理美容院、エステ、整体・マッサージ、レンタルオフィス市場への拡大を見据える。
ユーザーもメンバーも、誰もがワクワクできるものをチームで生み出す
2021年9月時点の社員数は46名で、組織は、開発、セールス、カスタマーサクセス、カスタマーサポート、マーケティング、コーポレートの6部門。開発には13人が所属している。
hacomonoはスクラム開発を導入し、2週間スプリントで回す。毎日、朝会・昼会を実施し(デイリースクラム)、進捗状況などを共有。毎週水曜日はチームでスプリントの振り返りをおこない(スプリントレトロスペクティブ)、次のスプリントプランニングに活かす。その後は全職種参加OKなスプリントレビューを実施し、成果物をレビュー。その後のスプリントプランニングで、次のスプリントの計画を全メンバーが確認し合う。
チーム力をアップさせる施策には、このようなものがある。毎週金曜日の夕方は「もくもく会」が開かれ、開発課題など各自テーマを決めてインプットの機会とする。対象書籍を決めてメンバー全員で分担して読み進める「輪読会」も、不定期で開催される。週次定例会では、個別LT(Lightning Talks)を実施。日々の業務で得た知識や「もくもく会」の結果などをアウトプットする場として、エンジニアブログも活用されている。
働き方は全職種が原則フルリモートワークで、SlackやNotion、Google Meetなどを使い、情報共有を意識してコミュニケーションしている。入社後は「オンボーディングプラン」による、メンター制度、隔週の1on1、「hacomono」製品理解のための研修、セキュリティ研修などを整備している。
求める人物像は、「私」ではなく「お客さま」を主語に業務をとらえることができる人材だ。加えて、カイゼン意欲を持ち現状維持ではなく会社・自己の成長にこだわれる人、プロ意識・責任感を持って仕事に取り組める人、1人では決して達成できない大きな目標を成し遂げたい人が歓迎される。
hacomonoは、応募者を一方的に「選考」することはしない。お互いについて会話を重ね、双方がしっかり納得した上で、ともに中長期的にチャレンジしていきたい仲間を求めている。