会社設立の背景や想い
武田 ソードケインズスタジオを立ち上げたのは、阿部君も感じていたと思うけど、やる気があって伸び盛りのデザイナーが思うように活躍できない環境があったから。ならば自分でそんな環境をつくろうと考えたからなんだ。 阿部 同感でした。本来集中してやりたいことや、能力向上に割く時間もなかなか取れませんでしたね。そんな時に武田さんが独立すると聞いて、決断というよりは、自然とまた一緒に働きたいと思ってジョインさせてもらいました。 武田 業界全体にハイレベルなデザインワークを提供できる制作会社が不足していると思うんだよね。マネジメントの問題として、デザイナーが業務以外のところで疲弊するような構図があってはならないよね。だから、デザイナーが安心してデザインワークに専念できるような環境をまずはつくりたかった。 阿部 武田さんはスターティングメンバーを信頼できる人材だけで固めてくれたから、難しい仕事や、あまりやったことのないテイストのジャンルへも思い切ってチャレンジできていると思います。そもそも当社はビッグメーカーのAAAタイトルを数多く受託していますから。 武田 設立1年目は新規クライアントに徹したけど、2年目からは以前のクライアントであったビッグメーカーの方から「またやってほしい」と声を掛けてもらえたね。当社のように、設立直後から何社ものビッグメーカーと直取引してもらえるベンチャーって、そうそうないと思うよ。 阿部 グローバルで人気となっており、誰もが知っているタイトルを手掛けるというのは、やはりやりがいがありますね。
会社として大事にしている“顧客志向”
武田 会社として大事にしているのは、“顧客志向”“成長志向”“社会貢献”の“三方よし”。まず“顧客志向”という点では、どんなプロジェクトも進行中は色々大変なことが起こるけど、我々はストイックな“職人集団”として、リリース時に後悔なく「やり切った」といえるだけの誇りや責任感を持つことが大事だと思っているんだよね。 阿部 確かに、クライアントに満足してもらえるクオリティを実現させるために、日々試行錯誤の連続です。正直言うと、こだわりには切りがないから、つい長時間労働になってしまう。そんな状況を“Work as Life”と捉えて楽しめるような人でなければ、続けることは難しいでしょうね。 武田 もちろん、長時間労働はできるだけ抑制すべきだけど、クオリティや個人の成長を考えると、時間で区切れる仕事ではないよね。就労環境は、会社として別の施策でバランスを取って支えたいと思っています。 阿部 試行錯誤し大変な思いをして仕上げた作品が、E3やゲームショー等で公開された時、何十万、何百万というユーザーが歓喜して楽しんでいる姿を見ると、苦労なんて完全に吹き飛びますね。普段の狭いPC環境ではなかなか意識できませんが、実はもの凄く数多いユーザーに届けるデータを僕達はつくっている。この手応えは半端ないです。 武田 そのとおりだね。
会社として大事にしている“成長志向”
武田 “成長志向”という点では、探求心をもって仮説を立てながら仕事に向かい、学びを得る心構えが大事。そして、どんなに困難な仕事でも投げ出さず、最後までやり抜いて必ず自分のモノにしてやろうという強い意志が不可欠だと思うかな。さらに、慣れた方法に固執したり、思い込みで選択肢を切り捨ててしまうのではなく、仕事の質の向上という本質のために柔軟に取り込んで改善を試みる姿勢も重要だね。 阿部 そう思います。 武田 そこで、まずはデザイナーが安心してデザインワークに専念できる環境を、“逆ピラミッド組織”でつくろうと思っているんだ。 阿部 デザイナーが一番上で、その下に僕がいて、さらに僕の下に武田さんがいて全体を支えている。“デザイナーファースト”ですね。 武田 社内ではね。実は“クライアントファースト”なんだけど、そのクライアントを支えるデザイナーが社内では一番上、ということです。その点、阿部君はメンバーとよくランチを共にしながら悩みを聞いたり、アドバイスをしてくれていて、とても助かっているよ。凄腕のアニメーターとして、そのスキルを間近で学べる点も、他のメンバーにとっては大きなメリットだし。 阿部 うちでは、大手ゲームメーカーに常駐する機会もありますね。何より憧れのゲーム会社に内部に入り込み、最新の設備が使え、ゲーム制作の実務を手がけられるのは大きな魅力だと思います。
今後のビジョン
武田 “社会貢献”としては、質の高いデザイナーを育成する教育事業を考えているけど、これは現場のデザイナー達にはちょっと遠いことかな。あくまでも会社としての姿勢だね。 阿部 でも、そういう会社で働いているということは、現場のデザイナーにとってもある種の誇りでもあると思いますよ。 武田 そう思ってもらえると嬉しいね。その教育事業とともに、5年目となる2023年頃から会社の事業の幅を広げていきたいと思っている。 阿部 “多柱経営”ですね。 武田 そう。“多柱経営”とは、多角化と違って異業種には手を出さず、技術でリンクしてシナジーを発揮できる領域に限ることをいうんだ。まさに経営の柱となる領域を、映像制作というコアはブラさず、ゲーム以外にアニメ、CM、映画、プロモーション動画と増やしていくイメージ。そうしていく中で、いずれ自社オリジナル作品にもチャレンジしたいよね。 阿部 ワクワクしますね! 武田 その前に、クライアントに「自社戦力の一部」と思ってもらえるような存在になることが先決。そのために、スターティングメンバーによる価値観やクオリティのレベルを維持向上させられる人材を採用、育成することが最重要課題なんだよね。 阿部 この「Green」でそんな方にアクセスしてもらえることを願っています!
こんな人と一緒に働きたい
阿部 武田さんとしては、どんな方に来てほしいと考えていますか? 武田 当社に合う人材としては、最近話題となった“GRIT”、つまりやり抜く力がある人。目的や目標に対して主体的かつポジティブに取り組み、より高いレベルの活動をやり抜く意志や能力がある人。さらに言えば、探求心があって、仮説を立てながら仕事に当たり、その経験から多くのことを学び取ろうとする人かな。 阿部 逆に、合わない人は? 武田 チームワークよりも、自己顕示欲を優先するような人。あるいは、傍観的な態度でチームに関わろうとしない一匹狼タイプ。また、ネガティブでやらない言い訳探しをするような人もNGだね。阿部君が来てほしいと思う人材像は? 阿部 仕事の中に面白味を見つけて、楽しんで仕事に向き合える人ですね。そんな人なら長続きできそうだからです。また、リテイクや納期が迫るといった状況の中でも、「カッコいいレイアウトでショットをつくれた!」「きれいでタイミングも気持ちいいモーションができた!」と小さくても成果を見つけてポジティブになれる人はいいですね。 武田 同感。そんな方に入社してもらい、まだ設立3年弱の当社の成長過程を共に体験し、将来のコアメンバーとなってほしいな。