MC Digital, Inc.

MC Digital は、三菱商事株式会社の100％出資により設立されたテクノロジーカンパニーだ。2019年9月に登記し、同年12月にプレスリリースとともに本格的に始動する。本格始動に先立ち、初期メンバーを募集している。三菱商事が手がける幅広い事業フィールドを舞台に、先端技術を用いて課題を解決していく。

三菱商事は総合商社として広範な産業をカバーしているが、「先端のIT技術がフルに活用されていない」という危機感が、MC Digital 設立の動機となった。三菱商事が誇る幅広い産業への対応力を強みに、さまざまな分野のビジネスにソリューションを提供する。

MC Digital が掲げるミッションは、「テクノロジーを通して、三菱商事や三菱商事グループのクライアント/カスタマーの体験を底上げすること」だ。急速に変化するテクノロジーを事業に結びつけるため、エムシーデジタルはエンジニアを内製化し、よりテクノロジーを活用しやすい基盤をつくる。

ここで、MC Digital が定める5つの行動指針（バリュー）を見ておこう。

【1】Solve right problems with human-centric approach
人間中心のアプローチで、本質的に正しい問題を解決します。過去の自分の仕事を振り返ったとき、半分はもっと正しく問題設定できた、もっと人について考察できたと思える程、イシューの質にこだわります。

【2】Constantly challenge yourself
常に成功するか不安になるようなチャレンジをします。不安なくらい高いハードルを越えてこそ、より速くビジネスを加速でき、より自分も成長できます。

【3】Be inquisitive and keep learning
全てのことに関心を持って常に学びます。遊び心を持って学ぶからこそ、学び続けられ、新しいアイデアも生まれます。

【4】Build profession and be open
常に高い水準のプロセス、技術、コードにこだわります。溜まったノウハウや技術は、外に公開し、コミュニティに貢献していきます。

【5】Earn trust and respect
信頼を獲得し、他者を信頼していきます。注意深く耳を傾け、率直に話し、相手に対し敬意を持って接します。常に期待に応えられることで信頼を獲得します。

主なビジネスは、開発とコンサルの2つ。開発では新規サービスの開発と、開発したサービスの継続的改善・グロースを目指す。コンサルでは、IT戦略コンサルティング、IT導入/設計などに関わるITコンサルティング、データ分析コンサルティング、M＆Aアドバイザリーなどをおこなう。

技術戦略は初期メンバーとともに考えながら練り上げていくが、以下を初期の仮説とする。
・マイクロサービスを前提にしたAPI開発を手がけ、スケーラビリティのあるチームとする
・UI/データ基盤/機械学習のコア基盤を担い、多様な産業に対して展開していく

MC Digitalが「最初の目標」としていることは、三菱商事やグループ企業の事業開発に貢献し、グローバルに通用するテクノロジーカンパニーになることだ。MC Digitalと三菱商事の各産業の新規事業担当者が、新規のデジタル事業開発にあたり、そこで得た各産業におけるプロジェクト実績を武器に、三菱商事グループ以外にもAPIやエンタープライズSaaSを提供していく。

MC Digitalで働く魅力は、プロジェクトの範囲が三菱商事の幅広い産業分野に及ぶことだ。石油や天然ガス、新エネルギーなどのエネルギー分野をはじめ、鉄鉱石や原料炭などの金属資源、鉄鋼製品、機能素材などの総合素材、プラントや航空宇宙といった産業インフラ、リテイルやヘルスケアなどのコンシューマー産業、モビリティサービス、消費財、都市開発、環境事業など、地球上でおこなわれるすべてのビジネスと言っても過言ではない。プロジェクトには、新規事業の企画から参画する。

組織体制は、CEO、COO、CTOのボードメンバーに加え、エンジニア（10～15名予定）、デザイナー（1～3名予定）の構成となる。平均年齢は約30歳で、初期のオフィスは丸の内にあるコワーキングスペース「WeWork」を使用する。

業務内容は主に2つで、三菱商事における新規デジタル関連ビジネスの、（1）アイデア出しや技術知見提供といった企画支援と、（2）システム・アプリケーション開発だ。エンジニアは各分野の先端技術を学びながら、学んだことをどんどん試すことができる。

それぞれの職種についての要件を挙げると、
・インフラエンジニア…マイクロサービスアーキテクチャの運用経験、セキュリティ基盤構築の経験
・バックエンドエンジニア…Webアプリケーションの開発（Golang、Ruby、Pythonなど）、API設計の経験、DBにおけるスキーマ設計、用途に応じたDBの選定
・アプリエンジニア…SwiftまたはKotlinによるネイティブアプリの開発経験、リアクティブプログラミングの経験
・フロントエンドエンジニア…Reactを使用したフロントエンドの開発経験、マイクロサービスを用いた開発の経験
・データサイエンティスト…機械学習実装の経験（Python、Keras、Tensorflow、Pytorchなど）、専門分野に関する深い知見と経験
・ハードウェアエンジニア…センシングやIoTなどを活用したハードウェア/ソフトウェアの設計経験
・プロジェクトマネージャ…プロジェクト管理、サービス・プロダクトのマーケ・グロースの経験
・人事…エンジニアの採用・ピープルマネジメントの経験
・サポートスタッフ…会社運営（10～20名規模）における事務全般の経験

求める人物像は、以下の4つだ。（1）常に学び、自分自身を向上させられる人。新しいことが好きで、好奇心を持って学べる人。（2）エンジニア以外の人とのコミュニケーションに積極的で、カスタマー視点で考えられる人。（3）常に高い水準を追求することにこだわり、サービス・プロセスの改善ができる人。（4）自分たちの技術で社会を変えよう、良くしようと情熱がある人。