株式会社ラジコード

株式会社ラジコードは、Webアプリケーションの開発や技術コンサルティングを手がける会社だ。クライアントはベンチャー企業が多く、新規サービスをゼロから開発したり、そのディレクションなどを得意分野としている。会社設立は2013年9月で、東京・三軒茶屋に本社を置く。

IT業界では、複数のサービスを現場レベルで軌道に乗せた経験のある開発チームは少ない。ラジコードは成功ノウハウをクライアントワークに横展開することで、クライアントを単なる「お客様」としてではなく、同じ目線でビジネスを組み立てるビジネスパートナーとしている。

ラジコードのメンバーは、全員がフリーランス経験者。社員とフリーランス、それぞれの良さを知った上でチームに加わり、他の受託企業ではありえないスピードで、サービスの立ち上げをおこなっているのが特徴だ。

また、受託開発では「つくって終わり」になってしまいがちだが、ラジコードではつくってローンチしてからがスタート。ユーザのフィードバックを得ながらサービスを改善し続け、クライアントのビジネスの成功に貢献する。

もともと同社は、代表取締役を務める小寺裕貴氏が開発してきたサービスを改善/運用する会社だった。小寺氏は自身一人でサービス立ち上げ、軌道に乗せるところまでを手がけてきた経験を持つ。現在は、より高速/柔軟にサービスを育てるため、チームによるサービス開発をおこなっている。

小寺氏は、公立はこだて未来大学のシステム情報科学部を卒業後、プレスリリースの配信・PR情報サイトを運営する株式会社バリュープレスに入社し、企画、アプリケーション開発、インフラ構築などプロダクト開発全般を1人で担当。その後は、本などの電子化を手がける株式会社ブックスキャンに移り、サービス企画からシステム開発全般まで、これまた1人で担当。ラジコード設立後は、シードラウンドでのスタートアップのサービス設計/開発/運用を数件経験し、その多くは現在、時価総額数億円となっている。

ラジコードは、現代社会に対応できるワークスタイル目指している。その先には、“モノをつくれる人が主役になれる環境”と、“人々の生活と習慣を変える可能性をもつサービス”がある。

新規サービス開発の領域では、Webのみに完結しない、システムを含めたサービスデザインを行っている。システムには、ロジスティクスなどリアルにモノが動くシステムを含む。技術コンサルティングの領域では、先進のIT技術戦略策定に関する相談役として、要素技術: Ruby、Ruby on Rails、AWS、PHP、NodeJSなどに関する教育支援をおこなっている。

すべてのプロジェクトはクライアントとの直接取引で、かつ、ゼロからシステムを開発する。そのためリリース後もユーザの声をフィードバックとして受け取り、次の改善ステップへ活かすことができる。また、一般的には分業される企画・制作・開発・インフラ・コンサルなどの業務を、チームで完結して実施。コンサル・デザイン・エンジニアリングという異なる3つの文化が共存し、0→1のサービス開発ができる点が最大の強みだ。

これまで携わってきたプロジェクトの例としては、
・インフルエンサーと広告主をマッチングさせるサイト構築
・秒間1000トランザクションをさばく決済ネットワークの構築
・数万社が利用するネットPR支援システムの開発・運用
・本棚管理サービスの開発・運用
・出版社の社内システム構築
・deep learningを利用した売上予測システムの構築
などがある。

開発の現場は、常にエンジニアが主導する。生産性の向上が見込める新しいツールは、積極的に試していく。そのため、新しい技術や、便利なものに触れたい/取り入れたい人にとって、刺激的な環境といえる。

今後の展望としては、クライアントワークを改善しつつ、自社発の新規サービス開発にも取り組んでいく。ビジネスモデルと技術を高度に結びつけ、発想する思考がますます必要とされる中、熟達したエンジニアやプランナーをつなぐ人材育成や仕組みづくりも、継続して進めていく。

2019年7月時点の従業員数は15名で、内訳はレギュラーメンバー5名（エンジニア4名、デザイナー1名）、リモートメンバー10名となっている。平均年齢は31歳で、男女比は男性：女性＝5：1。女性の役職者が1名いるほか、産休取得中の女性が1名在籍している。離職者は1期目～5期目（直近）で1名と、働きやすい環境であることがわかる。

働き方はフレックスタイムを導入し、10：00～20：00の間なら自由に勤務できる。休みは土日祝休みの完全週休2日制で、年間休日は120日以上。勤務地は入社後しばらくは本社となるが、一定基準の勤務実績を満たしたメンバーについては、フルリモートも検討される。

ミーティングは、週1回30分程度。評価制度は、月1回程度の1on1がある。福利厚生は、各種社会保険完備はもちろん、交通費支給、定期健康診断、書籍購入費サポート、小腹を満たす軽食、水やコーヒーなどドリンク飲み放題、私服勤務OKなど。ちなみに、オフィス内は完全禁煙だ。社内行事としては、毎週水曜日にプログラミング勉強会「もくもく会」を開催したり、ボードゲーム大会が毎月おこなわれたりしている。また、不定期に開発合宿をしている。

今回の採用では、技術のみではなく、クライアントやチームとの対話によって、より良いサービス/ビジネス開発を目指していきたい人を対象としている。また、技術を「目的」としてだけでなく、「手段」としても利用できる人を求めている。これまでに採用されて活躍している人のキャリア例としては、実務経験1年未満の20代エンジニアが、1年後にはリーダーとして、サービスを1つ任せられるまでに昇格した例がある。情報系の大学を卒業した人も歓迎される（必須ではない）。

「技術をどうやってビジネスに結びつけるか」をエンジニアの視点で考え、風化しにくい技術や思考プロセスが身につくラジコード。全員がフリーランス経験者ということもあり、セルフマネージメント能力も自然と身につく環境だ。