解体工事のマッチングプラットフォームを運営

同社は、解体工事というブラックボックスを可視化して、施主と解体工事会社をつなぐマッチングプラットフォーム『クラッソーネ』を運営している。

代表取締役 CEO 川口 哲平氏
株式会社クラッソーネは、解体工事の施主と専門工事会社とをつなぐマッチングプラットフォーム『クラッソーネ』を運営している。
解体工事と聞いても、どこにニーズがあるのかピンとこない人もいるだろう。しかし、高度経済成長期に建てられた多くの建物が寿命を迎えるなど、解体工事市場は約1.3兆円規模といわれ、2030年には2.2兆円市場に成長するという試算もある。人口減少や少子高齢化に伴って、地方では住む人のいなくなった家屋の老朽化が問題になっている一方、誰も住むことなく故郷に残してきた実家の処置に困っている施主も少なくない。建物を解体したいというニーズは間違いなく高まってきているのだ。
ところが、解体工事会社の情報を取得するのは難しいうえ、依頼先を選ぶ手段も依頼する方法もよくわからないのが実情だ。また、一部の工事会社の悪行によってダークなイメージがつきまとい「よくわからないまま工事を依頼するのは怖い」という施主側の声も根強い。
「実際は99%の解体工事会社が真面目に仕事に取り組んでいます。しかし、自社HPを持っているところは10%ほどしかないのも事実で、調べても社名と住所、電話番号しかわからないことがほとんどです。そこで、施主様の問い合わせに応じて、登録している工事会社から一括で見積もりを取り寄せるサービスと、見積金額の妥当性や工事会社を選ぶポイントといったコンサルティングサービスを提供しているのが、『クラッソーネ』です。登録会社は解体工事会社だけで1,500社に達しています。いずれも与信会社や国のデータベースを活用した独自調査によって、反社会的勢力との関わりや、経営の安定性、過去の違反歴などを精査した会社のみですから、安心して工事を任せていただけます。また、建設業界特有の多重下請け構造によって割高になりがちな費用も、工事会社に直接依頼することで安く抑えることができるというメリットもあります。ビルの解体工事ではゼネコンの見積もり額より1億2000万円コストダウンできた例もあります」(代表取締役 CEO・川口哲平氏)。
現在、工事対応エリアは離島以外の日本全国をカバーしており、サービス開始以来、着実に売り上げを伸ばしている注目のマッチングプラットフォームなのだ。
既存事業は順調に成長、資金調達をしてさらなる成長を目指す

2020年4月に『クラッソーネ』をリリース。工事会社の口コミや定量的な評価も確認できる、日本初の画期的なサービスです。

開発チームが一丸となって『クラッソーネ』の大幅なリニューアルに取り組んでいる。
既存事業は既に軌道に乗り、成長局面の入口にある。これまでは自己資金と銀行融資のみで成長してきたが、今後さらに大きく成長していくために、2019年に初めてベンチャーキャピタルから1.5億円の資金調達を行い、直近でも約8億円の資金調達を実施した。
2019年8月に「クラッソーネ」ベータ版をリリースし、2020年4月に日本初のサービスとして、正式版の全国展開を開始した。「解体工事のマッチングプラットフォーム」になるべく、急成長を狙っている。解体工事業界は、実は日本だけで約1.3兆円規模の市場があり、空き家問題の増加と共に2030年には2.2兆円市場になると試算している。隠れた大きな市場である解体業界でトッププレイヤーを目指す。
さらに、パートナーである工事会社の業務支援、解体後の土地売却や住宅建築など、解体工事分野を起点とした多方面にわたる「住まいのプラットフォーム」としてサービスを拡大していくことを中期的な視野に入れている。
私が言うのも変ですが、本当に良い会社です

ミッション・ビジョン・バリューに共感し、今後の事業を支えてくれる新たなクルー(従業員)を求めている。

同社ではチームとしての一体感を醸成するため、クルー同士の距離を縮める仕組みがいくつも存在する。クルー同士の心理的な距離が近いカルチャーも魅力のひとつ。
株式会社クラッソーネのミッションは、“豊かな暮らしで人々を笑顔に”することだ。そのために、“「街」の循環再生文化を育む”というビジョンとして掲げ、“Inspire Customers - 本質で感動をもたらそう”、“Be Factful - 正しい情報で最適解へ導こう”、“Go Boldly - 大胆に挑戦し続けよう”という3つのバリューと、"信頼できる"、”簡単である"、"未来につながる"というベネフィットを大切にしている。
新たな仲間には、これらミッション、ビジョン、バリューに共感できる人に加わってもらいたいと川口氏は語る。
「モチベーション高く働けるかどうかは、お金や自己成長、承認欲求など個人的な動機だけでなく、会社という同じ船に乗るクルー(従業員)が共感できるものを共有し、その実現にチームとして向かっていこうという想いの強さも関係します。その共感できるものというのが、ミッション、ビジョン、バリューだと思うからです」
同社ではチームとしての一体感を醸成するため、クルー同士の距離を縮める仕組みがいくつも存在する。中でも、毎日13時30分から20分間行われている『Good&New』は特徴的だ。これは、部署や役職の垣根を越えたチームに分かれて仕事以外のことを話すというもの。話すテーマはプライベートな出来事や新しい発見など堅苦しいものではなく、チーム編成はくじ引きで決まるため、新しく入ってきたクルーも馴染むのが非常に早くなるという。
「当社のクルーは本当に素直で良い人が多いです。自分だけ良ければいいと考える人はおらず、自分だけでなくチームも、と発想できる人ばかり。だから、『Good&New』などの仕組みが良い方向に機能しているのだと思います」(川口氏)。
このようなクルーたちと一緒に「意味のあることをやりたい人」を待っていると川口氏は続ける。
「『クラッソーネ』に登録している工事会社の条件には、『建設リサイクル法を遵守する』ことや『不法投棄は行わない』ことも含まれています。これが業界全体で徹底されるようになれば、ゴミの排出量を減らすことにもつながります。これはほんの一例で、私たちがやろうとしていることは、社会的意義のある事業ですし、やってよかったと思える事業だと自負しています。それに、私が言うのも変ですが、ウチは本当に良い会社なんです。よく、これだけのクルーが集まってくれたと自信を持っていえます。ただ、これが事実かどうかはあなたが自分の目で確かめるしかありません。そのためにも、一度、じっくりお話をしてみませんか。お待ちしています」(川口氏)。
もっと見るexpand_more