18,000社以上が導入済み。無料で使える在庫管理SaaSソフトウェア「ロジクラ」

株式会社ロジクラは、小売/EC事業者向け在庫管理SaaSソフトウェア「ロジクラ」を開発・販売するスタートアップ企業だ。

創業者で代表取締役の長浜 佑樹氏
株式会社ロジクラは、小売/EC事業者向け在庫管理SaaSソフトウェア「ロジクラ」を開発・販売するスタートアップ企業。2016年の創業以来、複数社のベンチャーキャピタルから資金調達をし、ロジクラの開発を進めてきた。
「現在、無料プランの登録は月間700社(累計18,000社)あり、その中から一部の企業様には有料プランを利用していただいています。無料プランと有料プランを用意することで、小規模の事業者から中規模の事業者までそれぞれの課題に沿ったサービスの提供ができています」(代表取締役・長浜佑樹)
ロジクラがターゲットとするのは、小売/EC事業者。コロナショックの影響などもあり、EC業者の数は増えており、中小規模のEC事業者も物流の効率化には頭を悩ませている。創業者の長浜氏は、高校生の頃から長く物流倉庫で現場作業を体験してきた。そのなかで、現場のアナログな作業を改善する必要性を感じ「ロジクラ」を開発した。
「通販現場では、Excelに入出荷の数を手作業で入力して在庫管理をしたり、宅配に必要な送り状を手書きしたりと、いまだにアナログな作業が行われています。ロジクラを導入すれば、通販事業の現場での作業を一括で効率化できます」(長浜氏)
ロジクラ導入のメリットは大きく分けて3つある。
1つ目は、複数人・複数拠点の在庫管理を一元化できる点。これまでのExcelにデータを打ち込む在庫管理では、管理者ごとにデータを持っている状態で、ほかの管理者のデータにアクセスできないケースが大半だった。しかし、ロジクラなら一元化が可能なので、在庫データを共有できて、誰でも在庫管理ができる。
2つ目は、コストを抑えて検品の仕組みを導入できる点。従来は在庫管理のIT化には、ハンディターミナルを導入する必要があったが、ロジクラではハンディターミナルの機能をアプリ化しているため、iPhoneに無料ダウンロードするだけで済み、高額なハンディターミナルを買う必要がない。
全ての通販事業者がAmazonのような即日出荷を実現できる。競争力としての物流を提供する「戦略物流」

EC事業の出荷作業は、検品やピッキングのほかにも煩雑な作業が伴う。宅配業者に合わせて配達先の住所や氏名を書いた送り状を作って張ったり、納品書を書いて一緒に梱包したりしなければならない。

入荷から出荷まで在庫管理を含めて一括で管理できるWMSを無料で利用できるのが、在庫管理SaaSソフトウェアの「ロジクラ」だ。
EC事業の出荷作業は、検品やピッキングのほかにも煩雑な作業が伴う。宅配業者に合わせて配達先の住所や氏名を書いた送り状を作って張ったり、納品書を書いて一緒に梱包したりしなければならない。これまでは在庫管理ソフトとは別に、それぞれ別箇のソフトウェアで対応していたが、ロジクラならすべてが1つのソフトで完結する。それが3つ目のメリットだ。
「入荷から出荷まで在庫管理を含めて一括で管理できるソフトウェアはWMSと呼ばれ、大手企業や倉庫業の現場では既に導入が進んでいます。しかし、ソフト自体が高額で中小の通販事業者にとっては導入が難しい状態でした。ロジクラなら無料でWMSが使え、中小通販事業者の現場作業を効率化します」(長浜氏)
生産された商品がユーザーのもとに届くまでの過程を「流通」と呼ぶが、実はこの流通には「商流」と「物流」という2つの側面がある。商流とは、取引の流れを指し、「受注」「発注」「出荷」「在庫」「保管」「販売管理」といった取引が発生する。一方の「物流」は、商品を必要な場所へ必要な量だけ運ぶ仕組みを指す。商流と物流は同じ流れになることもあるが、Eコマースの場合、たいていタイムラグが発生する。このタイムラグを徹底的になくした状態が「即日配達」であり、現代のEコマースでは、この商流と物流のタイムラグをどれだけ減らせるかがビジネスの成功を左右する。
「Amazonが大成功したのは、通販事業の販売という過程において、商流と物流のタイムラグをなくしたからです。しかし、当社はロジクラによって、Amazonの倉庫を利用せずとも中小通販事業者が商流と物流のタイムラグをなくせる世界を実現し、即日配送を実現します。当社では『商物の一体化』と呼んでいます」(長浜氏)
楽天やヤフーショッピングなどの通販プラットフォームと在庫管理システムをシームレスにつなげることで、中小通販事業者でもAmazonのような即日出荷を実現できる。ロジクラは、Amazonの物流品質を全ての通販業者にも実現可能にしようとしているのだ。
「即日配送の仕組みや出荷の質の向上、カスタマーサポートなどのあらゆる分野を物流から改善し競争力としての物流を提供していく『戦略物流』を目指しています」(長浜氏)
「変革期における小売のニューノーマルを創る」というビジョンのもと、売上 / 組織を拡大する1年に!

クラウド型の在庫管理ソフト「ロジクラ」の提供で、中小通販業者が「商物一体化」「戦略物流」を実現する世界を構築しようとしている同社。

「変革期における小売のニューノーマルを創る」というビジョンのもと、売上 / 組織を拡大する1年に!
2020年上半期のコロナショックの発生により、小売市場は大きく変化してきた。
消費者の消費活動が大きく変化し、それに伴って小売/EC事業者の供給活動も変わってきている。
ロジクラは、この変革期にある小売企業において、新しいスタンダード(ニューノーマル)を創り、小売企業の成長を支援していくことをVISIONとしている。
そのために2021年は、セールス、開発、カスタマーサクセスチーム含めた15名規模から、30名体制に組織を拡大する1年にしていくという。
ロジクラ事業はコロナによる事業者の拡大も影響してきており順調に推移しているが、同社のサービス展開は、さらに先まで見据えている。
「社会全体の需要と供給のギャップを埋めることを最終的に解決したいと思っています。現代社会は供給過多で、その中でも、発注担当者の勘や経験による発注が原因で、国内の倉庫には54兆円もの過剰在庫が眠っているといわれています。当社が解決する社会問題として、在庫データをAIで解析し、個々の商品において需要予測の精度を高めれば余剰在庫はなくなります。ロジクラを広めて在庫データをビッグデータとして集めることで、無駄をなくしてより効率的な社会の実現に貢献したいと考えています」(長浜氏)
ロジスティクスは、19世紀後半から20世紀にかけての「輸送の機械化」にはじまり、1960年代の自動倉庫や自動仕分の普及による「荷役の自動化」を経て、1980年代から「物流管理のシステム化(WMSの開発)」を成し遂げてきた。そして現在は、ロボティクスとIoTを駆使した第4の革新「Logistics 4.0」の時代に入っているが、中小通販事業者はWMSを導入できず、その流れに取り残されていると長浜氏は最後に語った。
「社会全体の需要と供給のギャップを解消し『供給の最適化』という無駄をなくした社会は、大手企業だけでは実現できません。中小の事業者が効率的な物流管理をできてこそ、実現できる未来です。ロジクラは、そんな未来にチャレンジする企業。社会問題の解決に向けてワクワクするエキサイティングな仕事を経験しましょう!」(長浜氏)
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