住宅業界全般をテクノロジーの力で効率化させるITプロダクト開発セクションを新設!
リノベーション事業を手がけているリノベる株式会社。ワンストップ型のマンションリノベーションにおいて、売上・施工数とも業界No.1の実績を誇る企業だ。事業全般をテクノロジーの力で効率化し、人が本来行うべき業務に集中できるようにしていくためのITプロダクトを開発する新設セクションの推進メンバー責任者を求めている。
同社のサービスの特色は、住宅購入を検討している顧客に対し、全国37カ所(2019年4月現在)に展開するショールームでのセミナーから、カウンセリング、物件探し、ローンの組成、設計、施工、引き渡しまで一貫して手がけるワンストップサービスであること。そして、自社で仲介を行わず、物件探しはパートナー企業である不動産業者を通じて行っていることも大きな特色だ。
ローンについても金融機関と提携し、物件購入とリノベーション費用を一体にしたローンを開発。従来のリノベーション目的のローンは金利が高めであったが、一体型とすることで低く抑えることを可能にした。
さらに、業界やユーザーに向けたオープンプラットフォームの構築・運用にも力を入れ、リノベーション事業の付加価値向上に取り組んでいる。まず、テクノロジーの積極的な活用。リノベーションに特化した独自のコミュニケーションアプリ『リノベる。App』を開発し、顧客と工事の進捗有などを確実に行えるようにしている。今後、リノベーションの観点からデザイン工程物件探しを効率化させるアプリなどを開発する予定だ。また、スマートスピーカーで家電や住宅設備を操作できる住まいのデザインや、スマート照明を使ってシーンに合わせた照明演出が可能な暮らしを提案するなど、住まいそのものへのテクノロジーの導入も推進している。
今後もこういったサービスをオープンプラットフォームに乗せ、他社にも提供することで業界全体の発展にも資する方針だ。
ミッションは「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」
2010年に同社を創業した代表取締役の山下智弘氏は、以前、マンションディベロッパーで街を美しく再開発する事業の一員として土地を仕入れる業務に就き、やりがいを持って働いていた。しかし、新築されたマンションの住人となった高齢者から「思い出が詰まった部屋が奪われてしまった」との声を聞く。このことで、「古いものを壊して、新しくつくり変えることが、必ずしも良いこととは限らない」と考えるようになったという。
その後、長期間海外を旅行する機会があり、欧米では古い家を工夫してお洒落に改修し、長く大切に住まうことがスタンダードなカルチャーであることを知る。一方の日本では“スクラップ & ビルド”で次々に建て替え、かつ没個性的な部屋が多いことに疑問を抱いた。そこで、2002年、独立してデザイン事務所を設立し、リノベーションのプロデュース業を始める。
当初は信用を得るのに苦労したものの、まず1棟を丸ごとリノベーションするプロジェクトを獲得し、徐々に実績を重ね、個人宅のリノベーション事業に広げていった。こうして蓄積した実績をベースに、2010年にリノベる株式会社を設立する(PRタブ参照)。
同社の掲げているミッションは、「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」
その下で、次の3つの約束を掲げている。
●顧客に対する約束
お客さまのライフスタイルをデザインすることで、自分らしく素敵に暮らすことへの気づきときっかけ、そして、それを実現する手段を提供します。
●社会に対する約束
かしこさが豊かさを生むという考えのもと、住まいと住まい方のサスティナブルな選択肢を増やし、次の時代のスタンダードを創出します。
●産業に対する約束
住まい手だけでなく、住まいの作り手・届け手にまで視野を広げ、業界の今に対して自己否定をも恐れぬイノベーション思考を持ち、テクノロジーとアイデアをもって、課題を解決していきます。
例えば、ワンストップサービスは「顧客に対する約束」、テクノロジーの活用・提供は「産業に対する約束」の具体策といえるなど、あらゆる事業戦略はこのミッションを基に考えられている。
そんな同社の今後の目標として、2つのステップを設定している。
1つめは、現在年間約500戸のリノベーション件数のところ、年1000戸のリノベーションを目指すこと。現在の最大手中古住宅買取再販事業者の実績は年間1000戸ほどであるが、それは顧客の顔を見ずレディーメードで改修し再販する、新築と基本的に変わらないモデル。まずはその実績を抜き、顧客の顔を見ながらオーダーメイドでリノベーションするスタイルの存在感を世の中に示すことを目指す。
2つめは、リノベーション業界で年間1万戸を提供すること。新築物件の最多販売事業者が年間8000戸であり、それを抜くことでNo.1の住宅供給会社となることを目指す。
「そうなって初めて、リノベーションが住まい選びのスタンダードとなれると思っています」と鈴木氏は話す。
自身の経験から、"古き良きものを生かす"ことを突き詰めるため、2010年に同社を起業した。
求める人物像は“明るいバカ”
2019年4月現在、社員は約200名で、東京本社および大阪、名古屋の各拠点に分かれて業務に就いている。企業風土の特徴について、鈴木氏は次のように言う。
「200名という規模もありますが、経営と現場の距離がとても近く、また営業と設計など職種間の連携も非常に密接です」
社内の一体感を醸成する機会として、年2回、全社員が集まっての総会が開かれ、ミッションの再確認や経営状況の共有、および懇親会が行われて、社員同士のコミュニケーションを深めている。また、「リノベる社内報」として社員だけがアクセスできるFacebookのアカウントを設け、各職場でのトピックスなどを投稿し合って共有している。
行動基準としては、「リノベるの一員として持つべき“10+1”の羅針盤」と呼ぶバリューが設けられている。その“10”とは、「顧客」「家族」「自分」「仕事」「未来」「変化」「仲間」「組織」「会社」「社会」のそれぞれと向き合うべきことが掲げられ、“+1”とは「“明るいバカ”となって向き合うべきこと」が掲げられている。
「“明るいバカ”とは、わからないことは素直に『わからない』と言って教えを請い、また何事にも積極的にチャレンジし、失敗したら素直に反省しすぐ立ち上がってまたチャレンジするといった姿勢を指しています。当社の求める人物像でもあります」(鈴木氏)
この「“10+1”の羅針盤」は、小さな冊子にして社員はいつでも見られるように身につけているほか、日報のテーマとしてどれか1つを選ぶルールとなっている。
「私もどうすればいいか迷った時などに見返しているのですが、日々、この羅針盤を意識するしくみになっていますね」と鈴木氏。
「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」という壮大なミッションに向け、成長を続ける同社。そのためにテクノロジーの面でできることは山のようにある。思う存分やりがいのある仕事ができる環境だ。