リノベーションに最適化されたノウハウやテクノロジーツールを日本全国のパートナーへ展開

「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」というミッションを掲げ、オーダーメイド型のマンションリノベーションにおいて、売上・施工数とも業界No.1の実績を誇る。

リノベーション業界にテクノロジーを導入し、大幅な効率化を実現。人が注力すべき部分に集中することで、大きな成果を生み出している。
リノベーション事業を手がけているリノベる株式会社。ワンストップ型のマンションリノベーションにおいて、売上・施工数とも業界No.1の実績を誇る企業だ。
同社のサービスの特色は、住宅購入を検討している顧客に対し、全国47カ所(2022年12月現在)に展開するショールームでのセミナーから、カウンセリング、物件探し、ローンの組成、設計、施工、引き渡しまで一貫して手がけるワンストップサービスであること。そして、自社で仲介を行わず、物件探しはパートナー企業である不動産業者を通じて行っていることも大きな特色だ。
ローンについても金融機関と提携し、物件購入とリノベーション費用を一体にしたローンを開発。従来のリノベーション目的のローンは金利が高めであったが、一体型とすることで低く抑えることを可能にした。
さらに、不動産、金融、建築(設計、施工)にまたがるリノベーションのバリューチェーンを最適化し、ユーザーの体験価値を高めるリノベーションに特化したツールを独自開発。直営事業を通して磨き、順次パートナーへ展開、DX化を推進する方針だ。
今後もこういったサービスをオープンプラットフォームに乗せ、他社にも提供することで業界全体の発展にも資する方針だ。
ミッションは「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」

代表取締役 山下 智弘氏
自身の経験から、"古き良きものを生かす"ことを突き詰めるため、2010年に同社を起業した。

物件探しからローンの組成、設計、施工まで、住まいに関するサービスをすべてワンストップで提供している。
2010年に同社を創業した代表取締役の山下智弘氏は、以前、マンションディベロッパーで街を美しく再開発する事業の一員として土地を仕入れる業務に就き、やりがいを持って働いていた。しかし、新築されたマンションの住人となった高齢者から「思い出が詰まった部屋が奪われてしまった」との声を聞く。このことで、「古いものを壊して、新しくつくり変えることが、必ずしも良いこととは限らない」と考えるようになったという。
その後、長期間海外を旅行する機会があり、欧米では古い家を工夫してお洒落に改修し、長く大切に住まうことがスタンダードなカルチャーであることを知る。一方の日本では“スクラップ & ビルド”で次々に建て替え、かつ没個性的な部屋が多いことに疑問を抱いた。そこで、2002年、独立してデザイン事務所を設立し、リノベーションのプロデュース業を始める。
当初は信用を得るのに苦労したものの、まず1棟を丸ごとリノベーションするプロジェクトを獲得し、徐々に実績を重ね、個人宅のリノベーション事業に広げていった。こうして蓄積した実績をベースに、2010年にリノベる株式会社を設立する(PRタブ参照)。
同社の掲げているミッションは、「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」
その下で、次の3つの約束を掲げている。
●顧客に対する約束
お客さまのライフスタイルをデザインすることで、自分らしく素敵に暮らすことへの気づきときっかけ、そして、それを実現する手段を提供します。
●社会に対する約束
かしこさが豊かさを生むという考えのもと、住まいと住まい方のサスティナブルな選択肢を増やし、次の時代のスタンダードを創出します。
●産業に対する約束
住まい手だけでなく、住まいの作り手・届け手にまで視野を広げ、業界の今に対して自己否定をも恐れぬイノベーション思考を持ち、テクノロジーとアイデアをもって、課題を解決していきます。
例えば、ワンストップサービスは「顧客に対する約束」、テクノロジーの活用・提供は「産業に対する約束」の具体策といえるなど、あらゆる事業戦略はこのミッションを基に考えられている。
そんな同社の今後の目標として、2つのステップを設定している。
1つめは、現在年間約500戸のリノベーション件数のところ、年1000戸のリノベーションを目指すこと。現在の最大手中古住宅買取再販事業者の実績は年間1000戸ほどであるが、それは顧客の顔を見ずレディーメードで改修し再販する、新築と基本的に変わらないモデル。まずはその実績を抜き、顧客の顔を見ながらオーダーメイドでリノベーションするスタイルの存在感を世の中に示すことを目指す。
2つめは、リノベーション業界で年間1万戸を提供すること。新築物件の最多販売事業者が年間8000戸であり、それを抜くことでNo.1の住宅供給会社となることを目指す。
「そうなって初めて、リノベーションが住まい選びのスタンダードとなれると思っています」と鈴木氏は話す。
求める人物像は“明るいバカ”

業界やユーザーに向けたオープンプラットフォームの構築・運用にも力を入れ、リノベーション事業の付加価値向上に取り組んでいるという。

社員同士の仲が良く、他部署間での連携も抜群。全社一丸となって日々成長を続けているのが特徴だ。
2022年12月現在、社員は約280名で、東京本社および大阪、名古屋の各拠点に分かれて業務に就いている。企業風土の特徴について、鈴木氏は次のように言う。
「200名という規模もありますが、経営と現場の距離がとても近く、また営業と設計など職種間の連携も非常に密接です」
社内の一体感を醸成する機会として、年2回、全社員が集まっての総会が開かれ、ミッションの再確認や経営状況の共有が行われて、社員同士のコミュニケーションを深めている。
「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」という壮大なミッションに向け、成長を続ける同社。そのためにテクノロジーの面でできることは山のようにある。思う存分やりがいのある仕事ができる環境だ。
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