プロ球団が導入!野球データ解析システム『BACS(バックス)』開発・運営
株式会社ネクストベースは、「すべてのアスリートにイノベーションを」というビジョンを掲げ、ITテクノロジーとスポーツ科学を融合した最先端のデータプラットフォーム事業を展開するスポーツITベンチャーだ。
独自開発した野球データ解析システム"BACS(バックス):Baseball Analytics and Coaching System"を、契約球団へ提供すると共にコンサルティングを実施。その他、蓄積したノウハウやデータ解析の見識をもとにした最新のスポーツコーチングの啓蒙活動・講演など、メディア事業も積極的に行っている。
同社は自社プロダクトとサービスを、プロ野球からアマチュアへ、国内から海外へ、そして野球から他スポーツへとすそ野を広げていくフェーズへと突入する。その原動力となる新たな人材を募集する。
同社が開発したBACSは、デンマーク製の高性能弾道測定器『トラックマン』を用いた野球のデータ解析システムだ。
現状、野球のデータとして一般的なものは、打率や本塁打数、防御率、球速など、結果を示す数字である。これらのデータは、年間を通したチーム編成や対戦相手の傾向の分析に役立てられている。一方で、トラックマンで抽出するデータは、本塁打になった際の打球速度や飛距離、打球角度、投手が投げたボールの回転数や回転軸、スピードなど、より科学的なもの。
今までもプロ野球チームでは、様々なデータを収集・分析して練習メニューを組んできたが、「今のボールはキレがあった」、「もう少しバットを立ててスイングしよう」など、指導者が抽象的な言葉を使う場面がまだまだ多いのが実情だ。
体格も能力も違っていて誰ひとりとして同じ選手はいない。そのため、感覚の部分でズレが生じるのは自然なことなのだが、今までの指導現場ではそのズレに照準が当たることはなかった。
BACSは、前述のトラックマンデータを用いてそれらの抽象表現を可視化(定量化)し、コーチングに役立てることを目的としている。BACSを利用することで選手とコーチに共通認識が生まれ、効率の良い練習の実施や、フォーム改善等によるパフォーマンス向上が期待できる。ひいては、コンディショニング管理や怪我の予防、チーム編成まで広く役立てることができるのだ。
近年多くのプロ野球チームがテクノロジーに着目し、データ解析システムの導入を始めた。野球界は、大きな変革の時を迎えようとしている。現在、プロ野球の数球団が同社のBACSとコンサルティングサービスを導入。BACSを活用し球団ごとに最適な形でデータを提供できる同社は、独自のポジションを奪取した。
創業者は大学野球でプレーした元ピッチャー。IT技術の活用でスポーツ界の発展に貢献する
同社の優位性や独自性を語る上で、プロダクトのクオリティーとともに、設立の背景を外すことはできない。
創業者であり代表取締役社長である 中尾 信一氏は、立教大学野球部でピッチャーとしてプレーしていた人物。かつてプロ野球で活躍した川村投手(横浜DeNAベイスターズ)や広池投手(広島東洋カープ)、早川選手(オリックス・バファローズ)とプレーした経験を持つ。大学卒業後は、日本電信電話株式会社に入社し、主にIT系新規ビジネスの企画営業業務に従事した。その後、ITベンチャー企業を立ち上げデジタルサイネージやIoT事業などをリードする。ビジネスにまい進する中で、「自分が絶対負けないもの」であり「情熱が絶えないもの」をテーマにして事業を立ち上げたいという思いが湧き上がり、2014年に株式会社ネクストベースを立ち上げた。
ビジネスプランを練る過程で、ひとつ下の学年で慶応大学野球部だった 木下 博之氏が合流。現在、同社取締役をつとめる木下氏は三井物産勤務後、PR会社/サニーサイドアップへ移り、中田英寿氏ほか多くのアスリートのサポートに携わった経歴を持つ。一方、もう一人の取締役 神事 努氏は、国立スポーツ科学センター(JISS)の研究員時代に、北京オリンピックの女子ソフトボール代表チームをサポートしたスポーツ科学のスペシャリストだ。こうして、それぞれが持つ知見や専門性、キャリア、何よりもスポーツとアスリートへの情熱を掛け合わせ、2016年に現在のチームが生まれたのだ。
代表取締役社長 中尾氏は、スポーツへの思いを次のように話す。
「私はスポーツを通じて考えて行動する力を養いました。世の中のスポーツに取り組む人、中でもアマチュアや子供たちにもデータを活用して考え、行動する(練習する)環境を提供したいのです。」(中尾氏)
現在 BACSはプロ球団にのみ提供されているが、見据えるのはより広い範囲への普及だ。小・中・高の部活や草野球チームなど、アマチュアにこそ気軽に使ってもらいたいと考えている。
「草野球チームでメンバーがBACSのデータを見ながら、"この前より上手くなったぞ"なんて言って、皆でワイワイ盛り上がる姿が理想です。」と、中尾氏は目を細める。
『すべてのアスリートにイノベーションを』の、"すべて"の部分にはこのように揺るぎない信念が込められているのだ。
スポーツ好きが集うオフィスは趣味と仕事の境界なし。日々スポーツの話で盛り上がる!
同社は、2018年9⽉までに株式会社NTTぷらら、セガサミーホールディングス株式会社、鴻海ベンチャー投資のパートナーファンドである2020、SMBCベンチャーキャピタル株式会社の4社から資⾦調達を行った。これらの資金をもとにBACSの多言語対応を進め海外展開をはかるとともに、より安価に使用できるようアマチュア向け普及版の開発などを進める計画だ。
そのために、新たなエンジニアの優れた力が必要となる。
同社での仕事の魅力について中尾氏は、「趣味と仕事の境界なく楽しんでいる社員ばかりです。各球団とのミーティング時のアドバイスによってプレーが目に見えて変わったり、チームが強くなるサポートをわれわれがしていると肌で実感できる。野球好きにとっては、たまらなく面白いでしょう。」と話す。
自身の力を他でもない野球データの解析に活かすという仕事だけに、やはり野球好きという点は、同社で働く上で欠かせない要素だ。
今後は、野球以外にも横展開をはかる計画なので、現メンバーと同じ熱量のサッカー好き、バスケ好き、テニス好き、卓球好きなど、様々なスポーツを愛する者が集まることを期待している。
最後に、代表中尾氏からのメッセージをお伝えしよう。
「ボールの”キレ”や”ノビ”など、今まで目に見えず曖昧だったものが明確な数値で示せる時代となり、衝撃的で重要なポイントがスポーツ界に訪れようとしています。このタイミングに、ぜひ一緒に楽しみながら仕事をしましょう。」(中尾氏)
今後スポーツにおいてデータは、コーチングはもちろんのこと、試合の中継にも使われ、ドラフト会議における選手の評価指標にも影響を及ぼす可能性がある。まさに、スポーツ界は変換点に差し掛かっているのだ。このタイミングで同社に参画する意味を理解できたならば、すぐにアクセスして欲しい。