顧客やマーケットが抱える課題を、ITソリューションのカタチで解決
トライポッドワークス株式会社(TripodWorks CO.,LTD)は、企業向けセキュリティソリューションの開発・販売をメインに展開する会社だ。そのほか、画像処理および組込みソフトウェアなどの先端技術開発、ITコンサルティング、クラウドサービスなどの提供も行う。会社設立は2005年11月で、本社を宮城県仙台市に置くほか、東京や札幌にもオフィスや研究センターを置いている。
社会を支える道具としてITは不可欠だが、現状はまだ「使いやすい道具」とはいえない。トライポッドワークスは、ハードとソフト、双方の価値を融合することを通じて、高機能かつ信頼性の高いITサービスを、シンプルで安全に使いこなせる道具として提供。「Simple and Secure」の製品コンセプトのもと、多くの人や企業が使いこなせる道具を開発し、これまでにない新しいカタチやパッケージに仕上げている。
代表取締役社長を務める佐々木賢一氏は、宮城県仙台市の出身。写真撮影が趣味で、自らドローンの操縦、撮影、映像編集まで手掛ける「ドローングラファー」の肩書を持つ。大学時代は東京で過ごし、卒業後は株式会社日本総合研究所に入社。データベースエンジニアとしてキャリアをスタートさせた。その後は日本オラクル株式会社に移り、大手アカウント営業を務めると、2000年に日本オラクル東北支社長として同支社の立ち上げに参画。11年半の勤務を経て、トライポッドワークスを設立した。
会社設立時、本社を東京にするか故郷の仙台にするか迷った時期もあったと佐々木氏は語る。仙台に限らず、東北地方は地元の大手企業が少なく、地元出身者でも学校を出ると首都圏などに流出してしまうことが多い。一方で、UターンやIターンで戻ってくる人材も多い土地柄。「優秀な人材ほど、東京などで得たスキルや経験を活かせる場は少ない。だからこそ、受け皿さえあれば優秀な人材が集まり、面白い仕事ができるはず」と佐々木氏は考え、仙台に本拠を構えた。目論見通りに理念に共感した優れた人材が集まり、仙台に新たなITビジネスのモデルが構築されはじめている。
最適なソリューションを、顧客と一緒につくり出していく面白さ
トライポッドワークスは、メーカーでもなければ受託開発会社でもない。IT業界に存在するさまざまなギャップを埋め、満足度の高いソリューションとして顧客やマーケットに提供している会社だ。そのため、提案活動では顧客側に立った提案ができ、モノやサービスを納めるフェーズでは、ベストパートナーを見つけコーディネートして、企業同士の強みを組みあわせる仕事ができる。つまり、営業にしろ技術にしろ、自社製品にとらわれることなくニーズを満たす最適なソリューションを、顧客と一緒につくり出していける。それが、トライポッドで働くことの大きな特徴であり魅力だ。
創業以来の柱であるセキュリティ事業では、レッドオーシャン化している大手企業向け市場を避け、中小、特に従業員数人~数十人規模にターゲットを当てたことで成長の糸口をつかんできた。パートナー企業と中小企業の現場に出向き、現場の業務の様子を観察して開発した「SWIFTBOX(現在は後継機種「CuteBox PLUS」)」は、IP電話とセキュリティソリューションを統合した製品。セールス的にも成功をおさめ、そのほかの企業向けオンラインストレージ、メールセキュリティ、ネットワークセキュリティなども含め、延べ2万3000社の導入実績を誇る。
近年では、新規事業としてドローン等を使用した映像解析ソリューションや、IoT事業にも力を入れている。IoTでは、台湾企業と提携したタイヤキャップ型センサー「BLUE-Sensor」が好調。Bluetooth4.0対応の先進的なタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)で、スマートデバイスと連携する。また、今年からはTPMS含めた車両やドライバーの状態をセンサーで管理、クラウドで集約したデータを一元的に管理できるIoTプラットフォーム「BLUE-Connect」を発表した。
映像解析ソリューション事業では、主に建設業に注力。工事の進捗管理や安全管理、品質の維持を「見える化」するソリューション「ViewCamStation」が代表例だ。また、保育園向けの乳児午睡見守りシステム「べびさぽ」は、東京都の「待機児童解消に向けた追加対策」補助金を活用して導入施設が増えるなど、大きな反響を呼んでいる。2019年度決算では約62%がセキュリティ事業、38%が映像・IoT関連と、第2の柱として着実に育ちつつある。
仕事に妥協したくない人に来てほしい
今回の採用にあたりトライポッドワークスが求める人物像は、何らかのスペシャリストであると同時に、強い人間力を兼ね備えた人材だ。付加価値の高いITソリューションをワンストップで開発・提供できる体制を目指していることもあり、エンジニアやソリューションセールスなど、幅広いポジションで活躍できる。
エンジニアは、5年後、10年後の事業を創出する仕事だ。研究から試作、コンセプト企画、デザイン、製品開発といったエンジニア本来の業務はもちろん、地域活性化や人材育成といったフェーズで活動する機会もある。ソリューションセールスは、最新のマーケット動向を読みながら顧客満足度の高い提案活動を行い、グローバルな視点で新しいITビジネスモデルを構築する。
地元・仙台在住の人以外にも、首都圏などでの経験を活かしてUターン、Iターンを考えている人にとっても満足できるフィールドだ。代表・佐々木氏も、東京→仙台のUターンを果たした一人だし、トライポッドワークスにはUターン、Iターンでやってきた若くて優秀なメンバーが集まっている。官公庁や民間企業、さらに海外企業など、連携するビジネスパートナーは各方面に及び、地元・仙台の地域活性化に貢献できるだけでなく、グローバルなフィールドで活躍することもできる。実際に、国内外の出張の機会も多い(パスポート取得費用を会社が負担する制度もある)。
トライポッドワークスには、技術者が満足できる最先端の仕事がある。仙台から新しいITビジネスを切り拓くことで、自らの可能性を試すチャンスもある。チャイルドケア用のシステムやドローン事業など、将来性が有望な新規事業も数多い。一方で、顧客や見込み客にどのような価値を提供できるのか、自走しながら考えていく大変さもあるだろう。仕事に妥協したくない人や、仙台を生活の拠点にグローバルなフィールドで力を発揮したい人、起業家精神あふれる人にとって、情熱を実行に移すことができる職場だ。