コンシューマゲームの開発にこだわり、進化・挑戦を続ける
株式会社タムソフトは、コンシューマゲームの企画・開発を行う会社だ。PlayStation4、Nintendo Switchなど最新ハードに向けてソフトを供給できる高い開発力を有し、業界でも一目置かれるデベロッパーである。
設立は1992年6月で、本社は東京・浅草にある。2017年には設立25周年の節目を迎えた。「闘神伝」シリーズ、「チョロQ」シリーズ(株式会社タカラ 現:株式会社タカラトミー)の開発でコンシューマゲームのデベロッパーとして地位を確立すると、以来「ドリームクラブ」シリーズ(株式会社ディースリー・パブリッシャー)や「閃乱カグラ」シリーズ(株式会社マーベラス)をはじめ150タイトル以上のゲームを開発してきた。
直近では、2017年2月発売の「四女神オンライン CYBER DIMENSION NEPTUNE」を株式会社コンパイルハートと共同開発。同年3月発売の「閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASH」や11月発売の「シノビリフレ -SENRAN KAGURA-」(株式会社マーベラス)の開発を担当した。2018年は1月発売の「銀魂乱舞」(株式会社バンダイナムコエンターテインメント)、「しあわせ荘の管理人さん。」(株式会社ディースリー・パブリッシャー)、同年2月発売の「閃乱カグラ Burst ReNewal」(株式会社マーベラス)など、立て続けに話題のタイトルを開発して実力を発揮している。
今回の採用では、企画開発部への配属が予定されている。社内にはボトムアップの気質があり、スタッフ1人1人のプロジェクトに対する意見や考えを尊重する環境だ。年齢や立場に関係なく意見を言える雰囲気や面白いゲームを作ることに心血を注ぐ社風があり、スキルと活力を併せ持ったスタッフはどんどん成長することができる。この業界で目指したいことや成し遂げたいことが明確にあるなら、確実にスキルアップすることができるだろう。
突き抜けた企画力と確かな技術力で、これまでに約150タイトルの実績
タムソフトといえば、「銀魂乱舞」や「閃乱カグラ」シリーズなど人気タイトルの開発で知られる個性派集団だ。近年ではアクションゲームを主軸に、総合的な開発力で高い信頼を得ている。ゲームの企画に始まり、仕様作成、プログラム、デザインといったゲーム開発の全工程を行える体制が整っているのが強みで、これまでの開発実績もほぼすべてを一括で請け負っている。
ゲーム業界では、PlayStation4やNintendo Switch向けにゲームソフトを開発できる貴重な国内ゲームデベロッパーとして認知されている。業界がモバイルゲームへとシフトとする中、コンソールゲーム中心のゲームスタジオという点でも異彩を放つ。アウトソースを適切に活用しながら、日本企業が得意とする中~小規模の開発体制を保っていることも特筆に値するだろう。
タムソフトの優位性は、トゥーンレンダリングによるアニメ調のキャラクター表現と、ライトユーザーでも楽しく遊ぶことができるアクションゲームの開発ノウハウにある。シリーズ初のPS4専用タイトル「閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASH」は、“からっとしたエロス”を追求してモーションキャプチャは使用せず、アニメーションは手付けにこだわった。動きの魅力が求められる「更衣室」モードや「くねくねフィニッシュ」では、ベースとなる動きに加えて40人以上登場するキャラクターに差分を付け加え、個性的かつ効率的な動きを実現している。
開発は内製エンジンが中心だが、積極的にUE4も活用している。分業化が進む中、1人1ステージを任せるのがタムソフトのスタイルで、モデル、シェーダ、ライティングなど多様なスキルが求められる一方、大きなやりがいやスキル向上が見込める。
今後の展開予定としては、技術研究によるノウハウの上積みを図り、よりハイクオリティで面白いゲームを目指してプロジェクト受注と開発を継続していく考え。また、パブリッシャーの要望に応えられるゲームデベロッパーであり続けるため、成熟してきたPlayStation4やPC(Steam)のほかにも、Nintendo Switchなどこれから伸びてくるハード向けに開発環境を整えていく。
“スキル”と“活力”をあわせ持ったスタッフが成長できる環境
2018年3月時点の従業員数は60名(契約スタッフ含む)で、平均年齢は約30歳。老舗企業だが若手の活躍が目立つ。男女比は男性:女性=9:1の比率だが、過去には女性の役職者も在籍していた。産休・育休の取得実績もあるほか、休暇後の復帰実績もあるため女性にとっても働きやすい環境だ。新卒:中途の割合はおおよそ3:1と若手から活躍できる環境だ。
社内行事は新入社員歓迎会や設立記念会、忘年会などが定例で、参加率は60~90%と「絶対に出るべき」という空気はない。働き方としては専門型裁量労働制を採用し、業務に余裕のある時期は「みなし労働時間」より短い時間で退社するスタッフも多い。繁忙期には少なからず残業が発生するが、超過労働に対しては常に気を配っている。ミーティングは所属セクションミーティングが週1回、開発プロジェクトミーティングが週1回行われる。これ以外にも、Skypeや口頭での相談を随時行えるような環境と雰囲気を大事にしていて、気軽に周囲のスタッフと話し合うことができる。また、会社全体としてボトムアップの気質があり、プロジェクトに対する一人ひとりの意見や考えを尊重する風土がある。
パブリッシャーに対してデベロッパーの没個性化が指摘される現在、タムソフトが数少ない「キャラの立った開発会社」である理由も、こういった点にありそうだ。「つくれないジャンルはない」というほど突き抜けた企画力と確かな技術力でヒット作を送り出してきたタムソフト。「仕様通り」ではない、ゲーム開発本来の楽しさ、醍醐味を感じることができる数少ない職場だ。