クライアントの事業成長を、継続的に支援するデザインパートナー。
株式会社rootは、UI/UXの専門家としてクライアント企業のウェブサービスやアプリの立ち上げやリニューアル・改善を支援するデザイン会社だ。
スタートアップから上場企業まで、様々な規模のWebサービスやスマホアプリのデザインコンサルティングや制作、デザイン組織作りのサポートを行っている。
「事業の立ち上げや大幅なリニューアルなどの際に、UI/UXのデザインを相談していただくケースが多いです。我々は、事業戦略や事業計画の綿密なヒアリングからスタートして、その事業が本質的に解決したい課題の解決や、提供したい価値を明確にするデザインやプロダクト戦略を提案していきます」。こう話すのは、創業社長である西村和則氏だ。その事業のチームの一員として深くコミットするのがrootのスタイルだ。デザインに関する組織づくりや人材の育成なども含めた、事業の持続的な成長を支援することも多い。
西村氏は、Web制作会社、フリーランスのデザイナーを経てrootを創業した。Web制作会社時代に、仕事の傍ら、プライベートでWebサービスを立ち上げた経験を持つ。それを契機にサービスとデザインについて深く考えるようになり、独立、法人化したという経緯だ。
根源、根っこという意味の単語「root」を社名にしたのは、本質的な価値を追求したいという思いからだ。UI/UXのデザインで支援したスタートアップ企業が成長したり、サービスの認知度が高まったり、地道に実績を積み重ねることで、rootも知られるようになった。今では名の知れた大手企業などからも問い合わせを受けるようになり、取引先も増えている。
手がけるプロジェクトは、デザインを実装して終わりではなく、その後の運用も支援して改善をかさね、事業の成長をサポートする。
クライアントとは上下関係ではなく、ともに事業を育てていくパートナー。プロジェクトがいったんrootの手を離れても、別のプロジェクトが始まるたびに再び相談を受けるような、継続的な付き合いのあるクライアントもいる。支援した事業の拡大と成長、ベンチャー企業ならば、会社自体も見る見る大きく成長していく姿を、クライアントとともに経験できることは、何よりのやりがいだという。
ウェブやアプリに留まらず、オーダーメイドスーツやカプセルホテルなど、携わったプロジェクトは多岐にわたる。
rootが手がけた事例も紹介しよう。コーポレイトサイトに、事例の一部が紹介されている。その一つが、株式会社Fabric Tokyo(旧ライフスタイルデザイン株式会社)が手がけるカスタムオーダーのメンズファッションサービス『FABRIC TOKYO』だ。
顧客の体のサイズを採寸し、そのサイズにピッタリの服をオンラインでオーダーメード製作できるサービス。
商品在庫を持たず国内の工場へ直接発注、中間コストを省いたD2C(Direct to Consumer)と言う新しいビジネスモデルを採用したアパレルブランド。
rootはこのサービスの立ち上げ時、社員2~3名だった時代にプロダクト開発をサポート。「通常のECサイトと異なりサイズを入力し、表地や裏地、ボタンを選ぶなどいくつものプロセスがあるので、操作性の良さと離脱させないUI/UX設計が重要でした」と振り返る西村氏。今では売上は大きく拡大し、社員数十名の会社に成長している。rootのUI/UXデザインも大きく貢献したに違いない。
もう一例、現在進行形で関わっているのが、京都にあるカプセルホテル『ザ・ミレニアルズ(THE Millennials)』の事例だ。室内設備のコントローラーアプリのデザインやプロジェクトマネジメントを手がけた。このホテルでは、宿泊客はフロントでiPodを受け取り、照明や空調、ベッドなどの設備の操作をする。例えば目覚ましは、「アラームが鳴るのではなく、iPodにセットしておくと、時間になると病院のベッドのように、ベッドごと起き上がってくるのです」。(西村氏)といったユニークな仕掛けも。
ハードウェアの事業者とも連携し、誰もが簡単・快適に使え、ホテル側も運用しやすいデザインを、トライ&エラーを繰り返しながら実現した。ホテルは好評で、今後、他のエリアへの出店も検討中だ。アプリも、ユーザーやクライアントの声に耳を傾けながら改善し、ますます使いやすいものにしていく。
このように実績が増えるにつれ問い合わせも急増している。「現在の体制では、お請けできる数に限界があります。急激に人数を増やすつもりはありませんが、一定の価値提供ができる組織を整えなければいけません」と西村氏。事業拡大に伴い、新たな仲間を求めている。
意欲ある人が成長できる場。ビジネスとデザインを理解し共に事業成長に貢献できるデザイナーへ
サービスを成長させるUI/UXデザインを追求するroot。メンバーに求める資質は、一般的な「デザイナー」のイメージを、いい意味で逸脱するものだ。ビジネスサイドの人ともディスカッションができ、事業成長のために何ができるかを考え、提案できる人。もちろん、必ずしも最初から全てができる人材でなくてもいい。
「事業会社出身のデザイナーは、自社サービスのデザインプロセスを知っていますし、デザイン会社や制作会社出身なら、制作のスキルとデザインの専門的な知見があります。それぞれの強みをベースに、プロジェクトの経験を積むことで、事業成長に貢献できるデザイナーになってほしいと思います。例えば縦割りの大組織では、デザイナーは「絵を起こす人」といった細分化した役割しか担っていない場合もありますが、それでいいと思っている人にrootは向きません。横断的に業務範囲を広げていく意欲のある人ならフィットしますし、成長できるでしょう」と西村氏。
rootでは、社内でのナレッジの共有にも力を入れている。毎週必ず、プロジェクトレビューを実施。クライアント企業にどのような課題があり、どう解決するためのデザインなのか、その意図とアウトプットを共有する。年に一度、1日を使って前年のプロジェクトをすべて振り返り、今後、手がけるべきプロジェクトや身に着けるべき知見をみんなで話し合う機会もある。
また、外部のデザイナーを招いてのイベントや勉強会なども開催し、社内だけにとどまらない知見の共有にも熱心だ。
このように、rootで得られる経験は実に多様で濃密だ。手がける案件も、様々な業界の様々なプロダクトやサービス。経験を積む場、ステップアップの場として、rootにジョインしたいという人も大歓迎だ。経験を積んだ後、事業会社のデザイナーに転じてもいいし、独立したり自ら事業を起こしたりするのもいいだろう。意欲次第でその力は得られる会社だ。
デザイナーとしてもう一段の高みに立ちたい人には、打ってつけの環境だろう。
少数精鋭で裁量をもって仕事をし、クライアントの事業の成長という目に見える成果を得ることができる。やりがい、手応えは十分で、メンバーみんなでデザインについて語り合う時間も楽しい会社だ。