ライドアウト株式会社

ライドアウト株式会社は、福岡市を拠点にWEBマーケティング力を駆使したトータルプロモーションを提供する企業である。業種や規模を問わず、あらゆる企業から寄せられた販促・集客オファーに対して、ユーザーの行動分析からサイト制作、SEOやLPO、リスティング広告の運用を通じて効果を最大化させるところまで、一貫して行っている。

際立った特徴は、完全成果報酬制を貫いていることである。サイト制作やランディングページ制作にどれほどコストと人員を投入しても、最終的な成果を出せなければ報酬は一切受け取らない。WEBマーケティング業界の中でも破格ともいえる大胆な戦略を掲げる理由は何か。代表取締役・永渕成記氏は語る。

「ひと言で言えば、クライアントと私たち双方にとって１番良い形だからです。言うまでもないことですが、WEBサイトやWEBプロモーションは集客増や販促につながらなければ意味がない。“サイトを制作したから制作費をいただきます、あとは知りません”とは、私にはとても言えません。成果報酬型だからこそ、是が非でも成果を出そうと必死で考える。その姿勢を貫くことで、顧客との信頼関係が深まるのはもちろんのこと、スタッフ個々のスキルアップに直結し、新たなオファーにもつながります」

クライアントと真摯に向き合うスタンスに加え、短期間でゼロから爆発的な成果を上げてきた幾多の実績を見れば、同社が手掛けるWEBプロモーションが「必ず成果を出せる」という自信に裏打ちされていることがわかる。いくつか事例を紹介しよう。

ある大学教授が自主制作した学術系DVDを、わずか3日間で6000本以上販売。東京ビッグサイトで開催された自己啓発系書籍の出版講演会に午前と午後で計8000人を動員した実績もある。芸能人や著名なクリエイターならいざ知らず、どちらも一般的な知名度はほぼゼロに等しい作者。諸条件を考えれば画期的と言っていい成果だった。このほか、「10万円の商品を2日間で4000件以上成約」「書籍のマーケティングでビジネス書としては異例の15万部を販売」「WEBセミナーに1万人以上の視聴者を誘導」等々、残してきた実績は枚挙に暇がないほどだ。

「販促にしろ集客にしろ、短期間で爆発的な成果が出せる根拠はいくつもありますが、ひとつだけ挙げるとすれば、リスティング広告の運用精度の高さです。ターゲット設定や表示のタイミングなどを最適化して多数の見込み客を取り込み、SNSやDMを通じて動機形成を図る。言葉にすれば単純な話なのですが、そのノウハウと精度はどこにも負けない自信があります」と永渕氏は胸を張る。

同社に営業担当部署はなく、新規クライアントの獲得はすべて紹介によっている。確かな実績が幅広いバズを引き起こし、新たなオファーを生む。その積み重ねで、これまでに100社近い企業の期待に確かな答えを出してきた。クライアントは東京を中心に全国に広がり、近年では中国など海外企業との取引も増えている。

永渕氏が東京都港区にライドアウト株式会社を設立したのは2012年4月。そこに至るさまざまな体験が、クライアントとの信頼関係を重視する同社らしいスタンスを育んだ。

永渕氏は佐賀県佐賀市出身。早稲田大学法学部卒業後、大手商社系のSIerに就職したのは、「何かしら専門的な知識を身に付けたいと思ったから」だという。SEとして2年間に主として大手企業の基幹システム開発を手掛けた後、「幅広い業種を知りたい」と、大手人材サービス企業に転職するも、リーマンショック後の早期退職募集に応募して退職。

「その会社は多くの起業家を輩出する企業として知られていましたが、私自身にはそうした野心はまったくありませんでした。特にやりたいことがあったわけでもありません。ただ、大手であればあるほど、雇われている形が自分の人生にとってリスクになると感じ、自分の力で生きていく道を探ろうと思ったのです」と永渕氏は振り返る。

会社員の肩書が取れた永渕氏が最初に選んだのはネット上の商品販売。個人輸入で仕入れたアパレル商品をオークションサイトで売った。やがて自身のネットショップを立ち上げ、時計やアウトドアグッズ、アンティークの銀食器の売買で安定経営を確保するに至った。

「SIer時代はプロジェクトリーダーが主で実際のスキルに乏しく、コピーやデザイン、広告の基礎、プログラミングからSEOまですべて独学で習得しました」（永渕氏）

ターニングポイントは、人づてで歯科医院のHP制作を頼まれたことだった。

「まだスマホが今ほど普及していない頃で、単純な親切心でスマホ向けサイトも制作。いくつかのキーワードで上位表示できるよう、簡単なSEO対策も施したところ、患者さんの数がたちまち3倍に増え、院長から恐縮するほどお礼を言われました。あの時のうれしさは忘れられません」

自分の生活のためだけにネットショップを運営することに空しさを覚え始めていた永渕氏は、この体験を機に個人経営から企業設立に向けて舵を切る。成果報酬型のスタイルを取ることも創業の時点から決めていた。あの歯医者さんのように、クライアントの利益をサポートできなければやる意味がない。そう考えたからだと永渕氏は語る。

その後は、すでに記したような確かな実績を着実に積み上げて現在に至っている。2年前、33歳の時には生まれ育った九州・福岡に拠点を移転。大半のクライアントが県外ないし海外の企業であるため、スカイプが日々フル稼働中だ。

業績はいたって順調で、新規オファーを心ならずも断らざるを得ないほど。現在、中国の大手ゲームソフトメーカーとの大型契約が決まり、WEBデザイナー、WEBマーケター、動画系クリエイターなど20人を超えたスタッフが力を合わせ、日本のゲーム市場の本格開拓を担う大がかりなWEBプロモーションに取り組んでいる。

「売上目標は特に設定していません。オファーをすべて受ければ売上は大きく上がりますが、それよりも、ひとつひとつの案件にしっかりと成果を出すことにこだわりたい。そのための人づくり、体制づくりが先決だと思っています」（永渕氏）

オフィスにはフリーアドレスを導入。服装も自由で、スタッフは思い思いのスタイルで業務に取り組んでいる。社員旅行はセブ島やシンガポール、ドバイなど、毎年海外へ。誕生日や記念日に休めるアニバーサリー休暇もある。シリコンバレーの展示会に参加する海外研修をはじめ、研修や自己啓発のためのコストも惜しまず注いでいる。極めつけは、全員一律3万円が支給される支援金だ。用途は自由。自分用の新しいソフトを買ってもいいし、映画や書籍、旅行、美容やオシャレに使ってもいい。このように、社員の自由度を重視した社内施策には、社員への利益還元はもちろん、どこに行っても通用する実力を磨きながら、大きく成長してほしいという、スタッフ一人ひとりに向けた永渕氏の強い思いが反映されている。

「AIの進化に伴い、将来的に現在の仕事の多くが淘汰されると予想されています。そうした背景をふまえ、スタッフには折に触れて『1万人に1人の人材になってほしい、それくらい希少価値の高い人材に育ってほしい』という話をします」（永渕氏）

スタッフはそれぞれWEBデザイン、WEB動画制作など、プロとして十分に評価できる専門領域を持っているが、それだけでは希少な人材とまでは言えない。しかし、WEBデザイナーがWEBマーケティングのノウハウを備えていたら、企画段階から力を発揮できる。同じようにプログラマーに金融の知識があれば、たとえば支払い履歴や入出金を管理する新しいアプリ開発を提案し、自分でスタートアップまで担当するなど、業務のプレゼンスが一気に広がる。「つまり自分の専門領域にプラス、もうひとつの専門性を確立できれば、人材としての希少価値は大きく高まるということです」と、永渕氏は力を込めて語る。

とはいえ、永渕氏は個々のスタッフに対し、こんな体験を積んでほしいというような具体的な指示は出さない。支援金の用途を限定したこともない。同社が手掛けるプロモーションは、案件ごとにプロジェクトを組んで取り組むスタイルで進められているが、そこには「自分の役割を超え、多くの体験を積むプロセスで、自分自身の新たな可能性に気づいてほしい」という永渕氏の願いが込められている。

平均年齢29歳、自由な活気に満ちた同社で見出す新たな可能性。それは、あなたの今後を豊かに変える力となるだろう。