株式会社システムクレオ

株式会社システムクレオは、医療コンピュータの販売・保守、ソフトウェア開発、医業コンサルティングを提供する会社だ。主に九州一帯の中小病院、診療所、調剤薬局などを対象に、医療IT商品（電子カルテ・画像ファイリング・医療事務コンピュータなど）の提案をはじめ、販売、アフターフォローの業務を中心に事業を展開している。また、医療分野以外にも在宅・介護福祉分野におけるサポート業務など、「誰もが安心して歳を重ねることができる地域社会の創造」を目指した事業を展開している。

設立は1993年1月で、熊本市の本社のほか、鹿児島、福岡、大分、大阪、東京にオフィスを置く。熊本市医師協同組合から『販売推進協力店』としての認定を受けたことを皮切りに、日医総研（日本医師会総合政策研究機構）の日医IT認定サポート事業所の認定や、高度管理医療機器販売業・賃貸業の許可など、順調に業容を広げてきた。

代表取締役を務める植木康夫氏は、熊本市の出身で1952年生まれ。大学卒業後、共和通信建設株式会社を経て、総合医療コンピュータシステムの販売会社としてシステムクレオを設立。「企業の成長は人財」との信念に基づき、人格を磨くために社長自ら職員全員に向け、人間学の研修を毎月実施している。

システムクレオの社名は、ラテン語のCREOから取られた。英語ではCREATIVEに通じる言葉で、「創造し進化し続けること」を念頭に、常に行動的にダイナミックに創造し続ける企業でありたいとの願いが込められている。創立以来、医療業界に特化してきたシステムクレオだが、医療・福祉業界では介護保険制度の導入や医療保険制度の改革など、目まぐるしい環境変化を経験してきた。このような環境において、システムクレオは"自創経営"を経営の柱に据え、基本理念に"お客様視点第一主義"を掲げるほか、世界に先駆けて高齢化に突き進む今後の日本の地域社会のあり方について、各地域の医療・福祉・行政・NPOなどが一体となって支えていくモデル「クレオ・コミュニティ・ケア（3C）」の実現に向け、ITを活用した事業展開を進めていく。

システムクレオは、医療機関や介護施設などに向け、医療IT事業を展開している。その中の中小病院・診療所向けシステムとして代表的なサービスが、日本医師会標準レセプトソフト『ORCA（オルカ）』の導入支援だ。全国でも有数の実績があり、ORCAに連動した電子カルテ、連携ソフトの導入実績も多数。電子カルテなどは院内全体でスムーズに運用されることが求められるが、システムクレオでは導入により院内全体にメリットが生まれるよう、操作指導から運用提案まで全面的なサポートを提供する。また、患者情報や保険情報、病名はもちろん、レセプト電算データを用いた診療行為コンバートにも対応。既存レセコン（レセプトコンピュータ）で使用していた入力コードも引き続き使用できるよう対応し、スムーズなレセコン入れ替えをサポートしている。

病院向けではその他にも、画像ファイリングシステム、医療事務コンピュータ、レセプトチェックシステム、医療機関向け関連システム、院内ネットワークの構築などを提供。調剤薬局向けのシステムとしては、一体型電子薬歴システム、保険調剤薬局システム、調剤薬局向け関連システムなど、広範なシステムに対応する。また、医療機関や行政、医師会からの受託によるソフトウェア開発や、コンサル事業、メディカルデバイスの販売事業なども展開。さらに、サービス付き高齢者向け住宅の運営や、NPOを支援するNPO法人『プロボノアジア』など、幅広い事業を展開する。

今後の展望としては、高齢化の進展により需要が増し続けると同時に、医療・介護費の伸びを抑制する施策が取られていく医療・介護業界の中で、より近代的な病院経営マネジメントをサポートしていく。例えば、自社開発のクラウド型病院経営支援システム『ここりんく』による診療パフォーマンス分析や、患者情報を自動収集して地域連携をスムーズにする仕組みづくりなど、将来の医療・介護経営に求められる機能を融合させた、新ソリューションを提供していく。九州から全国へとユーザー層を拡大し、少子高齢化問題への解決策を積極的に提示していく方針だ。

社員の平均年齢34歳で、男女比は6（男）：4（女）。女性役職者は課長2名、係長2名が活躍しており、産休・育休は3名の実績がある（現在1名が育休中）。月間残業時間の平均は25時間ほどで、ワークライフバランスは充実しているといえるだろう。福利厚生は退職金制度や永年勤続表彰、社長賞（成績優秀者、社会貢献者など）があり、社員旅行も行われている。また、毎年7月には経営計画発表会が開催される。

人事制度は、自分で決めた目標を自分で評価し、その評価を上司が承認する『Wチェック制』導入している。評価基準を双方が納得することで、上司と部下との明瞭なコミュニケーションにつながっている。仕事のやりがいについては、日々新しいことにチャレンジすることができ、刺激的だという声が多い。経験年数が浅くても、新しいことや面白いことを考えて提案したり、それを実行したりする機会にとても恵まれている環境だ。技術的な面から医療・介護従事者の負担を軽減するという、社会貢献性もやりがいにつながる。また、少人数の会社ならではの、温かくつながりの強い関係性も魅力の一つだ。仕事中は程よい緊張感があり、やったらやっただけ自分の成果につながるため、しっかりした実力を養うにも打ってつけだ。

採用ではスキルや知識と同様に、「人物」を重視する方針。特に、「これまでの職歴の中で何を得たのか？」といったことにスポットを当てる。医療分野に限らず、どのようなジャンルでも限定しない。自分が持つ「強み」を、しっかりアピールできることがポイントとなるだろう。これまでやって来たことに自信を持ち、さらなる高みを目指す、という意欲があれば、魅力と能力を活かせる活躍の場がここには用意されている。