大手企業の導入実績を多数誇る自社サービスが自慢の会社です。

現在は大阪本社・東京本部で合わせて50名のメンバーで自社開発のWebサービスを提供。2003年に設立された。

主力商品のうちの『JobMaker』は、求人サイト構築システムだ。
株式会社プロシーズは、自社開発のWebサービスを手がけるITベンチャー企業だ。一歩先ゆくIT技術とこれまで培ったノウハウで、着実に業績を伸ばしてきた。現在は大阪本社・東京本部で合わせて50名のメンバーでWebサービスを提供している。
同社のサービスコンセプトは、「"学ぶ"を考える」「"働く"を考える」「"成長する"を考える」の3つだ。「学ぶ・働く・成長する」についてはいずれも人の人生を豊かにしたり、喜びを与えるものだ。主力事業が"学ぶ"領域のe-ラーニング事業で、同社売上の7割を占めるという。残り3割は"働く"領域のサービスとなっている。
2003年に設立された同社。設立当時は、"e-ラーニング"という言葉が世の中にない中でオンラインスクールを行っていた。その当時について、副社長 江本 亮氏は次のように語る。
「今でこそ、"e-ラーニング"という言葉が世の中に浸透しましたが、当社がオンラインスクールをスタートした後に出てきた言葉です。元々はパソコン教室で、98年のインターネットブームの頃に行っていたオンラインスクール事業をそのままインターネット上で展開しようということになり、当時は一番乗りでした。その後、当社が手掛けるオンラインスクールのエクセル2003講座が爆発的に売れて、クオリティの高い講座だと評判になり社員に受講させたいという企業が続々現れ、BtoB向けに講座を提供するようになりました」(江本氏)
同社オリジナル講座の提供も先進的でありながら、同社のサービスが法人企業に評価された理由は同社が手掛ける『Learning Ware』。『Learning Ware』は、研修配信からユーザー管理システムまでを一貫して行うことができる学習管理システムだ。取引先には、楽天やファミリーマートなど、誰もが知る大手企業が名を連ね、約300社と取引がある。社内には本格的なスタジオもあり、研修講座の撮影まで行える環境が整っている。
「例えば、大手EC企業様の場合ですと、出店するオーナー様向けに売り上げアップのノウハウを知ってもらうために当社の『Learning Ware』を通して情報配信を行っています。"e-ラーニング"において学習ができることはもちろん重要ですが、学習者のスケジュール管理や受講日・学習理解度など細かく管理していかなければシステムとしての意味がありません。学習管理システムのバージョンアップを繰り返しつつサービスの向上を行っています」(江本氏)
さらに、"働く"領域では求人サイト構築システム『JobMaker』が主力商品の1つだ。今までに200サイト以上の構築を手掛けてきた。
「『JobMaker』は大手広告媒体に頼らず、自社求人サイトや求人システムを持ちたい企業向けに提供しています。求人メディアとしてビジネス展開をされている会社から自社求人サイトとしての利用する派遣、紹介会社が顧客です。」(江本氏)
『JobMaker』は、同社で手掛ける教育サービス『派遣の学校』『内定者パック』も連携することができるので、同社のシステムを利用すると、集客から教育・研修まで一貫して利用することが可能だ。
同社の主力商品の『Learning Ware』『JobMaker』のビジネスモデルは、月額の利用料だ。
「当社ではクライアントから開発費用としては1円もいただかず、サービスそのものをバージョンアップする基本方針があります。受託開発の場合、開発費として一時的な売上げにはなりますが、翌年以降はゼロになってしまう。長期的に考えると、月額の利用料を収益源にして、サービス自体の機能追加やグレードアップしていくほうが効率もコストパフォーマンスも良く、クライアントにとっても価値が高いとわかりました」(江本氏)
新しい価値をつくり出す!いかに「市場がない時代」から参入できるか?

代表取締役 花田 隆典 氏

取締役/副社長 江本 亮 氏
"e-ラーニング"の概念もなかった時代にオンラインスクールを始めた同社だが、現在は競合企業や商品も増え続け、改めて競争しなければいけない時代に突入している。そのような状況の中、常に安定したサービス提供ができるのは「今、市場にないものを作る」という同社ならではの熱い想いがあるからだ。
少数気鋭ながらも多種多様なWebサービスを提供できる要因について、副社長 江本 亮氏は次のように語る。
「正直なところ、当社は特別な企画力や技術力があるわけでもないと思うんです。だけれど、目をつけるのが早い・始めるのが早い、それが結果的に強みにはなっていると思います。新しい価値をつくり出すことが当社の理念。市場にないものをみつけ、仕掛けていくのが得意な会社ですね」(江本氏)
現在では"学ぶ"領域の主力商品になっている『JobMaker』だが、発売当初の2005年から数年はそんなには売れなかったそうだ。
「当時は早すぎましたが、時代のほうが後からついてきました。今までは大手広告媒体に頼らなければ人も来ないという常識もありました。しかし、インターネットで集客を成功させるという理屈が成り立つようになりました。実際、『JobMaker』が売れ始めたのは2011年頃からです。加えて採用ポータルサイトの登場で我々の先見の明が証明されましたね」(江本氏)
ITサービスを中心に事業を展開する同社ではあるが、市場にないものをつくるべく、ITではないサービスの『hoiCo.』(ホイコ)を新規事業として立ち上げた。具体的には、社内託児所を開設したい企業に開設支援のノウハウや保育士派遣、保育士教育などの支援をするコンサルティングサービスだ。
「当社では社員の子育て・共働き支援に力を入れています。最近では社内託児所をつくりました。この先、労働人口は減り続けるので、必然的に女性の活用が増えることになります。女性に職場復帰させる企業がどんどん増えていくでしょう。だからこそ、当社でも子どもを預かる社内託児所を作りました。その時に培ったノウハウを企業に提供するサービスが『hoiCo.』です」(江本氏)
まだ市場にはない新しい価値をつくりだす同社。たくさんの人の"学ぶ""働く""成長する"を支援してきた企業だからこそ、社内託児所の開設を実現し、独自の視点で『hoiCo.』という新サービスの企画へとつながったのだ。
子育てや共働きを支援する風土!

メンバー同士のコミュニケーションも多い同社。

社内イベントも積極的に行われている。
プロシーズという「新しい価値創造」企業を支える土台は、社員を大切にする哲学、具体的には離職率の低さなのだろう。
その理由について江本氏は次のように語る。
「プロシーズに入社したからには辞めて欲しくない、という強いポリシーがあります。何か問題があればお互いが理解できるまで話し合います。そういう意味では上司も部下も役員もあるいは外注先もフラットな関係を保てる会社だと思っています」(江本氏)
また、同社には社員が働きやすい制度が充実している。具体的には、19時以降残業禁止・年齢手当(30歳以上は毎月30,000円支給、40歳以上は40,000円支給)や、子ども手当て(一人につき20,000円/月)、男性育児休暇取得率100%を目指すなど、子育てや共働き家庭へのサポート制度が充実しているのだ。
「仕事や会社の業績も大切ですが、残業が多すぎて退職者が絶えない状態では会社として存在する意味がないと思うんですね。社員が元気に働いた結果が利益につながる。そこに大きな価値があると思っています。そんな意味では売上目標などをあまり重視していません。企業理念でもある新しいものを創造する企業として存在することに価値を見出しています」(江本氏)
同社で働くエンジニアも客先常駐は100%ない環境で自社開発のシステムに専念することができるなど、働く上でのメリットは非常に大きい。
個人を大切にする企業だからこそ、「今ない未来創り」に専念できる環境も整っている。一歩先をゆく企業で、自分のアイディアを思う存分発揮できる場所がここには広がっているのだ。
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