【特集記事】会員数は70万人超!「コミュニケーション」を軸にしたオンライン学習塾
スマホやパソコンを使ったオンライン学習塾「アオイゼミ」を運営する株式会社葵。創業者は、前職時代はFPの資格を持つ生命保険のセールスだった。家計のコンサルティングを行う中で、学習塾に払うお金が家計を圧迫している現実を知ったことが、同社設立のきっかけとなる。
「家計の中でも、衣食住などの領域は年収帯に合わせて選択肢が用意されているものなんです。しかし、教育領域は選択肢が少なく、代替案が無かったんです」
ならば、ITを活用して低価格かつ良いコンテンツを作れば、多くの人のためになるはず。その思いからサービス立ち上げに至る。
「2011年だったのですが、当時は教育業界でオンライン化が進んでおらず、インターネット革命の恩恵をまったく受けていませんでした。しかも学習塾はビジネスモデル的にスケールメリットが発生しずらい側面もある。ならば、ブロードバンドの普及が進んだ今だからこそ、オンライン上に教室を作ってみたらどうだろうと思いついたんです」
YouTubeのようなオンデマンド配信型のオンライン学習塾も考えたが、エンタメコンテンツの場合は積極的に見てもらえるかもしれないが、「勉強」というシーンでは積極的に見られない、見られたとしてもあまり継続しないだろうと考えた。その結果、たどり着いたのが「ソーシャル性」を取り入れることだった。
それは、実際の学習塾に通うように先生や仲間とやり取りができ、仲間たちと一緒に決まった時間に教室で授業を受ける環境を用意するというものだ。それがしっかりできて初めて、「オンライン上に塾が再現できる」と考えた。
こうして生まれたのが「アオイゼミ」だ。ブラウザのみでのサービスローンチは2012年6月。13年8月にiOSアプリをリリースすると、ユーザー数がそれまでの10倍に成長した。
「アオイゼミ」には、大きな特徴が3つある。
1つ目は先述の通り、「コミュニケーション性」を組み入れたこと。先生や生徒同士で交流したり、質問できたりする「タイムライン」などの仕組みを取り入れ、教育に欠かせない「人と人の交流」というファクターをオンライン上で強化した。
2つ目が授業を生放送で行っていること。自社内に3つのスタジオを用意し、毎日プロ講師がライブ授業を配信している。
3つ目が一流の講師をそろえること。大手予備校や学習塾で活躍している「プロ」のみを厳選して採用している。
現在の「アオイゼミ」会員数は50万人超。アプリはAppStoreやGooglePlayで4.5を超える点数が付くほど高評価。
また、最近では東京大学や早慶上智といった難関大学の合格者も輩出しており、教育サービスとしての信頼性も高まっている。
アオイゼミを手がける上での最大の魅力は「ユーザーとの距離の近さ」を存分に味わえることにある。
アオイゼミでは年に3回ほど「会社見学会」と称してユーザーと直接コミュニケーションをとることができる。
実際にエンドユーザーに直接フィードバックをもらう機会は大変貴重であり、
社員にとっては良い刺激になっているようだ。
また、エンジニア宛に感謝の手紙や年賀状も届くことがあり、ユーザーもエンジニアの存在を強く認識してくれている。
ユーザーファーストの観点で開発を進めたい人には最適な環境が、アオイゼミにはあると言える。
【アオイゼミより】会社概要と働く環境について
私たちは「教育の格差をゼロにすること」をミッションとして、中学生・高校生向けのオンライン学習サービスを提供しています。
2012年創業の教育スタートアップですが、2017年12月にZ会グループに参画することになりました。
これからは大手教育事業社とスタートアップそれぞれの良さを融合させて、まったく新しい教育サービスを創造していきます。
【主要サービス】
[オンライン学習塾アオイゼミ]
インターネットを活用したライブ授業を無料で配信しています。70万人以上の中・高校生の勉強をサポート。スマホ・タブレットのアプリやパソコンから受講でき、コメント機能を通じて講師に対してリアルタイムに質問できます。
サービスの最大の特徴はユーザーとの距離の近さにあります。毎年「会社見学会」と称してユーザーと直接コミュニケーションをとったり、ユーザーからエンジニアあてに年賀状が届いたりと、
オンラインサービスでは類を見ないほどユーザーとの緊密なリレーションを築いています。
【ビジョン】
私たちのミッションは「教育の格差をゼロにする」ことです。
これを実現させるため「IT×ヒトを融合させた『感動』の学習サービスを創ること」をかかげています。
「教育の格差をゼロにする」ためには、テクノロジーを活用した「より安く、より便利な」学習サービスであることに加えて、ヒトならではの「わかりやすい授業」「親身なアドバイス」ができる感動の学習サービスでなくてはなりません。
そのため、私たちの会社にはエンジニア/講師/教材編集/ビジネス全般という全く異なる職域のメンバーが一緒にサービスを創っています。
これもすべては「感動」の学習サービスを創るためです。
【社内体制について】
社内は「開発グループ」「コンテンツグループ」「マーケティンググループ」など、職種別に構成されています。
通常業務は各部署ごとに仕事を進めますが、新機能の開発や「夏期講習」や「冬期講習」などイベント時やグループを横断して全社から特別プロジェクトが編成されます。
社内にはエンジニアをはじめ、証券会社営業や大手学習塾教務など、様々なキャリアのメンバーが在籍しています。その他にも大学在学中にアルバイトとしてジョインし、そのまま新卒入社した若いメンバーも活躍しています。 既成概念や上下関係、所属部署やバックグラウンドにとらわれず、自由な議論が展開されています。
沿革
■2012年
3月 株式会社葵 創業
6月 オンライン学習塾アオイゼミが中学生向けのライブ授業を開始。
■2013年
3月 アオイゼミ1期生が卒業。第一志望合格率83.6%を記録。
7月 KDDI株式会社によるベンチャー企業支援プログラム「KDDI ∞ Labo」に採択される。
8月 iOS用スマートフォンアプリをリリース。
11月 Android用スマートフォンアプリをリリース。
12月 日本ベンチャーキャピタル株式会社、千葉功太郎氏より総額4,000万円の資金調達を実施。
■2014年
1月 オフィスを中野ブロードウェイに移転
4月 アオイゼミ高校講座をプレオープン。
8月 株式会社ジャフコより1.2億円の資金調達を実施。
9月 オフィスを四ツ谷に移転
■2015年
1月 エンジェル投資家から資金調達。
4月 アオイゼミ高校講座を本格リリース。
11月 KDDI、電通DH、マイナビなどより総額2.8億円の資金調達。
■2016年
4月 アオイゼミ高校講座のカリキュラムを大幅刷新。
9月 大阪市塾代助成事業において、アオイゼミがオンライン学習サービスとして初めて利用対象になる。
■2017年
1月 マイナビ進学と合同で「センター試験当日解答速報」を開催。
アオイゼミの会員登録者数が30万人を突破。
4月 2020年大学入試改革に向けた「次世代マナビプロジェクト」が始動。
10月 日本e-Learning大賞において、アオイゼミが「総務大臣賞」を授受賞。
12月 Z会グループへM&Aを実施。Z会グループ傘下となる。
■2018年
2月 新規事業「家庭教師のレコンズ」事前登録受付開始。
3月 アオイゼミの会員登録者数が50万人を突破。
8月 オフィスを淡路町に移転。
■2019年
4月 代表に内藤正史が就任。
アオイゼミの会員登録者数が70万人を突破。