Story Design house株式会社

Story Design house（ストーリー・デザイン・ハウス。以下「SDh」。）株式会社は、2014年1月に創業された企業だ。社名に冠された「ストーリーデザイン」には、同社の理念が込められている。それは、「企業や商品が持っている資産としての“ストーリー”を掘り起こしてその価値を社会に届けていくこと」、そして、「企業や商品のビジョンを達成するための成長“ストーリー”を描くこと」が重要であるという想い。一時的に話題化してもてはやされることではなく、お客様と一緒に未来を創りあげることこそが「ストーリーデザイン」なのだ。

SDhは、戦略PRの考え方をベースに、幅広い課題解決への応用、経営視点での戦略構築といったレベルで貢献できる存在を目指しているという。

クライアントが抱えるこうした課題を解決するために、同社が取り組む内容も幅広い。経営者が掲げる本来のビジョンを達成するためにはどうしたら良いのか、社会とどのような関係を作るべきなのかといった視点で、事業コンセプトの設計からマーケティングや広報活動の実行まで一貫した支援に取り組んでいる。また、生み出された事業アイディアを本当に必要としている顧客は誰なのか、何を求めているのかといった検証を緻密に行うこともSDhの特長だ。

クライアントの意志や想いといった、データにしづらい部分にフォーカスしながらも、客観的視点を併せ持った課題解決はクライアントから高い評価を得ている。現在、支援先は東京だけでなく名古屋や大阪など全国に及び、クライアントの数も、創業から3年半で既に40社以上を数える。

従来の企業では、経営戦略、マーケティング戦略を実現する手法として、PR、広告、販促といったそれぞれの専門の代理店やコンサルティング会社に仕事が依頼され、機能ごとに分断されることが多かった。それに対し、SDhでは「ストーリーデザイン」という考え方で、シームレスな連携を実現している。

SDhの主要な顧客としてスタートアップ企業が挙げられる。立ち上げ時は、広報やマーケティングなどの部門に専任者がいないことが多く、多くの相談が舞い込んでくる。

例えば、昨年東証マザーズで上場したITベンチャー企業には、当初広報の専任担当者がいなかったため、SDhが広報・ブランディング活動を全面的に支援していた。大規模な戦略発表会の開催をはじめ、クライアントのステークホルダーに自社のビジネス成長性を伝え、サービスコンセプトを世の中に理解してもらうことで事業を成長させるための「パブリック・リレーション」活動に取り組んだ。

さらに、スタートアップ企業を育てるベンチャーキャピタル（VC）やアクセラレーターとも連携し、シード期からの成長ストーリーの実現をサポートしている。

SDhのクライアントには、スタートアップ企業だけではなく業界を牽引し続ける大手企業もいる。新設されたベンチャービジネスに関する部署の支援活動では、クライアントの担当者とディスカッションを重ね、伝えるべきメッセージを練り上げていった。さらに、そのメッセージを発信するためのオウンドメディアのコンテンツの企画・制作や、記者発表会の開催を通じた広報活動の実行までを手掛けている。

様々な企業の成長を支援する一方で、公的な機関や組織からの相談も多い。そのひとつに外国の大使館がある。クライアントが抱えていたのは「日本から同国に留学する学生を増やしたい」という課題。それに対し、SDhではターゲットとなる中学校や高校を巻き込んだ教育プログラムを企画・運営していった。
他にも、サービスやブランドの構想段階から、企業の成長ストーリーを支援している。

これまで紹介したビジネス支援事業が、個別の企業クライアントを“点”で支援する事業だとすると、もう1つの事業である自社メディア事業は、意志ある「人」や「コト」を面で支援していくことを意識した取り組みだ。

『24 hour IT PEOPLE』は、「ITは情熱でできている。」をテーマに、IT業界の作り手である「熱い想いを持った人」にフィーチャーした媒体。主に、デジタルマーケティングに関連したコンテンツを中心とし、タブロイド紙とウェブで展開している。専門外の人には「難しい話」と敬遠されてしまいがちなデジタルマーケティングの話題。しかし、「人」を入り口とすることで身近な情報だと感じてもらうことを目指している。

「24 hour IT PEOPLE」のタブロイド版は、フリーペーパーとして展示会を中心に配布されている。「読み物としての印刷物は、IT業界の展示会では珍しい存在でとても目立つので、手に取ってくれた読者の反応も良好です」と語るのは、共同代表であり「24 hour IT PEOPLE」を運営する隈元氏。

「この媒体は、複数企業で共同マーケティングを取り組むときの“新たな定番”としての役割を目指していきたいと考えています」（隈元氏）。

SDhは、ぶれない企業理念を基本に据えつつ、自由な発想と既存の枠に捉われない手法で、企業と社会をつなぐ新たな価値を生み出していく。
サポートする企業が「意志」を実現するその先には、それぞれの道がつながったよりよい世の中があると考える。SDh社は、常に大局的な視野で社会を見つめる企業でもあるのだ。

創業からまだ年数が浅く、少数精鋭のメンバーで事業を進めているSDh。
メンバーには、経営コンサルタントやインターネット関連のマーケティング、消費財の商品企画の出身者などがいて、経歴は全くバラバラだ。また、社員がスキルを高めるための支援も充実している。代表的なのが、入社半年を経過した社員には、年間10万円研修費が付与され自分が好きな研修を受けられるという制度だ。例えば、「コピーライター養成講座」や「プログラミング講座」など、社員自身のキャリアステップや専門性に応じて自由に選択することができる。

「お客様のビジネスを支援しながら、自分たちのビジネスも開発していく」。こういった「なんでもできる可能性があること」が、Story Design houseで働く大きなメリットのひとつだ。新規事業の開発意欲が高い方も、もちろん歓迎している。この環境に魅力を感じる人は、是非「応募フォーム」へ進んで欲しい。

当然、華やかなことばかりではなく、品質の高い数々の仕事は、日々の泥臭い取り組みあってこそ。だが、そんなストイックさと既存の枠や固定観念に捉われない発想と行動力を持つ人材には、実力を存分に発揮・成長し、伸び伸びと活躍していける場となるだろう。