20年連続ナンバーワンは挑戦と変革の証。クラウド版でもシェア1位を獲得
◆◇ユーザー数200万人超~業務ソフト領域において圧倒的なNo.1~◇◆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
弥生株式会社は中小規模の企業や個人事業主、起業家といったスモールビジネス向けに、「弥生シリーズ」で知られる会計、確定申告、給与計算、顧客管理といった各種業務ソフトウェアを展開している会社だ。シリーズは1987年の発売から約30年を数え、今や登録ユーザー数は200万人超(2020年2月)。全国の主要販売店やネットショップによる業務ソフトの売上統計によれば、弥生シリーズの売上は21年連続ナンバーワンだ。2012年に順次リリースしているクラウド版も、市場調査では既にシェア50%に達し、ナンバーワンのポジションにある。
◆◇保守的な会社と思いきや、実は非常に自由でチャレンジングな社風◇◆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
弥生と言えば会計ソフト―というように、その知名度と実績は抜群だが、逆にそのインパクトが強すぎるために、保守的な堅い会社というイメージも根強い。だが実際は全く違う。考えても見てほしい。保守的で変わらない会社ならば、どんどん時代から取り残されるはずだ。ナンバーワンであり続けるのは、時代に合わせ、いや、時代をリードしていち早く変化を続けてきたからにほかならない。
約30年前、スモールビジネス向けの会計ソフトというまったく新しいコンセプトの製品を出し、今日まで市場を切り拓き、牽引してきた弥生。今の時代にも受け継がれる謳い文句は「かんたん、あんしん、たよれる」だ。その強みは、誰でもすぐに使えること。知識がなくても使え、使い始めると圧倒的に業務が効率化する。そして、一度覚えたやり方は変えたくないというユーザーの要望に応えるべく、UXとUIを徹底して研究し、ユーザーに負荷をかけることなく、だが機能はどんどん進化させてきた。
近年では、金融機関など外部データや領収書などの紙ベースのデータも取り込んで自動で会計データ化する「YAYOI SMART CONNECT」、クラウド版の確定申告ソフト、そしてクラウド版「弥生会計オンライン」のサービスをスタート。クラウド版会計ソフトは、発売こそ「freee」や「MFクラウド会計」といった新興のアプリ会社に先行されたものの、これまでのノウハウや顧客基盤に加え、従来のデスクトップ型との連携などの利便性を損なわない工夫により、既に確固たる地位を確立しクラウドでも利用率シェアNo.1を獲得。
「事業コンシェルジュ」をコンセプトにさらなる進化。金融×ITの領域へ
進化を止めない弥生が、近年、掲げるコンセプトは「事業コンシェルジュ」だ。ユーザーにとって、ソフトウェアはあくまでも事業を遂行し、拡大するためのツール。弥生は、ただのツール提供者にとどまるのではなく、事業の立ち上げと発展の過程で生まれるあらゆる課題やニーズに応える存在であろうとしている。
一例が、充実のサポートサービスだ。それは製品サポートの枠を大きく超え、経理や労務、マイナンバーなど日々の業務で発生する困りごとの相談に応じる「業務ヘルプデスク」、さらに有償サポートは55万件を超えるスケールメリットを活かした福利厚生サービスなど、もはやBPOと呼ぶべき数々のサービスを展開する。ソフトウェアの販売だけではなく、これらの充実の有償サポートによるストック型ビジネスも展開し、極めて安定した収益基盤を確立していることも同社の大きな特徴だ。
2008年から弥生を率いる岡本浩一郎社長は、起業経験も持つ人物だ。東京大学工学部を卒業後、野村総合研究所でエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後、米国でのMBA取得、ボストンコンサルティンググループを経て、自らコンサルティング会社を興した。コンサルティングを手がけるなかで弥生と出会い、ジョイン。自らの起業経験から、スモールビジネスの課題や勘所も知っている。また、エンジニア出身だけに、テクノロジーへの造詣もリスペクトも深い。そんな社長の経験や知見、思想も今の弥生の軸となっているのだろう。テクノロジーでスモールビジネスを、ひいては日本経済を活性化させようとしている。
◆◇クラウド請求管理サービス『Misoca』を吸収合併。サービスも技術もさらなる進化◇◆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「事業コンシェルジュ」を実現し、さらに進化させるなかで、弥生は、矢継ぎ早に施策を打つ。2014年にはオリックスグループの傘下に。形の上では子会社だが、あくまでも対等なパートナーとして、お互いのリソースをフル活用したシナジー効果を狙う。そして2016年2月には、クラウド請求管理サービス『Misoca』を開発、運営する株式会社Misocaを100%子会社化。そして、2020年7月吸収合併。
高い技術力と、この分野のリーディングカンパニーとしてのブランド力も持つ同社と連携することで、見積・請求から入金、会計までをクラウドで一気通貫できるプラットフォームの実現を目指す。様々な外部の力も得て、弥生は、金融×ITサービスのFinTechの領域でさらなる存在感を発揮していく考えだ。
※株式会社Misocaは「Ruby biz グランプリ大賞」を受賞したことがある、Ruby界隈でも有名なテック企業だった。
テクノロジーと人材の力が弥生の強さの源泉。働きやすい環境も魅力
◆◇新技術をどんどん取り入れています!進化を続ける社風こそが弥生の強み◇◆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
弥生がターゲットとするスモールビジネスの領域は、極めて有望でユニークなマーケットでもある。「毎年20万社以上の起業があり、一方で一定の廃業もあります。常に新陳代謝があり、毎年、新たな市場が生まれ続けているのです」と、弥生の担当者は言う。
「起業というと成長志向のベンチャーをイメージしますが、それだけではなく、自分のやりたいことを自分のスタイルでやる、いわば身の丈に合った起業や個人事業主という選択も、働き方の多様化の一つとして今後どんどん広がるでしょう」とも。スモールビジネスのあり方も変わり、それに合わせて弥生のサービスも進化を続ける。
スモールビジネス各社や個人事業主の間では、未だに会計ソフトの普及率も低い。「普及率はざっと3~4割。残りは会計事務所への全部委託や、Excelや手書きベース。マーケットとして、まだまだやれることがあります」と、担当者は見る。
そして、そんな弥生シリーズを支えるのが、何といってもテクノロジーであり、高い技術と能力と意欲を持つメンバー達だ。キャリア採用を中心に体制を整えて来た弥生には、様々な経歴を持つ人材が集う。
彼らに共通するのが、最初こそ「弥生=パッケージ=保守的」というイメージがあったものの、話を聞くうちにチャレンジングで、新たな技術にもどん欲に挑む姿勢に興味がわいたということ。
自社製品に誇りを持ち、リーディングカンパニーとして他の追随を許さない製品やサービス出し続け、今後も進化を続ける弥生。その気質にいい意味でイメージを覆され、入社してくる。
そんな意欲あふれる人材が集結し、安定した収益基盤や会社組織を土台に、言ってみれば地に足をつけながらも思い切った挑戦ができる稀有な環境が、弥生にはある。その余裕が良き製品を生み出し、良きユーザーを集め、その声に耳を傾けてさらに良き製品に進化する。そんな好循環を生み出している。
◆◇エンジニア離職率は3%程度。活き活きと働ける環境を構築中◇◆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちなみにエンジニアの離職率は極めて低い。「3%台です。ほぼ辞めません」と担当者。弥生がいかに働きやすい環境であるかを物語る数字だ。フレッシュな気持ちを保ち、組織を活性化するために、あえてチームを解散・再構築することも。また、評価や個々人のキャリア設計には時間も労力も惜しまない。各人の志向と能力を活かす形で会社全体の底上げをはかるのが弥生流だ。活き活きと働くメンバーの表情が印象的な会社でもある。
◆◇テック企業としての実績◇◆
・2017 Microsoft Japan Partner of the Year Application Development アワード受賞
・第2回 Ruby biz グランプリ 大賞 受賞 ※2020年7月吸収合併をした、株式会社Misocaとして受賞