堅実に着実に成長をし続け、さらなる成長を目指す
フォークの設立は1999年5月、「プロモーション事業」と「インテグレーション事業」を事業の柱とし、デザイン、マークアップ、アプリ開発、サーバ構築から事務局の運営まで、ワンストップでのサービス提供が評判となっているWeb制作会社です。
ウェブプロモーションを手掛ける企業が多くある中でも、設立20年を迎えたところは決して多くはない。
かつて、4名でスタートしたベンチャー企業は、日本経済が厳しい状況に陥った時期もそのような荒波に巻き込まれることなく、一つひとつ階段を着実に上り続け、現在では170名規模にまで成長を遂げた。
「プロモーション領域というと、華々しい世界をイメージするかもしれませんが、当社は身の丈に合った成長を心がけてきました。派手さはなくても、堅実に・着実に、「自分たちができる領域で、目の前のお客様のために仕事をしよう」という思いで、一つひとつの仕事をきちっと仕上げることを大切にし続けてきたことが、クライアントに長年信頼いただけているのだと思います」(佐藤氏)
代表取締役社長の佐藤氏が語るように、新規開拓営業など積極的な営業活動を行っていないにもかかわらず、既存クライアントからのリピートや紹介によって、仕事の依頼が途切れたことがないという。
仕事に真摯に向き合ってきた制作物は、クライアントからはもちろんだが、数々の広告賞を受賞するなど高く評価され、2010年には世界三大広告祭の一つである「カンヌ国際広告祭」サイバー部門でSilver/Bronze賞や「東京インタラクティブ・アド・アワード」でグランプリ受賞などの実績をおさめている。
2000年に入社して以来、創業期からWebプロモーション事業を牽引してきた。
お客様の顔をイメージしながら仕事をすることで、大きなやりがいを感じられるという。
会社の成長を支える「社員(人)の力」
20期(2018年)において売上高15億円を超えたフォーク。
その成長を支えてきたのは「社員(人)の力」だと佐藤氏はいう。
「広告領域で長く経験を積んできている当社には、ノウハウが蓄積されているだけでなく、さらに、業界特有の商習慣も熟知しているため、クライアントから見ると『依頼に際して事細かく説明をしなくても任せられる』『何があっても柔軟に対応ができる安心感がある』そうです。また、ユニット制という組織体制を採用することで、社員一人ひとりの当事者意識が高まり、アウトプットの質の向上やクライアントとの関係構築の面でプラスの効果が着実に出ています」(佐藤氏)
「通常、クライアントとの交渉や打ち合わせはディレクターが担い、そこで吸い上げた意見をエンジニアやデザイナーに伝えて制作・開発を進めていくものですが、当社ではエンジニアやデザイナーであってもクライアントと直接やり取りをする機会を設けています。クライアントの顔が見えるポジションに立つことで、つくり手の当事者意識が高まるからです。つくり手が『誰のため』の仕事なのかを明確に理解し、クライアントの意向に直接触れるポジションにあることで、つくり手自身のモチベーションが高く維持でき、より質の高いアウトプットに結びつくと考えています。クライアントとのコミュニケーションを通して、社員に成長ややりがいを実感してもらえる環境を用意できていると感じています」(大沼氏)
同社のとるユニット制組織は、1ユニット内にディレクターやエンジニア、デザイナーが在籍し、日頃から職種を超えてコミュニケーションを密にすることでプロジェクトの円滑化を図るだけでなく、社員にとっては自身の専門性の幅を広げられる良い学びの場にもなっており、「デザインもある程度理解しているエンジニア」といった多能な人材が増えていくことで、連携が一層スムーズになり、アウトプットの質がより高まる好循環が生まれているようだ。
着実に、前向きに、前進し続ける慎ましさ
「社員(人)」に重きをおく同社が必要とする人材について、大沼氏・佐藤氏はこう語る。
「ITの世界は、次々に新しい技術が生まれます。特に広告業界は新しい技術を取り入れることに柔軟であり、積極的でもあるため、一つの技術を習得しただけで満足していては、あっという間に後れをとってしまいます。だからこそ、新しい技術や表現方法などに積極的にチャレンジできる【前向きさ】を持っていることが大切です。当社ではエンジニアやデザイナーなどのつくり手にもお客様と接してもらう機会があるため、【前向きさ】とあわせて、コミュニケーション力も必要となってきます」(大沼氏)
「Webが好き・広告制作が好きという気持ちがあり、真面目に努力を続ける意識があれば、スキルは後からでも伸ばしていくことができます。大切なのは、仕事への向き合い方です。少し話はそれますが、社員によく『お客様のサービスに触れましょう』と話をします。たとえば、缶コーヒーのブランドサイトをつくるならばその商品の良さをより知るために他の製品とも飲み比べてみる、自動車ならば試乗してみるなど、自分自身で試すことでより商品を深く理解でき、新たなアイデアも生まれてくると考えるからです。そして、自身で体験することで商品への愛着がわき、いざ仕事に向き合ったときに『もっといいものにしたい』という気持ちも強くなると考えています。【好きこそものの上手なれ】ではありませんが、何事も気持ちが入ることが大切だと考えます。仕事に対して前向きに、そして、どこまで【気持ち】を持って取り組めるかが、よりよい成果や自分自身の成長につながっていくものだと考えています」(佐藤氏)
両氏が語る「ポジティブな人材」を求めながら今後も着実に前進を続ける。
広告領域における長年の経験を活かしながら、新しいデバイスやテクノロジーを開発に取り入れるなどチャレンジも続けていきたいと意気込んでいる。
「フォークはこれからも着実に成長を続けていきます。事業については、エンドユーザーとの直接取引案件を増やしていきますし、受託案件だけでなく、ゆくゆくは自社サービスの開発も検討しています。設立20年と歴史はありますが、現状で満足するのではなく、これからも着実に、前を向いて一歩ずつ前進していきたい・・・それを共に実現していく仲間、これからの会社をともに引っ張っていってくれる仲間を求めています」(佐藤氏)