株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス

(株）マッキャンエリクソンは、1960年12月に、米国の広告会社マッキャンエリクソン・ワールドワイドと博報堂との日本初の合弁の広告会社、（株）マッキャンエリクソン博報堂として設立。

1994年4月、マッキャンエリクソン・ワールドワイドが株式の100％を取得し、それに伴い社名も「株式会社マッキャンエリクソン」と変更。

マッキャン・ワールドグループ（マッキャンWG）は、1997年末に、急激に変化・多様化するクライアント・ニーズに応え、インテグレーテット・マーケティングコミュニケーションズサービス全般を提供する世界規模の組織として結成された。マッキャンWGは、広告会社のマッキャンエリクソンを核に、SP・イベント、リレーションシップ・マーケティング、CIを含めたブランディング、PR、ヘルスケア関連の8専門分野から成るマーケティング・コミュニケーションズ・グループである。

•マッキャンエリクソン　（総合広告会社）
•UM　（メディアマーケティング）
•モメンタムジャパン　（セールス・プロモーション・リテール／イベント／スポンサーシップマーケティング）
•エムアールエム・ワールドワイド　（リレーションシップ・マーケティング）
• マッキャンヘルスコミュニケーションズ　（ヘルスケアコミュニケーション）
•クラフトワールドワイド　（制作プロダクション）
• フューチャーブランド　（ブランドコンサルティング）
• ウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド （パブリックリレーションズ）

マッキャンエリクソンは日本進出以来52年、多くのクライアントとともに成長してきた結果、日本の10大広告会社の中で唯一の真なる国際広告会社として確固たる地位を築いている。
また、マッキャンWGは、世界をリードするマーケティング ソリューション ネットワークとして、クライアントのブランドを変革し、ビジネスに成長をもたらすことを使命としている。

日本においては、グループ各社は同じ青山のビルに本社オフィスを構えており、緊密なコミュニケーションが取れる環境にある。クライアントに応じて各社が専門性を持ち寄りタッグを組むことで、多彩な分野で的確なマーケティングソリューションを提供できることを強みとしている。

もう一つの強みは、グローバル・ネットワークを有するということ。マッキャンエリクソンは、世界125か国に306オフィスを有する世界有数のインターナショナル・エージェンシーである。同じくグローバルに事業を展開している世界的な消費財会社や化粧品会社などのコアなクライアントに対し、日本においても全世界と連携しながらマーケティング戦略を提供している。担当者は、グローバルなネットワークの中で仕事をしていることが実感できるのだ。

一方、クライアントの半数は純粋な日本企業が占めている。国内企業でも、「海外企業のナレッジを参考にしたい」という声は多く、そういったニーズにネットワークを生かしてスムーズに応えることができる。
それだけでなく、日本企業のクライアントが海外進出を図る際に、先進国だけでなく南米であってもアフリカであっても、現地でのマーケティングのサポートができる。

日本に根付いて52年のローカル企業という側面と、グローバル・ネットワークの一員という側面を併せ持つことを武器に、日本の精神と西洋の経験を融合させた「和魂洋才」”Best of Both Worlds”の精神でクライアントに付加価値の高いサービスを提供しているのである。

マッキャン・ワールドグループでは、社員が持つべき価値観として次の5項目が掲げられている。

Take Initiative : 積極的に。かしこくリスクを取ろう。プロスペクト（見込み客）やパートナー、クライアントとのより深い関係をつくるために。
Never Give Up : 簡単に手に入るものは何もない。
Do the Right Thing : つねに誠実であるために。正しい行動を忘れてはならない。
Be Curious : 急速に変化する世界に疑問をぶつけよう。どうにかして、古い価値観を打ちやぶろう。
Be Courageous : 運命の女神は勇者に味方する。

同社の仕事は、クライアントのパートナーとして、ブランドと生活者を橋渡しするコミュニケーション・アイデアを生み出すこと。そのために、自ら何かを創造し実現することに喜びを見出し、常にチャレンジングな姿勢であり続ける志が求められるのである。また、そういった人材を同社は大切に扱い、育成し、報いている。

100％外資系であるが、日本人社員が大半を占めており、現在のトップも日本人だ。映画に出てくるような雇用にドライな会社という側面はないが、年功的な要素もなく完全な成果主義のため、業績が残せない人にとっては厳しい環境であるといえる。

就労環境としては、裁量労働制を採用し、時間管理は個人に任されている。業務上、長時間労働に及ぶ局面もあるが、人事考課は労働時間で評価されるわけではない。逆に、自分で効率的に時間配分し成果を出すことが求められており、なるべく業務を効率的に終えて、趣味や個人のネットワーク構築などに時間を割くことが推奨されている。仕事の性格上、街に出て流行を体感したり、一般的な生活者の考え方を知ることも大切なことだからである。

ローカル版・グローバル版の研修プログラムも充実している。ローカル版においては「広告マンとしての重要スキル」「専門性（エッジ）の鍛練」「ビジネス全般に必要なソフトスキル」の3分野で様々なプログラムを実施。近年は特に「デジタルメディアのケイパビリティ向上」といった重点的テーマが設定され、社内外の講師を呼んでタイムリーな知識がレクチャーされる。「smartWorld」という名称のグローバル版は、イントラネット上の教育プラットフォームで、e-ラーニングプログラムや、インタラクティブにやり取りが可能な　Webライブストリーミングセミナー等様々なプログラムが受講できる。但し、全て英語版のみの提供なので、語学力が必要だ。

ちなみに、営業やメディア、戦略プランナーなどの社員は、多くがビジネス英語力を有するが、インタラクティブやクリエイティブ系では必ずしもそうではない。社内には「通翻訳部」があり、外国語が必要となるクライアントとのミーティングには通訳者がアサインされる。語学力はあることが望ましいが、なければ仕事ができないという環境ではない。

また、社内パーティーや「Kids Day」（子どもの職場見学）などのイベントも定期的に行われていて、社内にはアットホームな雰囲気も醸し出されている。

そんな同社が求める人材は、まずはコミュニケーション力があること。クライアントを相手にするビジネスであることに加え、常にチームで取り組むことから、相手をリスペクトしチームワークを取りながら明快なコミュニケーションを図っていく力は必須だ。その上に初めて専門性が生かされるといえる。また、自分の考えを論理的に説明できるプレゼンテーション力や、変化の激しいWebマーケティングの世界にキャッチアップしていけるスピード感、さまざまな施策を案件に応じて対応できる柔軟な発想力なども必要な要素である。

スピード感があふれ、グローバルな業務環境の中での仕事を通じて成長していきたいという人には、恰好の職場といえるだろう。