株式会社アイ・ウェイブ・デザイン

モバイルシステムの開発、コンテンツ開発、ASP事業などを中心に、常に斬新なITソリューションを提供し続ける株式会社アイ・ウェイブ・デザイン。<br /><br />高度な技術力を駆使したソリューションの数々は、顧客から絶大な信頼を受けている。1999年12月の創業以来、ビジネスシーンにおけるモバイルソリューションに対するニーズの高まりをいち早く予測し、モバイルテクノロジーを駆使したユニークなビジネスソリューションを他社に先がけてリリース。現在では、手がけるシステム開発の約9割がモバイル系にシフトしているという。<br /><br />「新しい波を創る」―これが社名の由来であり、モットーでもある。代表取締役を務める長橋大蔵氏は、「常に新しい市場におけるポジションをおさえていきたいのです」と語る。<br /><br />同氏のポリシーは、「ちょっと難しいことをやっていこう」だ。達成には多大なる努力と忍耐が必要となってくるものの、この「ちょっと難しいこと」に挑戦し続けているからこそ、競合他社との差別化を図ることができると、長橋氏は自負している。もちろん、この自信は高い技術力という裏づけがあってこそのもの。開発者の多くはC言語でのシステム開発に携わってきたため、高度なシステム構築でも、確実かつ迅速にこなすことができるのだ。<br /><br />アイ・ウェイブ・デザインの確かな技術力を証明しているのがMTAP、GTAPをはじめとした斬新なモバイルソリューションだ。 「Linux+Mobile」をテーマに開発されたこれらのソリューションは、ビジネスシーンで不可欠なモバイルとLinuxの技術とを融合させることで、消費者へのリアルタイムな情報発信、アプローチを可能とする。結果、エンドユーザーはモバイルをビジネスの武器としてフル活用できることになる。<br /><br />まさに、「ちょっと難しいことをやっていこう」というポリシーが具現化されたソリューションの数々といえるだろう。

アイ・ウェイブ・デザインは神戸に本社を構えている。<br /><br />神戸本社の主要業務はシステム開発。東京オフィスでは、マーケティングとデータセンター事業がメインとなっている。「東京は人の流動性が極めて激しい地区。人の流動はノウハウの流失につながってしまう。開発陣は神戸で…というのは社員の定着率を高め、ノウハウの流失を防ぎたいからです」という長橋氏 の言葉どおり、アイ・ウェイブ・デザインの開発者の定着率は高い。<br /><br />そのため、社員の年齢層も幅広く、若い開発者たちはベテランのノウハウを吸収し、スキルアップを図ることができるという、すばらしい環境が整っている。開発担当者が変わらないため、安定したパートナーシップを組めるということで、顧客からも高い信頼を得ている。「IT業界では技術者の30代定年説という言葉もありますが、うちはそんなことはありません。どんな世代の人でも第一線で活躍しています」と、胸を張る。<br /><br />ちなみに、神戸本社のロケーションは六甲アイランド。開発者たちができるだけ落ち着いた、静かな環境の中で開発に携わることができるような環境づくりをしている。一方の東京オフィスは都心の活気ある場所に位置し、オフィスビルにも斬新な設計が施され、心身ともにアクティブになれるような環境を整えて いる。マーケティング部門で活躍する社員たちには、常にトレンドの最先端を肌で感じ、それをタイムリーに製品開発にフィードバックしてほしいという思いからだ。こうした働く環境への細やかな気配りもアイ・ウェイブ・デザインの特長のひとつといえる。<br /><br />「神戸の開発者たちは個々の世界を大事しつつも仕事で困ったときは互いに助け合うという雰囲気。東京支店の社員たちはプライベートな付き合いも大事にしている。仕事だけではなく、プライベートな問題で悩んでいる社員がいれば飲みに連れて行って、悩みを聞いてあげたりしているようです。東京のオフィスはとにかく和気藹々とした雰囲気ですね」長橋氏の言葉どおり、東京支店の雰囲気は実に快活だ。<br /><br />「常に新しいことにチャレンジしよう。」という目標をもって走り続けるアイ・ウェイブ・デザイン。もちろん、新しいことにリスクはつきもの。それでも社員一人ひとりが誇れるような、おもしろい仕事にチャレンジする心を持ってほしいというのが長橋氏の想いだ。<br /><br />「いまはモバイルでメディアを作ることにチャレンジをしています。」モバイルソリューション開発のノウハウを軸に、WEB2.0の思想をプラスして新しい形のモバイルモディアを作ると長橋氏は次の戦略を語る。<br /><br />「100%の能力を持つ人間に80%の能力しか発揮する必要がない仕事を与えたら、その人間は伸びない。120%以上の能力を発揮しなくてはならない仕事を与えるのが私のポリシー。ですから、入社して最初のうちはものすごくしんどいと思う。周りの開発者のレベルも高いですから。でも、ここに5年いたら、他の会社に5年いるよりも成長できるはずです。自分を鍛えようという気持ちを持った人材を求めています」<br />　<br />もともとCADシステム開発者として活躍していた長橋氏だからこそ、辛さもわかる。しかし、あえて「しんどくて、おもしろい仕事」をしてもらうことでモチベーションを高め、自分の仕事に自信を持てるようになってほしいという。<br />　

「ものを作り続けて大きくなったIT企業はそれほど多くない。IT企業の多くは、出発の時点ではシステムのような“目に見えるもの”を作っていた。でも、企業が成長するにつれ、ものを作らない企業になってしまう。うちはそうはなりたくない。<br /><br />“目に見えるもの”を創り続けて成長していきたいのです」と、あくまでも、ものを創ることにこだわる長橋氏。これも元開発者であるがゆえのこだわりであろう。<br /><br />アイ・ウェイブ・デザインの当面の目標は、IPO（新規上場企業）となること。さらに、モバイル市場規模拡大が著しい中国（すでに子会社を設立）を足がかりに、グローバルな企業となることを目指す。<br /><br />また、アイ・ウェイブ・デザインはビジネスの分野とは違った分野での目標も持つ。長橋氏が起業を決意するきっかけとなったのは、1997年に発生した阪神大震災。それだけに、同氏の神戸に対する思い入れは深い。<br /><br />阪神大震災で辛い体験を味わった同氏は、被災地の人々の苦しみが他人事には思えないという。「どこかの地区で震災などがあった時には、社員がボラン ティア活動に参加できるような体制を目指しています。ようやく活動体制が整ってきたので、今後は、寄付なども積極的に行っていきたいと思っています」。<br /><br />ビジネスを成功させて、社会貢献ができる余裕のある企業に成長するというのも目標のひとつであり、今後は被災地区などに企業としてできる限りの援助をしていきたいという。<br /><br />一般のIT系企業のイメージとは少しかけ離れた感じもする、この“人間臭さ”こそが、アイ・ウェイブ・デザインの魅力でもあり、特長でもある。社員が離れない企業……、長橋氏から発せられる言葉の“人間臭さ”から、その理由の一端を感じとることができる。