AnkamaJapan株式会社

フランスの三人の若い起業家によって設立されたAnkama。芸術的にも高い評価を受ける作品の数々で、世界的に知られる企業だ。同社では、アニメーション・書籍・オンラインゲームと異なるメディアを通じて、独特の世界観を発信し続けている。これにより、ファンはそれぞれのメディアから同社の作品を楽しむことができるようになっている。

Ankama本社はフランス北部にあり、多数のグループ企業を傘下に抱える。テレビ放送のアニメを制作するAnkama Animations、漫画とコミックスを出版するAnkama Editions、オンラインゲームを開発・運営するAnkama StudioとAnkama Games、専門雑誌を出版するAnkama Press、Ｘｂｏｘ360などの家庭用ゲーム機専用ソフトを開発するAnkama Playなどが同社のグループ企業群だ。 本社では、各社間のコーディネーションやライセンス、知的財産、そして関連商品の権利の管理を担当している。

Ankama Japan株式会社は、同社の新しいグループ企業として、2009年に東京に設立された。これまでAnkamaはヨーロッパを中心に展開を行なっていたが、Japanの設立により、日本に本格的に進出し、浸透を目指すことになる。その拠点である中野オフィスには、約30人のフランス人・日本人スタッフが集まっている。主な事業は、Ankamaのオンラインゲーム運営、アニメーション製作および、出版、グッズ類の販売だ。

Ankamaの代表的なコンテンツを紹介しよう。
一つは、『DOFUS』（ドフス）だ。このMMORPGは、2004年にサービスインすると瞬く間に大きな反響を呼び、現在に至るまで、同社の代名詞といっても過言ではない作品となっている。関連商品としてアートブック、漫画が発売されているほか、欧米の各国でローカルバージョンがリリースされている。

フランスにおいては未踏の人気タイトルとなり、社会現象を巻き起こしたDOFUS。イギリスのナンバーワンゲーム誌｢Edge｣で《ベストマンスリーゲーム》に選ばれ、カリフォルニアのインデペンデント・ゲーム・フェスティバルでは《イノベーション・イン・ビジュアル・アーツ賞》の最終選考にノミネートされ、シアトルのFlashアワードでは《ベストゲーム賞》と《オーディエンス賞》を受賞するなど、表彰歴も数多い。

プレイヤーは、1,000万人を突破している。このゲームの成長と共に、同社も大きく成長し、現在はグループ全体で400人の社員が在籍している。また、日本においては、2010年9月に正式にサービスインした。今後、いっそう日本人ユーザを増やしていくことが求められる。

DOFUSのほか、アニメーション『Wakfu』や『Nox』、『鋼鉄のヴァンデッタ』『レミー・ラ・ボエーム』など、数々の作品が同社の大切な資産だ。これらのアニメーション・出版の部門においては、日本は先進国として本国フランスから大いに期待されている。高度な日本の技術を合わせた、より芸術性に秀でる作品を生み出すことが、同社のミッションなのだ。

『時計職人ノクシミリアン(NOXIMILIEN)』は、 2Dフラッシュと伝統的な技術をくみあわせた日本スタジオ最初の作品だ。現在はフランスで放送され、人気を博している。引き続き、五つのオリジナル作品のトレーラーがテレビシリーズを目的として制作されており、近々フランスもしくは日本のテレビで放映される予定だという。

また、Ankamaの世界観を日本で広げていくためのグッズ販売プロジェクトも進行中だ。バンドデシネ、漫画、ぬいぐるみ、カードゲーム、ストラップなど、日本人ユーザ向けの独自アイテムを手がける予定である。

Ankama Japanのスタッフ達は、「本当に良い作品を創りたい」という気持ちでつながることによって、お互いを理解し、話し合い、より良い方法を 導き出すことができるという。そのようなポジティブなエネルギーの流れる同社において、現在、目標を共有してくれる新しい仲間を積極的に採用中だ。求める人物像は、以下のとおり。

·「責任感」…自分の与えられた役割を理解し、成し遂げることができる人。
·「チームプレー」…相手を理解し信頼関係を築くことができる人。
·「柔軟性」…イレギュラーな事柄に対し臨機応変に対応できる人。
·「チャレンジ精神」…未知のことに対しても臆せず挑戦できる人。
·「追求心」…現状に満足せず自ら考え、より良いモノづくりを追求できる人。
·「創造性」…クリエイティブなことが大好きな人。

これから日本市場を切り開いていく、大きな可能性を秘めた同社だからこそ、味わえる感動や興奮があるはず。そして、その作品が日本だけでなくヨーロッパやアメリカなどにも広まることは、クリエイターにとって強いモチベーションにつながるだろう。