株式会社国際バイオインフォマティクス研究所

株式会社国際バイオインフォマティクス研究所は、バイオインフォマティクスに関する研究開発を主たる事業とする大学や研究所によって設立されたベンチャー企業だ。

バイオインフォマティクスとは、ITを用いて生命現象の解明を進める技術、学問のことをいう。これにより、生命が環境の刺激に対してどのように反応するかを予測することが可能となり、最終的にはその結果を医薬品の開発や植物の品種改良、石油に代わるエネルギーの開発などに結び付けることが期待されている。ライフサイエンス分野において産出される各種生物のゲノム情報や遺伝子発現情報といったデータが膨大になるにつれ、それらの蓄積、加工、標準化、解析といった局面でコンピュータが使用されるようになり、より効率的な処理を実現するIT技術が強く求められている。そこで脚光を浴びているのが、この分野なのだ。

いまやバイオインフォマティクスの発展なしには次世代の研究開発が前進することがないことは、多くの識者が認めているという。また、ライフサイエンス研究の多くがプロジェクト化され、莫大な国家予算が投入される現在、早急に成果を出してそれを産業化し、国民の健康福祉に直結する事業に昇華することが求められている。そのような背景から、同社のようなベンチャー企業の躍進が期待されているのである。

同社はバイオインフォマティクス分野の専門家集団。その理念は、バイオインフォマティクスの第一線の研究者が持つ専門知識、経験や技術を生かし、それらの迅速な産業化や市場の創生を実現、世界的なスケールで人類の健康福祉に貢献することだ。また、民間企業や事業者にバイオインフォマティクス分野の健全な啓蒙教育を行ない、産業や医療に必要とされる専門家を早期に育成することも掲げている。

具体的に提供するサービスは、ソフトウェアの開発、データベース構築の受託やライセンス化および販売、バイオインフォマティクスに関する啓蒙教育事業、コンサルティングサービスなどである。

代表取締役社長は、お茶の水女子大学の名誉教授でもある石和貞男氏。そのほか、アドバイザリボードとして、多数の著名な教授陣がサポートに入っている。

まず、同社では、2003年より経済産業省のバイオ人材育成事業に取り組み、バイオインフォマティクスカリキュラムの体系化に努めてきた。バイオインフォマティクス技術者認定制度や講座を創設し、技術者に必要なスキルセットを体系化して目標とするキャリアパスに合わせた最適な教育カリキュラムを提供してきた同社。現在、法人向け・個人向け双方の講座を開設し、使命を果たすべく活動を行なっている。

また、SIソリューション事業では、バイオ関連企業を対象として、拡張性の高いデータベース構築や、大量に発生するデータを効率的に分析し、その中に潜む項目間の相関解析やパターン探索を担うデータマイニング技術を提供している。さらには今後、バイオ産業が実用化の局面に入り、エンドユーザを対象としたサービス等が生まれてくることが予想されるが、同社では来るべき時に向けて、ビジネスモデルの立案支援やイノベーティブなシステム構築など、これまでの経験を活かしたソリューションサービスを提供している。

同社の事業は、バイオインフォマティクス分野が次代に向けて飛躍をするために不可欠なサービスを提供するというまさに最先端の分野。社会的にも意義の大きなこれらの事業に携わることは、社員にとって大きな糧になることだろう。この分野においてはそれほど多くの企業が参入しておらず、同社のますますの活躍が期待される。そのような環境で働くことに意義を感じ、仕事に情熱を傾けられる方には良い環境が用意されている。

同社は、少人数で運営するベンチャー企業である。仲間と密接に協力し合い、常に自らを高める努力をすることが求められるだろう。その仕事は決して楽ではないだろうが、その分、実力を高め、世界的に注目される分野に貢献している実感が得られる環境といえる。情熱を傾けて仕事に取り組める方の参画を待っている。