株式会社ランドネクサス

首都圏を中心に北海道、宮城に有料老人ホーム「ネクサスコート」を9施設運営している株式会社ランドネクサス。
各施設には、20代～60代までの幅広い年齢のスタッフが在籍しており、看護や介護、理学療法士など様々な役割を担っている。入社するまで高齢者介護を経験したことのなかった人や、結婚・出産などを経てブランクのあった人も多く、現在も子育て中という人も少なくないという。彼らが同社に入社した一番の理由は、その働きやすさにある。

仕事の性質上、チームワークが不可欠ということもあり、スタッフ同士のコミュニケーションが活発。飲み会や食事会などのイベントも開催され、プライベートでも仲が良いという。こういったスタッフの関係性が仕事にも反映されており、風通しの良い職場では、より良いサービスの追及のために活発な意見交換がなされている。仕事の自由度も高く、施設やそこで開催されるレクリエーションに関して気付いたことがあれば積極的に提案することが可能。「失敗しても、また次を考えれば良い」という考え方がその背景にはあるようだ。

スタッフの働きやすさを重視する同社では、制度の充実にも力を入れている。
未経験からの入社者も多い同社ではきめ細かい研修制度を用意。「入社研修」として、配属先施設の先輩スタッフからマンツーマンで仕事の基礎を2週間ほど指導。その他にも、自分のスキルに合わせて足らない部分を補うことができる「外部研修」、施設内で実際にあった事例を共有しながら、毎日のサービス内容を確認する「カンファレンス研修」、各施設のセクションが本社に集合し情報共有や課題検討を行なう「セクション研修」、施設長などの幹部育成のために、社長自らが講師となり制度、法令経営といった内容に関する講義を行なう「幹部研修」など様々な研修を通じてスキルアップを図ることが可能。また、資格取得貸付金や資格合格者へのお祝い金制度などを用意してスタッフのキャリアアップを支援している。

努力の認められた看護スタッフや介護スタッフを、積極的に重要なポジションへと昇格させており、中には入社1年で施設長に抜擢されたケースもあり、スタッフのモチベーション向上につながっている。

また、働きやすさを語る上で外せない労働環境の整備にも力をいれている同社。具体的には、月9日の休みをなるべく希望日に取得できるよう配慮したり、残業代の100％支給を徹底したり、精勤手当などの様々な手当を用意し、夏季・冬期休暇制度を設けるなど待遇に関する様々な制度も整えている。
その他にも、風通しのよい職場環境をつくるため、「KAIZEN」という制度を設けている。これは、各施設に備え付けてある書類と封筒を使って、スタッフが直接本社に意見をあげることができるようにしたもので、匿名の使用も可能だ。

2006年に設立されたばかりの同社。業務改善もいまだ道半ばだと考えており、前向きに改善を積み重ねている。その甲斐もあってか、離職率は年々下がってきているという。今後も、すべてのスタッフが結婚や出産といったプライベートと仕事の両立を図れる環境を目指し、取り組みを強化していく予定だ。

社名にもなっている「NEXUS」という言葉は「絆、結びつき」という意味であり、ロゴマークには「愛情の絆」という花言葉を持つ朝顔の花があしらわれている。ここには、何よりも人と人との絆を大切にし、その絆を守っていくことが使命だと考える同社の思いが込められている。

全国9か所にある施設は、そのすべてがほぼ満床で入居待ちも出ているほどの高い支持を得ている。24時間看護師常勤体制やコンシェルジュの配置、ターミナルとしての受け入れを積極的に行なっていること、また東証一部上場企業である株式会社ランドの100％出資企業として、今までランド社が蓄積してきた「お客様のライフスタイルに配慮した住環境づくり」のノウハウを取り入れたお洒落で高級感のある施設などが人気の理由となっているのももちろんだが、何よりも人と人とのつながりを大切にした同社の姿勢が高い評価につながっているのだろう。
実際、同社の施設で働くスタッフも「自立支援が仕事のテーマですが、注意しなければならないのは、当社の施設が『治療の場』ではなく『生活の場』であるということ。ずっと生活をしていく『家』ですから、ご入居者様にとって楽しい場所にしたい。そのためにも、メンタルの部分でのつながりを深めていくこと、すなわち信頼関係を結ぶことが欠かせない」と語っている。

今後は、70～100名規模の施設を年に5か所ずつ開設をすることを目指している同社。首都圏では、5年後には高齢者が5割も増加するという試算もあり、主要都市に特化して施設を開設している同社には、かなりの需要が見込まれている。しかし、｢ただ施設を増やしてもしかたがない、施設を支える良質なスタッフの力が必要｣と語るのは代表取締役社長の神田氏。そして、施設長などの重要なポジションには、同社で経験を積んだ生え抜きのスタッフに担ってほしいのだとも語る同氏。そのために、今後も教育制度を充実させ、やる気のある人材にはいくらでもチャンスを与えられる会社でありたいという。

「豊かで快適な暮らしの創造」を事業理念とし、「お客様がいつまでも快適なシニアライフを過ごすことができる住まいづくり」「お客様が誇りに思える居住空間づくり」「お客様が毎日を心から楽しく豊かに過ごしていただけるサービスづくり」を提案している同社が社員に求めるのは、人としての基本ともいえること。「『ご入居者様と丁寧に向き合い、明るく挨拶ができる方』『お一人おひとりの情報をきちんと収集して、職種の枠を超えて共有し、最善のサービスを考えられる方』『相手の気持ちを考えられる方』。以上の3点があれば、経験を問わずご活躍いただけるはずです」（事業本部 施設運営課　主任　高橋氏）

「入居者一人ひとりと真摯に向き合っていきたい」「仲間と協力しながら仕事をしたい」「家庭と仕事を両立させて、長く働きたい」。そんな思いを持った人にぜひチャレンジしてほしい会社だ。