株式会社キッズコーポレーションホールディングス

1993年に栃木県でベビーシッター専門会社を創業して以来、30年以上にわたり保育園の運営などのチャイルドケア・サービスを提供し続けている株式会社キッズコーポレーションホールディングス。「子どもが変わる。世界が変わる。」をグループメッセージに掲げ、子ども主体の教育の実現に力を入れてきた。

「教育は社会のインフラである」という考えの下、幼児教育を通じて「より良い世界・社会を創る」ことを目指している同社。

柱となっている事業が、病院内保育所の受託運営だ。全国に300を超える施設を展開しており、現在は業界2番手。その数は年々増えており、近いうちのシェア1位を目指している。病院スタッフがスムーズに医療・看護業務を行えるよう、柔軟な保育プログラムを提案し、人材の確保や保育園の運営をトータルでプロデュース。同様のアプローチで企業内保育園の運営にも力を入れる。

また、首都圏を中心に20の認可保育園を自社運営している。国や自治体から求められる設備・運営面の基準は非常に高いが、そこをクリアした高い水準の施設を運営。認可保育園『大空と大地のなーさりぃ』、小規模保育園『ピーターパン』では、創業時から培ってきた運営ノウハウを活用し、非認知能力を育む子ども主体の保育を実践する。

そのほかに、グループ会社である株式会社e-CHANNELが主体となってメディア事業も展開。保育士向けの情報サイト『ほいくis』では季節の歌や遊びなど保育士向けの情報を発信。保育士の転職支援を行うキャリアサイト『ほいくisお仕事探し』の運営も行っている。

また、創業以来培ったノウハウをグローバルで実践しようと考え、海外保育事業も展開する。中国において現地パートナーと協業し、施設の運営支援を行っている。

年間出生数が過去最低となる70万人を下回ったことが話題となったばかりだが、少子化が進む中において同社が成長を続けられる理由を、執行役員の野々村浩之氏は次のように話す。

「当社では保育理念として“キッズアプローチ”を掲げています。子ども主体の保育をやりましょうね、ということなのですが、そこに共感してもらえていることが一番だと思います。30年以上保育事業をやってきた実績があり、そこに対しての安心感と、信頼していただけているのもあるのではないでしょうか」

全国展開しているため、近隣園からのヘルプがしやすいなど、運営しやすさのメリットもある。本部の手厚いサポートも評判だという。

同社での仕事のやりがいについて、野々村氏は次のように語る。

「子どもの教育に関わる、社会貢献度の高い事業に携われることだと思います。この先の未来をつくっていくのはまさに子どもたちです。私たちは子ども主体の教育を実践することによって、非認知能力が高く、自己肯定感の強い子どもをのびのびとした環境の中で育てたいと思っています。我々が現在関わることができている子どもの数は数千人ですが、今後その数をもっともっと増やすことで、我々の理想の実現とともに、もっと子ども一人ひとりが輝ける未来をつくっていきたいと思っています」

現在同社が進めているのが、グループ全体のDXの整備だ。それを担っているのが、ホールディングス直結の組織であるITブランド統括部で、今回の人材募集もそこでのものとなる。

ITブランド統括部はグループ全体のIT／DXの整備・開発・運用を担う組織で、現在は約20名が所属。保育施設やグループ内のDX化プロジェクトを進めるPMが所属する戦略推進課、デザイナーが所属するデザイン課、エンジニアが所属するシステム開発課、あとはコーポレートITを手掛ける情報システム課に分かれている。

ITブランド統括部部長の三ヶ田純氏は、部の役割をこう話す。

「社内で使う様々なシステムを作るのはもちろん、現場で集まるデータを分析・管理して使いやすいようにしたり、社内システムの導入をサポートして業務効率や生産性を上げるお手伝いをしたり、BtoBのマーケティングを行うなど、会社全体にITを入れていくところをトータルで支えています」

もちろん、保育現場における様々な取り組みも牽引している。昔は当たり前だった紙の連絡帳を電子化したり、集金時にクレジットカードを含めたデジタル決済を導入するなど、現場の業務効率化を上げるプロジェクトをいろいろと進めている。

「保育士さんだけでなく、保護者の方々にとっても利便性を上げていこうと取り組んでいます。結果的に、保育士さんが細かい事務作業に取られていた時間を子どもと向き合える時間に充てられるようになりますし、システム化によって生産性を上げることで、浮いたものを現場にきちんと投資できる環境も整うはず。今後もその実現のためにDXを進めていきたいですし、業界の中でも一番進んでいると言われるような存在になりたいですね」（野々村氏）。

求める人物像について三ヶ田氏に聞いた。

「当社においては部門横断でプロジェクトを進めており、各部門との協力・連携は欠かせません。一緒に仕事をする人に対してリスペクトできることと、スピード感を持って一緒に課題解決のために取り組むのを楽しめることが大事になると思います。加えて、変化というものに楽しみを見出せるかも重要です。変化をポジティブに捉え、躊躇せずに勇気を持って取り組める、まさにチェンジドライバーとしての意識を何よりも求めたいですね」

同社の社風におけるキーワードが「キッズファースト」と「キッズファミリー」だという。

「キッズファーストとは、子ども主体で考えるというところからもう少しステークホルダーを広げて、保護者や働く人たちのために自分は何ができるのかを考えることを大事にする文化です。例えば何かがあった時も、他責ではなく、『じゃあ自分がどうしたら良かったのか』というふうに自責で考えてほしいと思っています」（野々村氏）。

キッズファミリーとは、思いやりや助け合いの精神のこと。「部署を超えてたくさんの人と関わりながら仕事をする以上、いろいろなことが起こり得ます。ポテンヒットになりそうなものを自分から拾いに行ったり、間に入って解決しようとするなど、誰かのために動けることを大事にしていますし、そういう人であってほしい」と野々村氏。

キッズファミリーの精神は、働きやすさにも繋がっている。同社ではフレックスとリモートを導入されており、出社するかどうかは各自に完全に任されている。そんな中でもお互いにフォローし合う文化が根付いているのは、まさにキッズファミリーの精神があるからだ。

「全社員が集まる集会が年に数回あるので、そこには出席してもらいたいですが、出社するかどうかや、どこで働くかも自由ですし、それを許容する環境があります。だから当然、地方在住のメンバーもいますよ。ノーミーティングデーをつくって作業に集中できるよう配慮もしています」（三ヶ田氏）。

だからこそ、自分自身でタイムマネジメントができることが大事になってくるだろう。

三ヶ田氏は、「うちの会社は、下からのボトムアップに対して経営層がすごく寛大だと思う」と話す。

「自分の人生を通してやりたいことがあれば、ちゃんと設計して見通しを立てた上で提案できれば、挑戦させてもらえます。だから、自分自身の成長はかなりはかれると思いますね。私自身もそれでたくさんの経験をさせてもらったので、メンバーにもそういう積極性を求めたいです」

2023年12月に創業者である大塚雅一氏が名誉会長に就任し、釜野晋史氏が2代目社長に就任。それを機に会社全体の変化のスピードは一気に加速しており、DX化の推進もその流れの一つにある。まさに変化の真っ只中だからこそ、色々なことができるタイミングでもあるわけだ。

「まさに今が、10年先に向けた基礎をつくっている最中だと言えると思います。いろいろなプロジェクトが進むのは間違いありませんので、そこを一緒に推進していってほしいです。“子どもの笑顔”に直結する、やりがいの大きい社会貢献度の高い仕事です。会社の成長とともに、自分自身のキャリアとしてのチャレンジを進める大きなチャンスだと捉え、ぜひ挑戦してほしいと思います」（三ヶ田氏）。