株式会社小田急ライフアソシエ

株式会社小田急ライフアソシエは、小田急電鉄グループ内で介護・保育事業を行う2006年設立の会社だ。設立6年前の2000年の段階から、日本の深刻な問題である「少子高齢化」社会を見据えて、これらの事業に取り組んできた小田急グループ。より質の高いサービスを提供するために、さらなる事業の拡大を決め、グループ内の資源を有効活用しながら、介護・保育事業専門の同社を立ち上げた。

新宿と小田原・江ノ島を結ぶ小田急電鉄の沿線には、都心に勤める人々のベッドタウンとして開発された、東京・神奈川の自然豊かな住宅街が広がっている。居住者の生活を支える数々の小田急グループの事業の中でも、もっとも新しい取り組みであるこの介護・保育事業は、グループ内で蓄積された豊富なノウハウを生かしながら展開できることが強みだ。

同社が運営する保育園は、「小田急ムック保育園」。東京都世田谷区、狛江市、町田市、神奈川県川崎市、相模原市、海老名市において、小田急線の駅の近くという好立地を生かしながら、月極保育や一時保育など、ニーズに合わせたきめ細かなサービスを提供している。

0歳児からの乳幼児を、朝の7時から預かり、駅に近く送迎に便利な立地で多くの母親から注目されている。月極保育（東京都・相模原市・神奈川県認証・認定保育施設）、一時保育も行うなど、忙しい子育て世代のニーズに応えている。

「ムック」とは、むく犬のように温和で、温かく包み込むやさしさを持ち、トータルな育児ケアを目指すという意味がこめられた名前。「感性豊かで元気な明るい子供」を保育目標に、子供達は外遊びや年間行事、朝･帰りの会などを通して、集団生活の基本を学びながら楽しく過ごす。遠足では、小田急線の車両を貸し切って出かけることもあるという。また、園内で手作りする安全な給食は、添加物を避けた新鮮な食材を、系列のスーパー「Odakyu OX」等から仕入れている。同時に食育にも取り組んでおり、嫌いなものでも食べられるようになるよう、指導を行っている。

このほか、「子育てにやさしいまちづくり」を推進する世田谷区からの委託事業として、「おでかけひろば」を運営。0～3歳児と保護者が一緒に遊び、地域の人と交流ができる、利用料無料のサービススペースで、専門医による発達相談なども受け付けている。

もう一つの事業である介護サービスでは、「小田急ケア･サービス」の名称で、訪問介護、ケアプランの作成から福祉用具のレンタルまで、総合的なサービスが強みだ。保育事業とほぼ同じく、東京都世田谷区、狛江市、神奈川県相模原市、海老名市において事業展開している。また、新たに通所介護サービスも展開を始めている。

訪問介護サービスでは、「幸福感の追及」を目標に、身体介護・生活援助をはじめとする、さまざまなニーズに応えている同社。ヘルパー研修、自己評価、利用者モニタリング、ケアマネジャーとの情報交換などを行っており、常にスタッフのスキルアップとサービスの向上・統一を目指している。また、登録ヘルパーにはマニュアルを配布するとともに、定期的な研修会を実施することで、プロとしての意識を持って業務に当たることができるように支援している。

通所介護は、豪徳寺駅と祖師ヶ谷大蔵駅近くにある「小田急デイサービスセンターふらわあ」で行っている。

同社では、介護や育児の“現場”を重視しているため、スタッフの声が吸い上げられ、経営に生かされることが多いという。たとえば、女性スタッフが多いことから、結婚後も長く働き続けられるための労働環境を整えてほしいという声を基に作られたのが、保育費用補助支援制度である。

今後、ますますニーズの高まる保育・介護という分野で、これまでに同社が培ってきたノウハウやグループの総力を結集して、成長していくことが期待される。そんな中で、「小田急ムック保育園」「小田急ケア･サービス」を担ってくれる、明るく元気な人材が求められている。