RAUL株式会社

いまや環境問題は世界規模の課題。日本においてもそれは例外ではない。しかし、環境問題に対する個人や企業などの個々の活動の裾野を広げることは容易ではない。

この環境問題を現代のインターネット社会において取り上げ、環境ビジネスを展開するのがRAUL株式会社。



代表取締役の江田氏はアンダーセンコンサルティング（現アクセンチュア）出身。当時、エネルギー業界のシステムコンサルティングに携わっていた同氏は、業界知識・経験をもとに独立に至った。

同社のミッションは、IT技術を活用して環境問題を解決する“環境×IT”の実現。企業の環境への取り組みに対して報奨金を設け、経済活動として成り立たせることによってその取り組みを継続・拡大させる仕組み作りが、同社の考える環境ビジネスだ。

同社が手がける事業は「サービス・ソリューション事業」、「メディア事業」、「コンサルティング事業」の3つ。

その中でも、国内初のサービスとして注目を集めているのが、サービス・ソリューション事業にて展開する、「グリーンサイトライセンス（GSL）」と「グリーントレード」だ。

2008年6月に事業をスタートした「グリーンサイトライセンス（GSL）」は、Webサイトを運営することで発生するCO2を相殺する「カーボンオフセット」を、企業が気軽に導入できるサービス。「グリーン電力（太陽光、風力、水力など）の購入」「植林活動への参加」「国連認証排出権の購入」によってWebサイトの“グリーン化”を進めるというものだ。GSLを導入したWebサイトにはGSLロゴマークが掲載され、クリックすると国連認証済みの証明となるシリアルナンバーと法人名が表示される。
月額費用が432円（税込み）でネットを通じて購入できる手軽さもあり、導入事例は700社・1,300サイトを越え、中にはトステム株式会社、株式会社パナソニックコミュニケーションズなど大手企業の参画も見られる。

このGSLに続き8月に開始したのが、太陽による自然エネルギーの普及とグリーン電力の売買を行なうサービス「グリーントレード」。太陽光発電設備を有する一般家庭などにおいて発生した太陽電力をグリーン電力として認証し、企業や団体などの大口需要者に販売する仕組みである。電力の提供側は今までは自家消費されるだけであった電力を活用することができ、購入側は自然エネルギーの普及に貢献することができる。Webサイトを通じて行われる売買の手軽さもポイントであり、既に数千世帯からの問い合わせや登録があったという。

サービスを導入する企業の輪が日本中に広がるこの仕組み作りにより、同社は環境ビジネスが成り立つことを証明したと言える。今後も環境問題への取り組みを自社のCSR活動として取り入れる企業向けに、手軽かつリーズナブルなサービスの提供を図っていく。

その他メディア事業では、企業の環境・CSRに関する取り組みのデータベースや、取材記事、ニュースを盛り込んだ自社サイト「ecool（エクール）」や、オーガニックレストランとエコ情報を掲載した一般消費者向けサイト「きのまま」を運営。コンサルティング事業では、環境ビジネスの推進やCSR活動を進める企業の活動をサポートしている。

※国連認証排出権：国連が認証したクリーン開発メカニズム（CDM：先進国が途上国に対し資金・技術を提供することで温室効果ガスの排出量の削減プロジェクトを共同で行い、削減分の一部を先進国が自国の削減目標数値に充当できる制度）の事業によって削減し、発行された排出権。

社員が語る社内の雰囲気は“アットホーム”。相談事や課題は皆で持ち寄り、互いにアドバイスをするといった助け合いの風土が同社にはあるようだ。

同社の目標は、環境ビジネスの分野でNo.1企業となること。そのために、成長していきたいと願う人、新たなサービスを創ることに意義を感じる人に参画してほしいと同社は語る。

会社に就職するということは、「自分の人生の一部をその会社に賭けること」だと考える同社。現在の経験やスキルに留まるのではなく、新たな分野での様々な経験を通じて「自分の人生を変えたい」と願う人にぜひ応募してもらいたい。あなたの未来がどう変わるのかはあなた次第であるように、同社が環境分野で日本を代表する企業になるかどうかも、あなたにかかっている部分が大きい。それくらい、同社には大きなチャンスが用意されている。