三重機械鉄工株式会社

プロセス産業・エネルギー産業用プラント装置の設計・製造から管理までを手がける三重機械鐵工株式会社。本社は、日本有数の工業地帯である三重県四日市市に位置し、約1万坪の敷地に3つの工場を所有。周辺には一流化学メーカーを中心とした工場群が連なっている。
大正8年（1919年）の創業の老舗企業でもある同社。長年の経験に基づいた確かな技術をベースに、常に最先端の技術を取り入れることで多様化する顧客のニーズに対し、高い付加価値を提供してきた。

同社の歴史は、水力発電技術の進化を背景に、ボイラーの製造及び水力発電所向け鋼構造物の製作・据付けから始まった。その後、昭和30年代に入り石油化学工業が急速に発展すると、それに伴って化学プラント用圧力容器の設計、製作を開始。電力・石油の2大エネルギー部門へと事業を拡大しきた。

現在は、石油精製、石油化学プラント、化学プラント、火力・原子力発電プラント用機器や産業機械などの設計・製作事業と、石油精製・石油化学プラント・火力発電所・LNG基地の定期点検工事や、タンク建設、プラント配管・プラント解体工事及び鋼構造物、橋梁工事などのプラントメンテナンス事業という二本柱でサービスを展開。

特に同社が設計、製造、販売する熱交換器、凝縮器、スチームアキュムレーターなどの製品は多くの 産業分野における省エネとエネルギーの有効利用に大きく貢献。
その豊富な経験と技術は、一貫体制のとれた最新鋭設備と相まって「ミエキの化学プラント機器」として、国内外で高い評価を得ており、顧客は、電力・化学・石油精製・エンジニアリングなどの一流大手企業ばかりである。

安全性や品質、そしてコスト的にも優れた高度な設備を提供することで、顧客のビジネスの成長に大きく貢献している同社。
「お客様に喜ばれる製品を造るための、法令遵守と妥協のないものづくり」を企業理念として掲げ、品質に徹底してこだわることで顧客との厚い信頼関係を築き、成長を続けてきた。顧客にとって、プラントの安定稼動はビジネスの生命線。同社が取り扱う石油プラントや、さまざまな薬品や素材を作る化学プラントでは、たった一つの不具合が企業の社会的信用を失墜させ、莫大な損失をもたらすことがある。また、人命に関わる可能性もあるため、設計あたっては法律で多くの規定が設けられ、その仕事には厳密な安全性が要求される。
同社では年間を通しての「クレームゼロ」を達成するなど、顧客の信頼に応えるべく、社員が一丸となって日々仕事に取り組んでいるという。

一人ひとりがプロフェッショナルとして活躍している背景には、同社の人材育成に対する強いこだわりがある。
90年近くに渡る歴史の中で、「経験」「実績」「技術」を脈々と次世代に継承してきた同社。全てのエンジニアが技術に対する強い向上心とプロ意識をもって仕事に取り組めるよう、ベテラン社員が若手を丁寧に指導している。
入社後すぐに先輩社員がつき、基本業務を丁寧に指導。同社のノウハウが凝縮された独自のテキストを用意し、それに沿って、物理的な現象・流体の現象・設計理論・シミュレーターの使い方などを学びながら、細かい疑問や不安についても解消していくという。こういった丁寧な教育を施すことにより、設計から検査までトータルに対応できる、一人前の技術者を育てあげているのだ。

同社の仕事は、設計部門は設計のみ、製作部門は製作のみ、と業務分担されているのではなく、携わったプロジェクトに関しては営業段階から設計、製作、検査、納品まで、全ての工程を手がけることができる。責任も大きいが、その分大きなやりがいを感じることができる環境である。
なかには10メートルを超える巨大な装置もあるというが、その全ては緻密な思考と計算を積み重ねた上に成り立っている。平面に書かれた図面が、大きなものに生まれ変わっていくのを目にする感動は、決して他では味わえないものであろう。

社長室はいつもオープン。なんでも言い合えるアットホームな雰囲気を持つという同社。過去10年間、離職者がいないことが何よりもそれを証明している。
求める人材は、「過去の習慣、手法にとらわれることなく柔軟な発想を持っている人」、「創造性豊かで、論理的な発想ができる人」、「仕事において直面する様々な問題に対し、勇敢にチャレンジし、解決できる人」、「リーダシップがとれる人」。

更なる発展のため、技術の向上と生産効率化にたゆまぬ努力を続けている同社。エンジニアとして日々の成長を実感しながら、仕事を通じて社会に貢献できるやりがいを感じられる環境であろう。