『Tailor Platform』は、従来のERPと何が違うのでしょうか?
【伊藤氏】 従来のERPは、フロントエンドの画面まで含めて一体化されたパッケージとして提供されることが一般的でした。会計、販売、在庫、購買等、企業活動の中核を支える仕組みとして非常に重要ですが、一方で「業務をシステムに合わせる」場面も多かったと思います。 『Tailor Platform』は、APIを軸にしたヘッドレスERPプラットフォームです。あらかじめ決められた画面を使うのではなく、既存ERPや周辺システムと接続しながら、企業ごとの業務に合わせてUIやワークフローを柔軟に作ることができます。 特にエンタープライズ企業の場合、同じ受発注や在庫管理でも、現場のオペレーションには各社ごとの競争力が表れます。どの項目を見たいのか、どの処理を速くしたいのか、どの判断を自動化したいのか。そこに合わせてシステムを組み上げられることが、『Tailor Platform』の大きな特徴です。 【菊池氏】 エンジニアリングの視点で見ると、『Tailor Platform』の面白さは、お客様のニーズを意味のあるプロダクトとして届けるまでの距離を短くできることです。従来の開発では、要件を整理する人、設計する人、実装する人が分かれていて、そのたびに引き継ぎが発生していました。 引き継ぎが増えると、お客様が本当に実現したかったことが途中で薄まってしまうことがあります。細かい動き方や業務上のこだわりが伝わらず、作ったものが現場に刺さらない。そういう課題に、もどかしさを感じているエンジニアは少なくないと思います。 『Tailor Platform』は、ERPというビジネスドメインに特化した基盤を持っています。だからこそ、毎回ゼロから作るのではなく、必要な業務ロジックやモジュールを生かしながら、お客様ごとに最適なアプリケーションを素早く届けられる。顧客課題の解決と、プラットフォームの進化を同時に進められる点が、当社らしいところだと思います。
テイラー株式会社におけるFDEとは、どのような役割なのでしょうか?
【伊藤氏】 当社におけるFDEは、お客様ごとの課題に向き合いながら、『Tailor Platform』を活用して実際のアプリケーションを構築していくエンジニアです。一般的なプロダクトマネージャーは、自社プロダクトをどう成長させるかに向き合うことが多いと思います。私達のFDEは、プラットフォームを前提にしながら、お客様ごとの業務や要件に合わせた個別アプリケーションを作っていく役割です。 コンサルタントとも少し違います。コンサルタントは、お客様の課題を深掘りしたり、関係構築やファシリテーションを担ったりする。FDEは、エンジニアリングの知見を生かして、実際に業務に耐えうる設計や実装を進めていきます。とはいえ、完全に役割を分けているわけではありません。大規模なエンタープライズ案件では、コンサルタントとFDEがセットで入り、それぞれの強みを生かしながら、顧客価値に向かって一緒にプロジェクトを進めています。 【菊池氏】 FDEをシンプルに定義すると、お客様のニーズが生まれてから、それを意味のあるプロダクトとして届けるまでを担う職種です。従来の開発では、プリセールス、要件整理、設計、実装と役割が分かれ、そのたびに引き継ぎが発生していました。そうすると、考える人と作る人が分断されてしまいます。 お客様が本当に実現したかったことや、細かな業務上のこだわりが途中で抜け落ちてしまう。結果として、みんな忙しく働いているのに、なかなか現場に刺さるプロダクトが届かない。 私達にはERP領域に特化したプラットフォームがあります。だからこそ、毎回ゼロから考えるのではなく、『Tailor Platform』を活用しながら、お客様ごとの課題解決に集中できる。個別のニーズに応えながら、同時にプラットフォームをどう進化させるべきかまで考えられるところが、FDEの面白さだと思います。
テイラーのFDEは、他社のFDEと何が違うのでしょうか?
【伊藤氏】 FDEという言葉自体は、最近様々な会社で使われるようになっています。その中で当社のFDEが特徴的なのは、『Tailor Platform』という明確な基盤を持っていることです。AI駆動開発では、フルスクラッチに近い形で何でも作れる時代になりつつありますが、何でも作れるからこそ、設計や仕様が散らばりやすい面もあります。 私達は、ERP領域に特化したモジュールやパーツをプラットフォームとして持っています。お客様ごとにアプリケーションを作る際も、全てをゼロから作るのではなく、これまでの知見を生かしながら組み上げていく。いわば、家を建てる時に、ネジの繋ぎ方やパーツの組み方まで一定の型を持っているようなイメージです。 散らばりの幅を適切に抑えられるからこそ、短期間でも品質の高いものを届けやすい。個別のお客様の要望に応えながら、同時にプラットフォーム自体も進化させていく。そこが、当社のFDEならではの面白さだと思います。 【菊池氏】 当社のFDEは、お客様ごとの課題を解決するだけではなく、プラットフォームを良くしていく役割も担っています。個別最適だけに寄るのではなく、「これはこのお客様固有の要望なのか」「それとも、今後プラットフォームの汎用的な資産として育てるべきなのか」を考えながら仕事を進めていきます。 一つひとつの機能は、お客様の現場で実際に使われるものです。従業員一人ひとりの使い勝手にも影響します。だからこそ、細部へのこだわりはすごく大切です。単に動くものを作るのではなく、現場で使われ続けるプロダクトとして届ける。その部分にやりがいを感じられる人には、かなり面白い環境だと思います。 FDEで入ったからといって、お客様対応だけに役割が限定されるわけでもありません。現場で得た知見をプラットフォームチームへ共有し、必要な機能を一緒に考えることもあります。お客様に近い場所で課題を解決しながら、プロダクトそのものの進化にも関われる。それが当社のFDEの特徴です。
AI駆動開発によって、エンジニアの仕事はどう変わりますか?
【伊藤氏】 AI駆動開発というと、コード生成のイメージが強いかもしれません。ただ、私達が見ている変化は、それだけではありません。お客様との会話で出てきたビジネス要件を自然言語で取り込み、かなり短い期間で具体的なアウトプットに落とし込めるようになってきています。お客様と話した内容を基に、翌週には「こういうアウトプットになります」とお見せできる場面も出てきています。 『Tailor Platform』があるからこそ、AIを活用しながら高い品質でアプリケーションを作ることができます。受注処理一つを取っても、過去のERP領域の知見を基に、必要な仕様や注意すべきケースを整理できる。エンジニアの役割は、単にコードを書くことから、お客様の強みや優先度を見極め、どこに価値を出すべきかを判断する方向へ広がっていると思います。 【菊池氏】 エンジニアの中には、コードを書くこと自体に強いこだわりを持つ人もいます。私もエンジニアですから、その感覚はよく分かります。プログラミングは、ある意味では文章を書くことにも近い。自分の考えを整理し、どうあるべきかを形にしていく行為だからです。 AIによって、そのプロセスの一部が短縮されることに違和感を覚える人もいると思います。他方で、AI時代だからこそ、何を作るべきか、なぜそれが価値になるのかを考える力はより重要になっています。目の前のお客様に必要なものを作るだけではなく、そのプロダクトが市場や事業にどう貢献するのかまで考える。ミクロな実装とマクロな価値を繋げていくことが、これからのエンジニア、特にFDEに求められる役割だと思います。
テイラーには、どんなエンジニアが向いていますか?
【伊藤氏】 当社に向いているのは、変化を前向きに楽しめる人だと思います。FDEという職種自体も、まだ世の中で完全に定義が固まっているわけではありません。今日のFDEの役割と、来月のFDEの役割が変わっていることもある。そうした変化を面白がりながら、自分の役割を広げていける人には合っている環境だと思います。 働き方については、自由度は高いですが、完全に個人任せではありません。お客様と向き合う場面では現地に行くこともありますし、チームで案件を共有しながら、負荷が一部の人に偏らないように協力しています。高い生産性を出しながら、無理な残業に頼らない働き方を大切にしています。 今後は、福岡にも拠点を構えながら、エンジニア採用を広げていきたいと考えています。福岡には優秀なエンジニアが多くいると聞いています。東京だけではなく、福岡でもチームとして動ける拠点を作っていくことは、事業成長にとっても重要です。当社の挑戦に興味がある方には、ぜひ仲間に加わってほしいですね。 【菊池氏】 FDEに向いているのは、問題解決が好きな人です。エンジニアである以上、何かを作って課題を解決する、そんな思いが根っこにあると思います。ただ、解決できる領域を一つに固定する必要はありません。自分の強みを持ちながら、できることを増やしていける人は、当社でかなり活躍できると思います。 もう一つ大切なのは、学びを楽しむ姿勢です。状況はどんどん変わりますし、AIによって開発の在り方も変わっています。ある時は自分の知識を周囲に共有し、別の場面では自分が新しい領域を学ぶ。そうやってチーム全体のできることを増やしていく姿勢が大事です。 当社では、肩書に縛られず、自分の強みを生かしながら役割を広げていくことができます。問題解決が好きで、学びを楽しみながら、意味のあるプロダクトを届けたい人には、すごく面白い環境だと思います。
