「クリエイティブなことは苦手で、美術の授業も全部お母さんにやってもらってました」
そう笑いながら話すのは、Arc Stageでデザイナーとして活躍する齋藤はるか。工作も苦手、デザインなんて「論外」だと思っていた彼女が、なぜWebデザイナーの道を選んだのか。そこには、代表との運命的な出会いと、チャレンジを応援する組織の存在があった。
フリーター、厳しい雇用環境、そしてビアバーでの転機
大学の就活に嫌気がさして、「もういいや」とグレてしまった齋藤さん。カフェのアルバイトから始まり、フィットネスクラブ、病院のジム、そしてハローワークで紹介されたITベンチャーへ。しかし厳しい現場・雇用環境で…時給に換算すると800円くらい。交通費も半分自腹という、かなり過酷な環境だった。 「焦りとストレスで動けなくなってしまって…。でも、このままじゃダメだと思って、環境を変えるために都内で働こうって決めたんです」 選んだのは、ビール好きっていう理由で応募した虎ノ門のクラフトビアバー。そこでの出会いが、彼女の人生を大きく変えることになる。 ビアバーの常連客だった代表の出戸貴博さんとの出会いは、偶然だった。系列店のイベントで再会したとき、齋藤さんは友人のリサーチ会社への転職で悩んでいた。契約社員からのスタート。正社員にこだわっていた当時の彼女にとって、簡単に決められることじゃなかった。 「そのとき貴博さんから『デザイナーやってみない?』って声をかけてもらったんです。最初は『無理です、クリエイティブなことできないんで』って即答しました(笑)」 でも、貴博さんの言葉が彼女の考えを変えた。 「デザインにもいろいろあって、グラフィックデザインやエディトリアルデザインのようなアーティスティックなものと違って、Webやシステム系のデザインは割とパターンが決まってる。ユーザーが『使ったことのあるもの』『既視感のあるもの』をいかに連想させるか、無意識に思い出させるかを設計・デザインするから、正直あんまり言っちゃいけないけどそこまでクリエイティブな心は必要ないんだ。むしろ『こうあるべき』って思いや意思、コミュニケーションの素地があることの方がデザイナーとして大事なくらい」 その説明に、「それだったら挑戦できるかも」って思えた。同時に、貴博さんとの対話の中で「正社員じゃなきゃダメ」っていう固定観念も変わっていった。個人事業主としての働き方、税金の仕組み、手取りの多さ。丁寧に説明してもらいながら、彼女の中で新しい働き方のイメージが膨らんでいった。
代表ってどんな人?「同じ24時間を生きてるとは思えない」
一緒に働いてみて、代表をどう見ているのか。齋藤さんの答えは明快だった。 「一番驚くのは、仕事へのコミット量です。私は現在参加しているプロジェクトで頭がいっぱいで余裕がないのに、貴博さんは常に複数のプロジェクトを同時に進めている。でも、それを私に強要しない。残業も推奨してないし、『できて当たり前』って思わないんです」 技術者としてのオールマイティさ、企画もデザインもエンジニアリングも全部できる力量。それでいて、メンバーに同じスピード感を求めない。「不安になって相談しても、一切そんなふうには思ってないって言ってくれる」 さらに印象的なのは、貴博さんが経営者と社員、両方の視点を持っていることだという。 「自分が社員時代に良かった制度を、経営者になっても取り入れてる。普通は『自分はいいけど、経営側に立つとやりたくない』ってなりがちだと思うんですけど、社員に還元していきたいって話をよくしてくれます」 仕事中にミーティングで厳しい場面があっても、それを業務外に持ち込まない。「なんか今日めっちゃ機嫌悪いな、みたいなときがない」という齋藤の言葉に、代表の人柄が表れている。
デザインよりもエンジニアリングへ―自分の「好き」を見つける
「デザインって、答えがないんです。自分の中で100点じゃないと嫌だっていうところがあって、一生終わらない。永遠に『こっちの方がいいんじゃないか』って直したくなる」 一方、エンジニアリングは「全く使う脳みそが違う」。最初は抵抗があったが、触っているうちに楽しさを感じ始めた。貴博さんにその話をすると、両方学べる環境を用意してくれた。 現在は、フロントエンドだけでなくバックエンドにも挑戦している。「フロントとデザインは比較的近いんですけど、バックエンドは全然頭の使い方が違う。そこに手を出したのは割とチャレンジでした」 さらに予想外のチャレンジも。現在のプロジェクトでは、企画段階から関わることに。「企画の経験は初めてなので、ChatGPTと貴博さんと相談しながら進めています」と笑いながらも、全体を理解しているからこそできる提案の価値を実感している。 「悪い意味ではまったくないのですが、PdMの人たちがデザインもエンジニアリングも分からないまま企画するのって、すごく大変だと思うんです。デザイナーとして質問されても、エンジニア目線で答えられるのは強みだなって」
Arc Stageの魅力―「やりたい」が叶う場所
Arc Stageで働く魅力を聞くと、齋藤さんは即座に「フリーダム」って答えた。 「制度的にはとてもフリーダムで、事情があれば在宅もOKだし、フルフレックスで出社・退社時間も決まってない。起きれなかったら遅く来てるし、みたいな(笑)」 (※Arc Stageでは等級によって裁量労働制が可能。齋藤は裁量労働制での勤務です) そして何より、「やりたいって言ったらやらせてもらえる」環境だという。デザインだけじゃなくエンジニアリングもやってみたいし、バックエンドにも挑戦したい。そうした意思を伝えれば、必ず道を作ってくれる。 「お酒が好きなメンバーなのでみんなで飲みに行ったりします。昔のビアバーにもよく行くので仲間とも遊べる。今の好きな組織と前の好きな組織が、繋がってるのもいいですね」 ビアバー時代の仲間たちと、Arc Stageでの新しい挑戦。その両方を楽しめる環境が、齋藤さんにとってのArc Stageだという。 「将来的にはエンジニアとして独り立ちしたい。西川さん(先輩エンジニア)くらいに」 現在は人のコードを見ても間違いが分からないレベル。それができて、やっと一歩前に進めたと言えるのだという。目指すはフルスタックエンジニア。フロントもバックもデータベースも、全体的にできるようになりたい。 「自社サービスを作るのはやってみたい。自分の会社のサービスをより良くするために試行錯誤していくのは、やりがいを感じそうで」 その理由を聞くと、齋藤さんはこう答えた。 「会社が好きっていうか、ここにいる貴博さんが好きなんだと思います。だから、この会社が大きくなるように頑張りたい」