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インタビュー画像CEO 市川 大記氏 デザインに精通したフルスタックエンジニア。広告代理店や総合コンサルティング企業等で大手企業のプロジェクトに関わった後、dodoAI株式会社の設立に参画。その一方で、父親が創業した日本人アーティストのコンサート・プロデュースやセット・デザインを専門とするエンターテインメント企業、ネクストワンクリエイト株式会社において、デジタル部門を率い、先端技術を活用した新しいエンタメ体験の創出に取り組んでいる。

これまで、どんなキャリアを歩んできましたか?

大学卒業後、デザインを本格的に学ぶためにイギリス・ロンドンにある大学へ留学しました。そこでデザインとプログラミングの両方を学び、帰国後は制作会社に入社。「デザインエンジニア」「クリエイティブテクノロジスト」としてキャリアをスタートしました。当時はデザインとテクノロジーを掛け合わせた人材へのニーズが高まり始めた時期で、偶然にも自分のスキルセットが市場のニーズとぴったり重なり、自然と活躍の場が広がっていきました。 制作会社で3年間経験を積んだ後、外資系広告代理店へ移籍。ここでもクリエイティブテクノロジストとしてプロジェクトを推進しました。アメリカの大手スポーツブランドの案件では、店舗での顧客体験を向上させるデジタル施策を企画・導入したり、Web上でブランドの世界観を伝えるクリエイティブを企画したりと、オンライン・オフライン双方で幅広い経験を積むことができました。 その後、よりビジネスサイドに近い業務に挑戦したいと考え、スマートロックを開発するスタートアップへ転職。プロダクト開発の初期段階から参画し、リリースまで一連のプロセスを経験しました。この経験を経て、より広い視点で事業とデザインを結び付けたいと考えるようになり、総合コンサルティングファームへ移りました。

dodoAi株式会社の設立に参画した背景は?

総合コンサルティングファームの後、他の総合コンサルティングファームに移籍し、大手メーカーの新規事業立ち上げに携わりました。大手家電メーカーの案件では、スマート家電と連携するアプリの開発を担当。電子レンジをスマホで操作できるアプリを軸に、ユーザー同士がレシピを投稿・共有できる「食のSNS」のようなサービスを立ち上げ、約10万人のユーザーを獲得しました。この取り組みは高く評価され、Google Playが選出する「ベスト オブ 2019」の“隠れた名作部門賞”を受賞しています。 総合コンサルティングファームを退職後、父が1988年に創業した「ネクストワンクリエイト」の事業に携わることになりました。EXILEやB’zといった日本を代表するアーティストのコンサート舞台制作から、映像企画・制作、デジタルプロダクトのデザイン・開発まで幅広く手掛けるクリエイティブスタジオです。私はデジタル部門を率い、AR/VR、NFT、デジタルサイネージ等、先端技術を活用した新しいエンタメ体験の創出に取り組んできました。 その後、dodoAI株式会社の立ち上げに際し、村上と藤本から声をかけてもらい、創業メンバーとして参画しました。現在は当社の事業と並行してネクストワンクリエイトの代表も務めています。ネクストワンクリエイトのプロダクト開発を当社で受託する形にしているため、実質的には同じプロジェクトを両社の立場で推進している感覚で、役割を使い分けるというより、自然に一つの仕事として取り組んでいます。

dodoAIで、どんな役割を担っていますか?

創業当初、私達はWeb3領域のプロダクト開発を中心に取り組んでいました。 現在は、AI駆動開発の領域に軸足を移し、大手製造メーカーが数十年にわたり蓄積してきた製造技術のナレッジをデジタル化するプロダクトに携わっています。膨大な知見の多くは紙やExcelといったアナログ形式で保存されており、そのままではAIが扱えません。そこで私達は、自社開発ツール『dodoAI』を用いて、これらのナレッジをAIが理解しやすいデータ構造へと変換する取り組みを進めています。 このプロダクトの中核となるのが、RAG(検索拡張生成)と呼ばれる技術です。RAGは、あらゆるデータをLLMが扱いやすい形式に整え、AIが必要な情報へ正確にアクセスできるようにする仕組みです。RAGによって企業内のナレッジをAIフレンドリーな形に変換し、人間の指示に対して最適なアウトプットを返すツールを開発しています。MarkdownやMermaidを活用し、正確であるだけでなく、視覚的にも理解しやすいアウトプットを実現することを目指しています。

事業拡大を目指してチームを組織する中で、どんな人材と働きたいと考えていますか?

当社の大きな特徴は、メンバー一人ひとりの「個の力」が非常に強いことです。大手コンサルティングファームやSIerで、大企業向けのプロジェクトを経験してきたメンバーが多く在籍しています。大企業の案件はインパクトが大きい分、責任も重く、強いプレッシャーの中で確実に成果を出すことが求められます。また、大企業特有のビジネスの進め方や意思決定プロセスを理解していることも重要です。当社のメンバーはその流儀を熟知しており、これが大きな強みになっています。 近年、大手企業の中には機動力のあるベンチャーと組みたいというニーズが高まっています。しかし同時に、自分達の仕事の進め方を理解しているパートナーであることも求められます。当社には、大企業案件で培われた経験と実行力を兼ね備えたメンバーが揃っており、その期待に応えられる体制があります。 一方で、当社には「AIを積極的に活用し、生産性を劇的に高める」というカルチャーも根付いています。採用においてはカルチャーフィットを重視しており、大企業の案件にアジャストできる対応力と、スピード感を持って業務を推進できる人材と働きたいと考えています。 AI駆動開発のプロジェクトでは、PMとしてプロジェクトをリードするエンジニアも必要ですし、自社ツール『dodoAI』を使って実際にデリバリーするメンバーも必要です。特定のスキルセットにこだわるつもりはなく、AI駆動開発への興味と理解、そして新しい技術をキャッチアップする意欲を持った方を歓迎します。

仕事をする上で、大切にしていることは?

私は「やらないことを決める」ことが、組織をスケールさせる上で最も重要だと考えています。現場でプレイヤーとして働いていると、どうしても目の前のタスクに意識が集中し、組織全体を俯瞰する視点が薄れがちです。結果として「タスクをこなすこと」が目的化してしまい、組織としての成長が止まってしまう。だからこそ、自分の仕事を誰かが、そして“誰でも”できるように仕組み化することが必要だと思っています。 そのためには、自分がやるべきことと、他のメンバーに任せるべきことを明確に区別し、適切に配分することが欠かせません。業務が立て込むと「自分でやった方が早い」と感じる瞬間はどうしてもありますが、組織のフェーズを考えれば、任せることこそが未来への投資。意識的に“手放す癖”を付けるよう努力しています。 個人的な今後については、当社でAIやWeb3の事業に携わりながら、アートやクリエイティブの領域でも新しい挑戦を続けたいと考えています。父と共にネクストワンクリエイトの代表も務めており、そちらの役割ではデジタル技術を生かした新しいエンタメ体験を創造していきたいと思っています。 AIが進化する未来では、多くの仕事がAIに置き換えられていくでしょう。しかし、クリエイターという存在は、AIには代替できない価値を持つと信じています。デジタルの知見とアート・クリエイティブの経験を融合させながら、自分にしか歩めないキャリアを築いていきたいですね。

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